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全シナリオレビュー!【 四八(仮) 】(PS2)『完全攻略編』

四八(仮)!その真の姿を暴け!

今日でもクソゲーと名高い「四八(仮)」
そのクソゲーという評価は広島県の「ヒバゴン」や宮城県の「ダンボール」などその県とシナリオとの関連性が全く無く、意味不明で怖くもないまま終わってしまうシナリオ、そして多数のバグが多くの人の目に止まる事での評価であった。

しかし注目されたのはその極一部のシナリオだけで、その全容を見たものは数少ないのではないだろうか。幾多の分岐、派生するシナリオ、数多くのエンディング。メインシナリオをクリアしただけでは決して見る事が出来ない、四八(仮)の全容を僕はこの目で見たくなった。確かに観光案内程度で終わってしまい唖然とする話もある。その県と全く関係ない話もある。怖くもなく意味不明な話もたしかにある。

しかしそんな山の中に埋もれつつも光るシナリオがあるのではないか・・・僕はそのようなシナリオを求めこの作品、クソゲーオブザイヤー2007年大賞作品「四八(仮)」の四十八都道府県全シナリオ制覇を目指す事にした
そしてここにその記録を書き残すことにする。
実在するスポットに関してはその公式、町村の紹介サイトなども添付しておく。(気分次第で順次更新していきます)

四八都道府県全シナリオレビュー!

さて、これから各都道府県シナリオのレビューをして行こうと思う。又各シナリオのの怖さ、意味不明度、ボリュームも主観ながらランク付けしてみた。ちなみに話の構成は主にこのような「型」に当てはまる。

・ボイス入りでキャラクターが語って行く「語り部型」
 大半は数分で終わってしまい、結末も一つである。
・ミニゲームを使った「ミニゲーム型」
 ゲームの成果によって得られる契力(金)や結末が変化する。
・原稿用紙に書かれた文章をボイス入りで読んで行く「原稿型」
・選択肢で結末が変わる「選択肢型」
・選択肢で新たなシナリオが派生して展開していく「複数型」
・選択肢が無くランダムで展開が変わる「ランダム型」
・それのどれにも当てはまらない「特殊型」も存在する。

又複数の要素を持った話も存在する。そのシナリオがどの型に当てはまるかシナリオのタイトルの右に記述しておく。


北海道

『百段階段』 (語り部型・ボイス入り)

札幌のどこかにあるかと言われる心霊スポットである階段についてお話。
その他にも平和の滝や恵庭の御神木も紹介される。
はじめは的外れな事ばかり言っている話し手だが、最後に恐ろしい目にあうというもの。 本当に百段階段が札幌にあっても僕は行きたくない。場所も知りたくない。 自分の地元だけあって怖かったぞ。
ちなみに話の分岐方法が特殊で、階段上っている途中に○ボタンを押すと分岐する仕様らしい。わかんねえよ!

怖   さ:★★★☆☆
意 味 不 明 :★☆☆☆☆
ボリューム:★★☆☆☆


青森県

『キリストの墓』 (選択肢型)

オカルト雑誌の取材でキリストの墓を取材する話。しかしキリストの墓には触れられず他のスポットをお勧めされる始末。タイトルがこれである必要はあったのだろうか…。
しかもでっち上げの話で騙されるというオチや道に間違って取材終了など マヌケな終わり方が多い。うーん。ちなみに都市伝説家族なる変人家族が登場する。

怖   さ:★★☆☆☆
意 味 不 明 :★★★☆☆
ボリューム:★★☆☆☆


岩手県

『生き埋め』 (ミニゲーム型)

洞窟で生き埋めになった男女が脱出を試みるミニゲーム。
内容はリアルに紙とペンでマッピングしながら、進む方向を選択してゴールを目指す古風なもの。ただ女性の方が体力が無くいきなり死んでしまっていきなりゲームオーバーになってしまったりと理不尽だぞ。ちなみにオチはよくわからない。

怖   さ:★☆☆☆☆
意 味 不 明 :★★★★☆
ボリューム:★☆☆☆☆


宮城県

『ダンボール』 (ランダム型)

問題作。突然自分から届いた自分宛のダンボール、それを開けると問答無用で悲鳴とともに話が終了する本作屈指の謎シナリオ。
3人の主人公がおり、1人につき3つの終わり方があり合計9つのエンディングが無駄にある。段ボールの中身がなんなのかもわからず、真相も謎のままで終わり。なぜ宮城が舞台なのかも謎だ。謎すぎるシナリオだ。

