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それは最高の危険な遊戯【 Déraciné デラシネ 】 (PSVR)

ライトなゲームもいいけれど、そろそろドッシリ構えて遊びたい。
VRは長時間のプレイに向いてないように思っていたが、意外とそんな事もなく長時間あそべるものだった。(遊んだ後疲れが噴き出すが)なら1プレイがもっと長いゲームも遊んでみたい。
そんな時に現れたのがデラシネだ。 

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デラシネはSIEのジャパンスタジオとフロムソフトウェアがBloodborneぶりにタッグを組んで作られた作品。舞台は人里離れた寄宿学校。プレイヤーは止まった時間を動くことが出来る人には見えない妖精となり学校に住む子供たちと様々な時間を行き来しながら交流していく。 

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本作は「古典的なアドベンチャーゲームを、最新のVR技術で描く」というコンセプトで作られており、ステージを歩き回って謎を解いていく作りはMYSTなどの初代プレステやサターンの探索系のアドベンチャーゲームを思い出す。(決まった場所しか歩けないがむしろ酔わなくて良い)だが360度上下左右見渡せるVR世界はあの頃のゲームとは比べ物にならない、まさにその場に自分がいる感覚を感じさせてくれる。操作としてもシンプルで遊びやすく、激しい操作は無く長時間遊んでも疲れない工夫がされているのも嬉しい。 

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そして本作はこの類のゲームの中では最高と言って過言では無いものを持っている。それは雰囲気だ。静かな音楽の中で庭には小さな川が流れ、カーテンの隙間から入る陽光が美しい木造の学校は美しく、歩き回るだけでもどこか懐かしく癒される。
そしてそこに生活する子供達…特に美少女達がいるんだからたまらない
というかコレがヤバい。 

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VRというのはプレイヤーの顔を近づければもちろん、画面内でも対象に近づくことが出来る。だからといって、気づかれてないからといって本作では登場する女の子を数センチという至近距離で様々な角度からジロジロ見たり出来るんだから凄い…というか流石に「いいのかコレ?」と思ってしまう。
なんだか自分が妖精という名を借りた時間停止能力を持った不審者になった気分になる…これはVRで銃を撃った時と同じヤバさを感じた。とにかくコレは凄い。まるで小学生の頃はじめてジャンプで少々エッチな漫画を見てしまったような衝撃だ。 

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更にストーリーはというと序盤の穏やかな雰囲気から一転して中盤からは映画のバタフライエフェクトやゲームのライフイズストレンジを彷彿とさせる時間操作による不穏な展開を見せていくので目が離せない。是非自分の目でこの物語を見届けてほしい。 

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本作は濫造され使い古された古風なジャンルである探索系アドベンチャーをVRで復活させた、横井軍平の言うところの「枯れた技術の水平思考」的なゲームと言えるだろう。
是非この雰囲気。そして空気。あと「マジでこのゲームヤベェんじゃねえか?」と思う感覚を味わって頂きたい。
今のところPSVRで遊んだゲームの中ではベストだ。

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DATA

Déraciné デラシネ
発売:ソニー・インタラクティブエンタテインメント
開発:SIEジャパンスタジオ、フロムソフトウェア
対応ハード:PS4(PSVR専用)
発売日:2020年2月14日
ジャンル:アドベンチャー



映画鑑賞と積みゲーの資金となります…たぶん