【対談】弁護士×離婚経験者〜離婚のコスト・本音トーク〜
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中「はじめまして、本日はよろしくお願いします!」
バ「はじめまして、こちらこそよろしくお願いいたします!こういった対談に参加するのは初めてですが、自分の10年余りの経験から何か面白い話ができればと思います。」
中「はい、バイソンさんは、何と言いますか、結婚と離婚のご経験が豊富でいらっしゃると伺っているのですが、バイソンさんの結婚経験と離婚経験を教えて頂けますか?」
バ「私は2回離婚を経験して、現在既婚です。3回結婚していることになりますね。」
中「離婚されたのは何歳のときと何歳のときのことですか?」
バ「1回目が26歳、2回目が34歳ですね」
中「今現在、おいくつですか?」
バ「現在36歳ですね。」
中「それでは最初の離婚のお話から伺えればと思います」
バ「はい、よろしくお願いします。
自分の中でそこまで意識はしていませんでしたが、離婚と養育費にフォーカスして振り返ると、自分の結婚歴はDINKs、子持ち、子持ち再婚に分けることができるかなと考えています。」
中「結婚の1回目がDINKsとのお話ですが、念のため、DINKsについて簡単にご説明いただいて宜しいですか?」
バ「子なし共働き夫婦のことですね。Double Income No Kids。周りにもたくさんいました。」
中「まずは一度目の離婚のことから伺いたいと思いますが、結婚のきっかけはどこにあったのでしょうか?」
バ「もともと、天涯独身を貫くと公言していたくらいで、実は全く結婚する気はなかったんです。ところが学生の時に知り合った彼女が、東京のことをとてもよくわかっているおもしろい人で、「この人と生きていくの、おもしろそうだな」と感じ、若気の至りで学生結婚です。
もともと自分は学者志望で博士課程まで進むつもりでしたが、ゼミの師匠がいろいろ資格のことなどご教授くださり、彼女の勧めもあって民間企業に就職しました。就活に関しては彼女に助けてもらいました。」
中「そのようなきっかけを経て結婚されて、夫婦仲が悪くなったのはいつくらいのことですか?」
バ「結婚後2年くらいでしょうか。最初はとてもうまくいったように記憶しています。ちょうど自分はファッションとか旅行とかいろいろ背伸びしたかった頃で、彼女の知識と経験値がとても魅力に感じていました。軽井沢とか毎年のようにレンタカーで行きました、それはとても楽しい思い出です。
中「月並みな言い方ですけど、長続きしなかったということですかね?」
バ「そうですね。彼女が大手企業勤務からベンチャーに転職し、それはそれで応援していました。夫婦関係があることで選択肢が増えるのは自然なことと思いますし、リスクも取りやすいだろうと。」
中「なんだかとても順風満帆に聞こえるのですが……?」
バ「最初だけですね…。途中から、彼女の交友関係が爆発的に増えました。彼女が大手企業からいろいろフリーなベンチャーに移った影響もあるのでしょう、遊び上手が周りに沢山いたようです。」
中「遊び上手と言いますと?」
バ「例えば、夏の避暑地で水鉄砲パーティをやることがあったのですが、主催者は数十人参加者をあつめてバスをチャーターし、1泊2日の泊まりかけパーティのためだけにプログラムを作って配布するような(笑)、どっちが本業なのか不明なくらいの気合でしたね。」
中「その点について、結婚前に気付くキッカケはなかったのですかね?」
バ「転職後の交友関係ですので、さすがに気付く余地はなかったですね。」
中「そこの彼女の集まりにバイソンさんは参加しなかったんですか?」
バ「参加していません。自分はもともとそこまで社交性あるわけじゃないですし、参加をほのめかすと彼女からはやんわりと断られてました。」
中「そうやって断られたときに、浮気を疑ったことはなかったですか?」
バ「特にないですね。彼女はもともと交友関係が広いので疑ってもキリがなくて(笑)」
中「そのあたりから亀裂が入り始めたということですかね?」
バ「そうですね。違和感を感じ始めたのもこのころです。たまたま彼女の親友もそのパーティメンバーだったようで、港区界隈にその友人が住んでいたこともあって、うちに帰らないことがよくありました。」
中「もしかしてその親友は、男性ですか?」
バ「残念ながら女性ですね。実際私は何回か一緒に飲んだりしてますので、ああ、あの人ね、みたいな感じです。」
中「なるほど。一般的に夫婦仲が悪くなる原因というのは色々とあると思いますが、バイソンさんの場合には、ライフスタイルの違いが不和の原因になったと言うことでしょうか?