怖   さ:★☆☆☆☆
意 味 不 明 :★★★★★
ボリューム:★★☆☆☆


秋田県

『旅の思い出』 (選択肢型)

伯父さんに誘われ旅行中に撮った写真を見に行く話。しかしその写真はどうもおかしい。伯父さんの様子もおかしい…。ホラーな内容にはなっているが唐突で理解しにくい内容。選択肢でマルチエンディングになっている。

怖   さ:★★☆☆☆
意 味 不 明 :★★★☆☆
ボリューム:★★☆☆☆


山形県

『人面魚』 (特殊型)

人面魚にまつわる話をいろんな人に聞いてまわるだけ。どうでもいい話もまじっており、選択した人によってはいきなり終わったりする謎のシナリオ。

怖   さ:☆☆☆☆☆
意 味 不 明 :★★☆☆☆
ボリューム:★☆☆☆☆


福島県

『安達が原ふるさと村』 (語り部型)

オカルト雑誌の取材で「安達が原ふるさと村」を取材する話。主人公は青森県の時と同じ人。ふるさと村の人が鬼婆にまつわる話をしてくれる(そこだけボイス入り)。一応最後は不条理なホラーが用意されているが、終わり方は一つだけ。

怖   さ:★★☆☆☆
意 味 不 明 :★★☆☆☆
ボリューム:★☆☆☆☆


茨城県

『雛祭り』 (選択肢型)

毎年雛祭りに来てくれる死んだおばあちゃんとその孫の女の子お話。
ちょっと怖いですが、なかなか泣ける話になっています。僕は好きです。

怖   さ:★★☆☆☆
意 味 不 明 :☆☆☆☆☆
ボリューム:★★☆☆☆


栃木県

『殺生石』 (語り部型)

和製ファンタジー感ある話だ!

栃木県に実在する殺生石にまつわる九尾の狐の伝承を聞くだけ。太公望や安倍晴明が登場するのでなかなか聞き応えのある話ではあるけれど、話は短めでエンディングも一つだけだ。
でもこういった本当にあるスポットが登場するのは四八(仮)の魅力の一つではあるね。

怖   さ:☆☆☆☆☆
意 味 不 明 :☆☆☆☆☆
ボリューム:★☆☆☆☆


群馬県

『分福茶釜』 (語り部型)

分福茶釜にまつわる二種類のお話を聞くだけ。普通にいい話である。

怖   さ:☆☆☆☆☆
意 味 不 明 :☆☆☆☆☆
ボリューム:★★☆☆☆


埼玉県

『棚婆』

女子高生三人が野外学習で幻の村へ向かう話。一本道でボイスも特に何も無し。一体なんの伏線なんだろう。ゆるい話です。あとなぜか「学校であった怖い話」のカッター少女「岩下明美」が登場。意味不明な登場に僕は反応に戸惑う。

怖   さ:☆☆☆☆☆
意 味 不 明 :★★☆☆☆
ボリューム:★☆☆☆☆

『黒百合総合病院』 (選択肢型)

東京都の『アルバイト男の事情』から派生。50万円を簡単に貰えるという怪しいバイト目的で主人公は黒百合総合病院へ向かう。
選択肢によって『死体洗いのアルバイト』『限界への挑戦』に派生する。
怪しく、サイコな怖さを味わう事が出来るシナリオ。どれも短いがもうちょっと長ければもっと怖かっただろう。

怖   さ:★★★☆☆
意 味 不 明 :☆☆☆☆☆
ボリューム:★★☆☆☆


千葉県

『学校であった怖い話』(特殊型)

SFC、PSの同名作品に登場する主人公・坂上修一が壁新聞を作るため。 全国からメールで怖い話を募るシナリオ。
怖い話は開放した住人の数だけ増え、その中から七つ選び壁新聞を作る。 似たテーマの話をまとめて作ると様々な展開が起こる。

これこそまさに全住人を解放した最後の最後にプレイするべきシナリオであり、 「学校であった怖い話」ファンの自分としてはたまらないシナリオになっている。細田友晴の歪みきった友情、風間望の狂った行動、岩下明美の神妙な口調などを楽しむ事ができる。なぜか福沢だけ情報収集時にしか出てこない。ちなみに「学校であった怖い話S」の女主人公である倉田さんや日野先輩も登場する。

特に細田と風間のシナリオはファンにとっては満足いくものになっているし、四八(仮)をここまでプレイしたプレイヤーのご褒美である。たぶん。
だけどシナリオを見る方法の難易度はかなり高いので、即諦めて攻略サイトを見るのをお勧めする。(僕は諦めた。)

