オープンワールドNPCと俺たち【 フリー・ガイ 】(2020)
舞台はオープンワールドゲーム!
グランドセフトオートにウォッチドッグス、ファークライにジャストコーズにサイバーパンク2077。オープンワールドゲームは日々グラフィックが進化すると共に画面の向こうの人々もだいぶ人間らしい顔つきになってきた。
そうするとやっぱりどんなことをしていい世界でも、一般人を巻き込むのはなにかとても悪いことをした気分になる。
最近はやたらゲームの中でも車を運転するときは車線は守るし、歩道は走らないし、信号もなるべく守りたいと思っている(おい)。
まぁそんな事を思う人間がクリエイターの中にもいて、ついにオープンワールドゲームを題材とするゲームが出来てしまった。
オンラインゲームが舞台の作品は数あれどグランドセフトオートをはじめとしたあのゲーム世界を舞台にしたゲームは見た事ない。
しかも主人公はプレイヤーではなくモブキャラ。我々プレイヤーにとっては背景にすぎないただの一般人。そんな彼が恋に落ちた。プレイヤーに。
彼らモブキャラにも人生があるなんてシェンムーみたいだが、違うのは彼らの中で「変化」が起こってきた事。
思いのほか本作は近い将来起こり得るAIを題材にしたSF映画だったのね。
笑って驚いて泣かせる!
当初はプレイヤーたちの傍若無人で派手な爆発とリアリティを無視したアクションに笑い、そのシュールな世界観にワクワクしたけれど、途中からはガイのあまりにも一途すぎる恋がだんだん切なく感じてきて涙を誘う。ライアン・レイノルズにやらせると上手いねホント!そしてそれを阻止しようとする悪徳社長は我らがタイカ・ワイティティ!あんたは出るだけで面白すぎるから卑怯!リアクションがいちいちデカいのがムカつくぞ!
そしてラストバトルもポータルガンにグラビティガン、キャプテンの盾にハルクの腕、ライトセーバーとパロディ祭りで面白かったです(クリス・エヴァンス登場にも笑った)
最後の別れは想像以上に切なく、そして泣けるセリフ「僕は君へのラブレター…。」まさかここで泣かせにくるとはフリーガイ!!そんな映画だと思ってなかったからびっくりだよ!
そんなこんなで楽しく、最後には涙をボロボロ流しながら見てしまいました。すげー映画だぜ!
DATA
フリー・ガイ
公開年:2020年
製作国:アメリカ
制作:20世紀FOX
上映時間:117分
監督:ショーン・レヴィ