バ「そうですね。私は堅物サラリーマン、元妻はフリーなベンチャー、合うものも合わなくなってきます。結婚して2年目くらいでしょうか、彼女の方から別居を切り出してきたことが何回かありました。そのたびに説き伏せて現状維持に持ち込みましたが、今思えば、「男の意地」くらいの理由ですね。」
中「彼女の転職に際して、事前の相談はありましたか? どういった話し合いをされたのですか?」
バ「転職は事前に相談されました。共働きですし、チャンスあるなら応援してあげたいと感じていたので、よく飲みながらあーだこーだ言ってました。」
中「結局、別居に至ったわけですよね。別居になったら、もう離婚も間近というように感じるのですが、離婚するに際し、まずは話し合いによる離婚、法的には協議離婚というのですが、それに向けて積極的に話し合いはされたのでしょうか?」
バ「はい、よく夜通し話し合いました。平日の4時くらいまで、喧々諤々やりあって、結局モトサヤでしたね。転機は実はよく覚えてないのですが、なんかもう疲れちゃって、自分から離婚を切り出しました。
中「自ら切り出されたということですが、離婚を決意された一番の理由が何でしょうか?」
バ「はい、なんというか、男女としても特に何もなかったわけで、夫婦というか戦友に近い感じでした。」
中「そういったバイソンさんの決断について、彼女から不満や不安といった言葉を聞かれることはありましたか?」
バ「それが不思議なくらいあっけらかんとしていて、わりと素直に受け入れてくれました。一緒に離婚届を出しに行ったくらいです(笑)」
中「一緒に離婚届を出しに行くというのは珍しいですね(笑)」
バ「とても珍しいと思います。窓口のおじさんも驚いてました。」
中「離婚のときの金銭関係、例えば財産分与、場合によっては慰謝料などが問題となり得ると思うのですが、具体的にはどうだったんですか?
バ「幸い子供がいなく、不貞関係があったわけでもないので、円満でした。慰謝料も発生事由がないのでゼロです。紙切れ一枚で一件落着。」
中「ということは、特に離婚協議書などを作成することもなかったのですかね?」
バ「そのとおりです」
中「それは、ある意味において非常に理想的というか、シンプルな離婚のあり方ですね!」
バ「ですね(笑) このころは離婚制度も何も調べずにさらっと離婚してますね。」
中「離婚後の姓についてですが、どうされたのですか?」
バ「この時なにを思ったのか彼女は旧姓に戻さずに、私の姓を使い続けています。」
中「確かにそれは珍しいですね。私は離婚案件を取り扱うことが多いのですが、女性の場合、旧姓に戻したいと仰る方が多いのですよ。その彼女の場合は、仕事関係の理由もあったのですかね?」
バ「なにやら、結婚してからの知り合いの方が圧倒的に多くて職場でもいろいろめんどいから、だそうです。まあ自分としては、そこまで悪い気はしませんでしたね(笑)。」
中「一回目の離婚は、そのように比較的にシンプルといいますか、特段のトラブルもなく完了したわけですね。一回目の離婚を踏まえて、何か思われるところはありますか?」
バ「離婚協議書も作らずに別れてしまったので、そこは甘かったなと思います。幸いトラブルもないので結果オーライですが、DINKs離婚の時は気を付けてほしいですね。そんなこんなで、最初の離婚については、弁護士のお世話には全くなっていないです。」
中「世間の離婚でいいますと、やはり協議離婚が多いんですよね。しかも、バイソンさんが仰るように、特に離婚協議書などを作ることなく離婚届にサインをして提出するだけのパターンも多いような印象です。もっとも、お子さんがいらっしゃるようなケースの場合には、そうもいかないことが多いようには思うのですが……。
それでは、二度目の離婚、、、の前に、二度目の結婚について、そのキッカケをまずはお聞かせ願えますか?」
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