もうここまで来た人は、もうこれ以上苦痛を味わってはいけない気がする。
…って「学校であった怖い話」を知らない人はどう反応していいのかわからないシナリオばっかりだぞ。 いいのか?いや・・もういいだろう…。

怖   さ:★★★☆☆
意 味 不 明 :★★☆☆☆
ボリューム:★★★★☆


東京都

『アルバイト男の事情』 (複数型)

性格の悪い大学生の主人公・小日向修がアルバイトを探すお話。選択肢によって他県にも渡る様々なシナリオへ展開して行くので、こちらはただの序章。これから始まる小日向修が遭遇する幾多の悪夢の始まりに過ぎない。
とにかく超弩級のボリュームでこれをオールクリアするのにはかなりの時間とプレイヤーの精神力が必要。 ちなみに全てクリアしても「完」扱いにならないので100%クリアはこいつのせいで不可能になっている。

『ファミ通補完計画』 (複数型)

ファミ通はこのゲームに対して非常に協力的だ!!!

『アルバイト男の事情』から派生。主人公がゲーム雑誌「ファミ通」のアルバイトを選択した際に派生するシナリオ。又このシナリオも選択肢によってまた様々なシナリオへ派生して行く。大体がファミ通編集部に関わるお話となる。

『オンラインゲームの悪夢』 (選択肢型)

この話だけ雰囲気は全然違う

「ファミ通補完計画」からの派生シナリオの一つ。
主人公がファミ通のアルバイトとして、新作の恋愛風オンラインゲームの記事を書くために、 ゲームをプレイして行くお話。
主人公はゲーム中に出てくるNPCのキャラクター「忍」に恋をしていく。
実写キャラばかりだった四八(仮)に突如、二次元の美少女登場。
にしてもヤンデレの忍はかわいいぞ。四八の癒やしにして天使。見た目はかなり異色のシナリオだが、選択肢が多く長いため攻略に時間がかかるシナリオの一つだ。

怖   さ:★★☆☆☆
意 味 不 明 :★★☆☆☆
ボリューム:★★★★☆

『ハガキの悪夢』 (選択肢型)

「ファミ通補完計画」からの派生シナリオの一つ。
主人公の軽い気持ちでやってしまったイタズラでだんだん周囲に異変が起きて行くお話。選択肢によって精神的に追いつめられるようなシナリオや「アッー!」なシナリオまで 様々な形に変化する。まさか毛利名人の名前が出てくるとは思わなかった。

怖   さ:★★★☆☆
意 味 不 明 :★★☆☆☆
ボリューム:★★★☆☆

『犯人は誰だ!』 (選択肢型)

「ファミ通補完計画」からの派生シナリオの一つ。
盗まれた饅頭の犯人を捜しながらファミ通PSでアルバイトをするお話。
選択肢が多くフラグを上手く立てて選択肢も間違えずに行かないと あっさり失敗エンドになってしまう。かなりの難易度の高いシナリオ。
というか自力で全エンドみるのは相当根性のある奴じゃなきゃ無理だと思う。それぐらいシビアで難しい。大人しく攻略サイトを見る事をお勧めします。主人公はこれで少しは大人に馴れたのかな。真エンドはなかなか好きです。 でも間違えるとろくでもない事に・・・。

怖   さ:★☆☆☆☆
意 味 不 明 :★★★☆☆
ボリューム:★★★★☆

『九段の悪夢』 (選択肢型)

「ファミ通補完計画」からの派生シナリオの一つ。主人公が牛にまつわる話に翻弄される。あっさり終わる上、意味の分からない終わり方が多く、よくわからない。とりあえずファミ通でバイトするとロクな目に遭わない事はわかった。

怖   さ:★☆☆☆☆
意 味 不 明 :★★★☆☆
ボリューム:★★☆☆☆

『白昼の悪夢』 (選択肢型)

「ファミ通補完計画」からの派生シナリオの一つ。東京のシナリオの中では一番短い。これだけファミ通は関係なく、道で遭遇する警察とのやり取りである。狂気を見せるシナリオだが、あっさりと終わってしまう。

怖   さ:★☆☆☆☆
意 味 不 明 :★★★☆☆
ボリューム:★★☆☆☆

『地底霊界』(ランダム・選択肢型)

漫画家「つのだじろう」原案の地底にある霊界の話。二種類のルートがありランダムで分かれる。漫画っぽい口調、説明、つのだじろう氏本人の解説など他のシナリオとは違ったテイストのお話を楽しめる。ホラーと言うより冒険っぽいぞ。

怖   さ:★☆☆☆☆
意 味 不 明 :☆☆☆☆☆
ボリューム:★★☆☆☆

『人面犬』(特殊型)

山形県の「人面魚」からの派生シナリオ。「人面魚」シナリオと同じく各県の人々から人面犬にまつわるお話を聞いて行く。ちょっとこれの終わり方にはビビった。

怖   さ:★★★☆☆
意 味 不 明 :★★☆☆☆
ボリューム:★☆☆☆☆


神奈川県

『奇声』 (ミニゲーム型)

引っ越した部屋から発する不規則な声を正しい順番に並べ替えて単語にするミニゲーム中心のおかしなシナリオ。「四文字です」とヒントをくれたり、当ったら歓声があがるなどなかなかお茶目な幽霊。
ただその声は聞き取りにくく、難易度は思った以上に高く、僕は自力では無理でした。 そのかわり難問に正解し続ければハンパない額の契力(四八内のお金のようなもの)を貰える。「アンタはエラい!」

怖   さ:☆☆☆☆☆
意 味 不 明 :★★★★★
ボリューム:★★☆☆☆

『来訪者』 (ミニゲーム型)

東京都の『アルバイト男の事情』から派生。
主人公の友人が三十分五万円の「自宅劇団員」のバイトをする事にする。
内容は家にやってきた来訪者の質問に言われた通りの台詞を返すだけ。
選択肢型だがミニゲームのような具合に行われる。
成功しても怪しい雰囲気が付きまとうイヤーな話。でもどこかコミカル。

怖   さ:★★☆☆☆
意 味 不 明 :★☆☆☆☆
ボリューム:★☆☆☆☆


新潟県

『心霊写真』 (選択肢・複数型)

友人が持って来た心霊写真についての話。選択肢がとても多く、真のエンドに辿り着くには他のルートで情報が必要だったりとなかなか上手な構成になっている。なかなか良く出来たシナリオで、後味も良いので気に入っています。
選択肢によっては『ある写真家の記録 どんち池封印編』が登場。こちらもこちらでなかなか良いシナリオです。友達死んでるけど。あと工藤先生は不憫。あばばばばば又ある終わり方をすると『都市伝説家族 どんち池編』が登場する。こいつらアダムスファミリーか。

怖   さ:★★☆☆☆
意 味 不 明 :★☆☆☆☆
ボリューム:★★★☆☆


富山県

『肝試し』 (ミニゲーム型)

林間学校の最終日小学生二人が肝試しをするお話。肝試しの前に住職から『頭川トンネル』(語り部型)を聞く事がで出来、オチはちょっと泣ける話になっている。
が、そのオチを見る条件はミニゲーム中なにもしないという素晴らしい(?)ものだった。だからそんなのわかるわけないだろ!あと地味に「学校であった怖い話」の根暗キャラ「荒井昭二」が登場する。

怖   さ:☆☆☆☆☆
意 味 不 明 :☆☆☆☆☆
ボリューム:★★☆☆☆


石川県

『おいで、おいで』 (選択肢型)

能登半島の名所を小旅行で巡る女性のお話。しかしそこにはいつも視線が…というシナリオ。それなりに怖く、石川県の要素も取り入れた本来の意味で四八らしい(?)シナリオ。選択肢式でエンディングが異なる。自殺の名所は行きたくないなぁ。

怖   さ:★★★☆☆
意 味 不 明 :★★☆☆☆
ボリューム:★★☆☆☆


福井県

『仮面夫婦』 (選択肢型)

夫婦の仲を回復するために夫がお互い仮面を被って生活しようとするお話。
又話の途中で『嫁威肉付面』(語り部型)という伝説を聞く事ができる。
世にも奇妙な物語風なお話で緊張感があり、なかなかいい味を出しているシナリオだと思う。

怖   さ:★★★☆☆
意 味 不 明 :★☆☆☆☆
ボリューム:★★☆☆☆


山梨県

『大作家』 (複数型)

ファミ通の編集者が作家の「筒井康隆」の元へ原稿を取りに行く話。三部にわたる長いお話である。しかし筒井康隆の『本陣の怪異』(原稿型・ボイス入)という原稿は未完成。 プレイヤーが原稿の続きを見るには筒井康隆のリクエストに答えて行かなければいけない。

そのリクエストというのは「○○県には女性が少ないから10人はいるようにしろ」という非常に面倒くさいもの。それに、二部の選択肢で三部の結末が変化するなど非常にややこしい。しかもそのたびに三部を見るためのリクエストが変わるのでかなり面倒くさい。

また三部だけ編集者の「吉池マリア」ではなくファミ通編集長が原稿を取りに行く。裏三部が存在する。 選択肢によってかなりギャグになったりとぶっ飛んだ内容になっていて。ちょっとこれは流石にやりすぎだと思う。
とにかくこの四八(仮)のシナリオの中でも一二を争う面倒くさいシナリオの一つだ。

怖   さ:★☆☆☆☆
意 味 不 明 :★★★☆☆
ボリューム:★★★★★


長野県

『信州信濃の名物』 (語り部型)

最恐!トラウマ級シナリオ!

原作はかの有名な「筒井康隆」によるシナリオ。そしてこの四八(仮)にて最悪最恐のシナリオ。これを見てしまったが最後、あなたはもう昨日までのあなたではいられない。そしてこのゲームを恨むことになるだろう。
俺は恨んでいる。こんな恐ろしくトラウマになるような話を作りやがって!!!

怖   さ:★★★★★ (本作随一)
意 味 不 明 :★☆☆☆☆
ボリューム:★☆☆☆☆


岐阜県

『火葬所の町』(複数・選択肢型)

漫画「うずまき」「富江」等で有名な恐怖漫画家「伊藤潤二」原案のシナリオ。選択肢によって『煙の世界』『猫屋敷』に変化する。
火葬所で燃やされた人間の煙を吸う同級生を見た事で主人公とその友人は事件に巻き込まれて行く。 シナリオの完成度は高く、薄気味悪い狂気と恐怖を楽しむ事が出来る。
『煙の世界』は『火葬所の町』の延長線上の話である。『猫屋敷』はオマケシナリオのような印象。伊藤潤二本人も登場し、ジョジョの岸部露伴並の変人っぷりを見せる。ちなみに「学校であった怖い話」の「福沢玲子」が登場。全体的にこのようなクオリティのシナリオばかりだったら…と思ってしまうくらい良いシナリオです。

怖   さ:★★★☆☆
意 味 不 明 :★☆☆☆☆
ボリューム:★★★★☆


静岡県

『奇石博物館』 (語り部型)

実在する奇石博物館の紹介。本当にただの紹介するだけ。だけど凄い行って見たくなるぞ。コンニャク石触りたい。テレビ石欲しい。

怖   さ:☆☆☆☆☆
意 味 不 明 :★☆☆☆☆
ボリューム:★☆☆☆☆


愛知県

『桃太郎神社』 (語り部型)

ゆっくり喋る口調の女の子(あどっち)が愛知県にある桃太郎神社とそれにまつわる噂話について紹介してくれる。でもそれだけ。

怖   さ:☆☆☆☆☆
意 味 不 明 :☆☆☆☆☆
ボリューム:★☆☆☆☆


三重県

『牛鬼の像』 (語り部型)

三重県での牛鬼の像の由来と歴史に付いて教えてくれる。だけ。
なぜかこのシナリオの絵はアニメ絵。

怖   さ:☆☆☆☆☆
意 味 不 明 :☆☆☆☆☆
ボリューム:★☆☆☆☆


滋賀県

『虫捕り』 (ミニゲーム・複数型)

小学生二人が三上山へ虫捕りに行く話。ミニゲームでたくさんカブトムシを取ろう。劇中で『三上山の大百足』(語り部型)という言い伝えの話を聞く事が出来る。又選択肢で『都市伝説家族 大百足編』『ある写真家の記録 三上山編』に変化する。選択肢によってはアッサリと終わる話からおぞましい話まで揃っており。虫嫌いにとっては結構嫌かも。

怖   さ:★★☆☆☆
意 味 不 明 :★★☆☆☆
ボリューム:★★★☆☆


京都府

『京都の噂』 (語り部型)

京都の都市伝説的噂を聞くだけ。歴史ある京都ならもっといろいろあるだろうに…。

怖   さ:★★☆☆☆
意 味 不 明 :☆☆☆☆☆
ボリューム:★☆☆☆☆


大阪府

『大阪トンネル巡り』 (語り部型)

死亡事故があったトンネルについて紹介するだけ。マジでそれだけ。

怖   さ:☆☆☆☆☆
意 味 不 明 :★★★★★
ボリューム:★☆☆☆☆

『劇場の恐怖』 (選択肢、語り部型)

稲川淳二原案、語り部。淳二氏が劇場の大道具から聞いたお話をムービーで聞く事が出来る。話は選択肢によって、又ランダムで展開する。大阪はこちらが本編なのね。
でも他のテキストが表示されるのと違ってムービーだからなのかスキップできず 同じ話を何回も聞くハメになる。あとこの淳二氏は同じ事を何度も聞いてくる。

怖   さ:☆☆☆☆☆
意 味 不 明 :★☆☆☆☆
ボリューム:★★★☆☆


兵庫県

『水槽』 (ランダム型)

親戚の家に行った先にある昔は綺麗だったが今は黒く濁ってしまった水槽を覗く話。見えるモノが三種類あり、黒く濁った理由も三種類。ただの管理不足なものまである。これも一瞬で終わってしまう。なぜそんなものが見える原因は謎のまま。魚の恨みとかそんなのでもいいから教えて欲しい

怖   さ:★☆☆☆☆
意 味 不 明 :★★★☆☆
ボリューム:★☆☆☆☆

『紙芝居のおじさん』 (複数型)

人気の無い公園で紙芝居を見るお話。紙芝居は『件(くだん)』(語り部型)という人面牛のお話。せがれいじりの原点?絵もなかなか味があり、良いお話しになっている。ちなみに紙芝居に集まった子供達はハーメルンの笛吹きよろしく…。

怖   さ:★☆☆☆☆
意 味 不 明 :★☆☆☆☆
ボリューム:★☆☆☆☆


奈良県

『土蜘蛛』 (ミニゲーム型)

廃墟に住み着く蜘蛛の駆除を行うミニゲーム。
人の顔をした蜘蛛を倒さず高得点を目指せばクリア。爽快感は溢れない。
にしても人面蜘蛛は気持ち悪い。

怖   さ:★★★☆☆
意 味 不 明 :★★☆☆☆
ボリューム:★★☆☆☆


和歌山県

『相談』 (選択肢型)

女同士の相談がテーマのシナリオ。陰湿という言葉が似合うシナリオ。
しかしオチは納得がいかない。ちなみに本当に相談するだけで終わるエンディングもある。

怖   さ:★★☆☆☆
意 味 不 明 :★★★☆☆
ボリューム:★★☆☆☆


鳥取県

『サラリーマン山田の冒険』 (複数型)

水木しげるの漫画によく出てくるメガネで出っ歯な男「山田一郎」が、 「妖怪の餌」を売る営業物語。ちなみにタイトルのイラストは先生が直々に描いてくれている。

選択肢によってシナリオが 『水木しげる記念館』(選択肢型)『妖怪砂蟲』(選択肢型)『ノツゴ』(原稿型)などに分岐する。 内容は主人公の見た目からすでにギャグであるがしっかり作られている。一部ギャグだけど。『水木しげる記念館』はタイトルとはあまり関係がなく、シナリオ冒頭の舞台が記念館なだけである。 なぜか魔女っ娘も全然関係なく登場する。
『妖怪砂蟲』は水木しげるの漫画を彷彿とさせる雰囲気のシナリオ。台詞あたりはモロにそれ。 『ノツゴ』は完全に独立した話でありシナリオ中に登場する小説である。

最終的に水木しげる本人も出てきたり、 色んな意味で後味が悪いシナリオばかりの中、真エンドとも言えるルートは本ゲーム中最も気持ちよく終われるシナリオの一つだったりする。先生ありがとう!

怖   さ:★☆☆☆☆
意 味 不 明 :★☆☆☆☆
ボリューム:★★★★☆


島根県

『琴ヶ浜海岸』 (語り部型)

「学校であった怖い話」の兄貴「新堂誠」が話し手。しかしお話は琴ヶ浜の名前の由来についての伝説を話してくれる。切ない話で、良い昔話だ。エンディングは一つだけ。

怖   さ:☆☆☆☆☆
意 味 不 明 :☆☆☆☆☆ (なぜ新堂を使ったのか謎だ。)
ボリューム:★☆☆☆☆


岡山県

『吉備津神社』 (語り部型)

吉備津神社にまつわる桃太郎伝説と、そこで行われる神事について教えてくれるだけ。突然終わるぞ。

怖   さ:☆☆☆☆☆
意 味 不 明 :☆☆☆☆☆
ボリューム:★☆☆☆☆


広島県

『ヒバゴン』 (特殊型・ボイス入り)

問題作。ボクッ娘の女の子が心霊写真を見せてくれる。見るたびに違うものが見える心霊写真らしい。見えなかった場合怒られる。このシナリオ、広島県民は絶対納得しないだろう。というかヒバゴンってなんだ。

怖   さ:☆☆☆☆☆
意 味 不 明 :★★★★★
ボリューム:★☆☆☆☆


山口県

『壇ノ浦』 (語り部型)

お嬢様口調の女の子が平家蟹について語るだけ。
全く怖くない。狙っているのか。これもエンディングは一つだけ。

怖   さ:☆☆☆☆☆
意 味 不 明 :☆☆☆☆☆
ボリューム:★☆☆☆☆


徳島県

『遺産』 (ミニゲーム型)

亡くなった大叔父の遺産40億円を探すため部屋にあると言われる金貨を探し当てるミニゲーム。内容は行動に回数制限のある脱出ゲームである。ゴールはあるものの結末はなんだか釈然としない。 ちなみに「学校であった怖い話攻略本」なる本が登場する。

怖   さ:★☆☆☆☆
意 味 不 明 :★★★☆☆
ボリューム:★★★☆☆


香川県

『布団』 (ランダム型)

「学校であった怖い話」のトイレマニア「細田友晴」が登場。布団にまつわる気持ち悪いお話。細田は相変わらず不気味キャラである。
シナリオの内容もなんだか汚い。あと香川と布団はなにか深い関係にあるのだろうか。マルチエンディングなのだが分岐は無いので運でエンディングが変わるのだろうか。

怖   さ:★★☆☆☆
意 味 不 明 :★★★☆☆
ボリューム:★★☆☆☆


愛媛県

『血だらけの男』 (ランダム型・ボイス入)

選択時のタイトルはこれだけだが実は三種類話がランダムで入っており
他にも『お風呂に住む女の子』『犬のおばけ』が存在する。 どれも話し手の恐怖体験なのだが深い説明もなく一瞬で終わる。いいのかそれで…。

怖   さ:★☆☆☆☆
意 味 不 明 :★★☆☆☆
ボリューム:★☆☆☆☆

『呪われた旅館』 (選択肢・語り部型)

稲川淳二原案、語り部。淳二氏本人が体験したお話をムービーで聞く事が出来る。選択肢もありそれによって話の展開が旅館以外にも、吊り橋、病院などに移る。本当に体験したかは置いといて、淳二氏のトークはやっぱり怖い。こちらも他のテキストが表示されるのと違ってムービーだからなのかスキップできず 同じ話を何回も聞くハメになる。
あと選択肢を間違えると非常にあっさりと終わるのは如何なものか。

怖   さ:★★★☆☆
意 味 不 明 :☆☆☆☆☆
ボリューム:★★★☆☆


高知県

『猫の幽霊』(語り部型)

あたい口調の女の子が話す、轢いてしまった猫の幽霊が車内で泣き続ける話。猫好きとしてはただただ猫が可哀想である。これもエンディングは一本だけ。

怖   さ:☆☆☆☆☆
意 味 不 明 :☆☆☆☆☆
ボリューム:★☆☆☆☆


福岡県

『トンネル』 (ミニゲーム型)

懐中電灯で照らしながら曰く付きのトンネルを歩いて行く。モノを調べた数でエンディングが変わるが、一つ見えないオブジェクトがあったりしてとても不親切。又途中に都市伝説家族が鎮座していて連中を調べると『都市伝説家族 旧仲哀トンネル編』となる。話は急変してギャグっぽくなる。

怖   さ:★★☆☆☆
意 味 不 明 :★★☆☆☆
ボリューム:★★☆☆☆


佐賀県

『河童のミイラ』 (語り部型)

実在する河童のミイラについての紹介。お供え物をすれば子宝に恵まれるらしい。それだけです。

怖   さ:☆☆☆☆☆
意 味 不 明 :☆☆☆☆☆
ボリューム:★☆☆☆☆


長崎県

『信愛』『真愛』 (選択肢・複数型)

冴えない花屋の青年と優しく美人な女性の純愛もの…なのだがそこまでの道は険しく、とても悲しいお話。『信愛』をクリアすれば『真愛』がプレイ出来るようになるが、でも話はそこで終わらない。 なかなか良く出来た話になっています。でも条件は分かりにくい…。又青年が女性とのデートを断ると、老人が3つの苗を売ってくる話に変わる。
その中から一つ選ぶ事で『ドリームキャッチャー』『サンブラ樹』『マンドラゴラ』へと 話が変化する。サンブラ樹は学校であった怖い話であったような気がする…。

怖   さ:☆☆☆☆☆
意 味 不 明 :★★☆☆☆
ボリューム:★★★★☆


熊本県

『熊本怪奇名所巡り』 (語り部型)

「学校であった怖い話」のみんな大好き「風間望」が登場。熊本県の怪奇スポットを相変わらずの風間節で紹介してくれる。しかもなんとも美少年ボイス。ボリュームは全くないが学怖ファンには嬉しいシナリオだ。

怖   さ:☆☆☆☆☆
意 味 不 明 :★★★☆☆
ボリューム:★☆☆☆☆


大分県

『地獄極楽』 (語り部型)

オカルト雑誌の取材で安心院町にある「桂昌寺地獄極楽」という洞窟を取材する話。今回も青森と福島と同じ人が取材する。
しかし今回は地元のヒトが一方的に解説してくれるだけだ。最後そこで記者が幽霊が出るという話を出してくる付け足した感がハンパ無い。これも一本道、終わり方もよくわからない。

怖   さ:☆☆☆☆☆
意 味 不 明 :★★★☆☆
ボリューム:★☆☆☆☆


宮崎県

『モイドン』 (語り部型)

モイドンと呼ばれる木に宿る悪い神様(?)に関するうわさ話についておじいちゃんが話してくれる。それだけだが地名まで出されると本当かもしれないと怖くなるね。

怖   さ:★★★☆☆
意 味 不 明 :☆☆☆☆☆
ボリューム:★☆☆☆☆


鹿児島県

『幽霊ホテル』 (選択肢・複数・ミニゲーム型)

出張先で泊まる呪われたホテルの話。選択肢によって『エレベーター』『ホッピングばばあ』『都市伝説家族 イッシー編』になる。 選択肢が多く、ランダム要素があったりミニゲームもあったりといろいろ攻略は面倒くさい。 『鹿児島観光ホテル』という後日談の話もあったりする。ただホッピングばばあはもうちょっと説明が欲しかった。なにがホッピングなのだろう。

怖   さ:★★☆☆☆
意 味 不 明 :★★☆☆☆
ボリューム:★★★★☆


沖縄県

『花見』 (語り部型)

所々に英語を織り交ぜて話すルゥ大柴口調な女の子の語り手が自信が体験した 不思議な体験に付いて話すシナリオ。シナリオには二種類あるが花見とはあまり関係ない上、 女の子の喋り方は完全にギャグであるため怖くさせる気がないように思える。

怖   さ:☆☆☆☆☆
意 味 不 明 :★☆☆☆☆
ボリューム:★☆☆☆☆


放置している時間もあるとはいえ、60時間もPS2にこのゲームを入れていたのか…。

大ボリューム!しかし…。

ご覧頂いた通りこの作品のボリュームはとんでもない量だ。しかも制覇するには各エンディングを全て見るため何度も何度も同じシーンを見て、「何故こんなにあるんだ。」と思うくらい何種類もあるエンディングを見て行くというものになっている。
プレイし始めは細々としたシナリオから手を付けて行ったが、後半シナリオの多い県をプレイするにつれて数多くの分岐、複雑な派生条件、ランダム分岐などに苦しめられる事になった。又多くの住民を移動させる事も多くなり、シナリオを見る以外にも苦痛は多くなって行く。 それにバックログが見れないのもやはりストレスが溜まる一因だ。仕様らしいが残念でしょうがない。

おかげでクリア後の僕の疲労はかなりのものにだった。こんなにゲームで疲れたのは久しぶりだ。プレイ時間も軽く40時間をオーバーしている。
それとメインシナリオ(あなたのシナリオ)だけど、やっぱりかなり意味不明な終わり方だし尻切れトンボな印象は拭えない。僕としてもやはり真相が知りたい。もう完全版を出して欲しいなんて言わない、文章だけでも良いので真相を知りたい。
だけどこうやって一通りプレイすると、さすがに全て酷いシナリオというわけではないと言う事がお分かりいただけるのではないだろうか。
作家原案のシナリオは基本どれも面白いし、「学校であった怖い話」のファンならさらに楽しめるシナリオも揃っている。ちなみに僕は岐阜県、茨城県、新潟県、千葉県、神奈川県あたりがお気に入りだ。

これらを見れただけでも偉そうだが、僕はそれなりにこの作品は評価出来るものだと思っている。でもやっぱり全てのシナリオのクオリティやボリュームがバランス良く整っていれば、それにこした事は無いんだけどね。

確かに観光案内程度の唖然とする話もある。その県と全く関係ない話もある。怖くもなく意味不明な話もたしかにある。冗長なまでに長い話もある。ただ面倒くさいだけの話もある。攻略を見ないとわからないような話もたしかにある。しかしそんな埋もれつつも光るシナリオは確かにあったのだ。
それは苦労して発掘したのもあり評価に補正はかかったのかもしれない、それでも僕としてはこの作品で良いシナリオ、怖いシナリオが見れた事はとても良かった事だと思っている。それに僕はまたこの類いのゲームに耐性が出来た。

そして最後にこれから完全制覇を目指す人たちへ一言送りたい。

「やめとけ。」


映画鑑賞と積みゲーの資金となります…たぶん