【イベントレポート】Sustainable Food NIGHT #10_20230915
こんにちは! Sustainable Food Asia株式会社(以下SFA)のインターンの富澤です。
2023年6月グランドオープンのSustainable Food Museum(以下:ミュージアム)内で2023年9月15日に開催された「Sustainable Food NIGHT#10サステナブルフードミュージアム トークイベント@虎ノ門」の開催レポートをお送りいたします!
ゲスト紹介:グリーンエース社 中村氏
今回は、株式会社グリーンエース(以下グリーンエース)の代表、中村慎之祐氏をゲストにお招きし、「フードロス」をテーマにしたトークセッションと、グリーンエース社の技術を用いて開発された新素材「Vegimin」を活用した商品の試食会兼交流会が実施されました。
グリーンエース社は、食品残渣(食品関連事業から出る食品由来のゴミ)や、規格外野菜(曲がっていたり傷がついてしまったりしていて、大きさや色、形、品質などが規格に適合していない野菜のこと)など、これまで捨てられてきた”未利用資源”を活用して野菜の色や香り、栄養成分を保持したまま野菜を粉砕する技術を持つフードテックスタートアップです。
食品企業で廃棄される未利用部位をアップサイクルするプロジェクトを進めるとともに、規格外野菜等の粉末から作った商品を販売することで、フードロスの削減と生産者の収益向上への貢献を目指しています。
イベントの概要
イベント参加者のバックグラウンド
毎回、様々なバックグランドをお持ちの方にご参加しただいております!(ハッシュタグ形式で、属性を記載してみました!)
トークセッション「フードロス削減の先にある未来」-フードロスの概念をどうなくしていくのか?-
日本のフードロスの現状
皆さんは、日本のフードロスは年間何トンかご存知でしょうか?
グリーンエース中村氏は、フードロスの定義を改めて示した上で、日本のフードロスの現状についてからトークセッションはスタートしました。
他にも様々な事例を交えながら、グローバル、日本のフードロスについての話題があがりました。
食べられる可能性があるのに、捨てられていることに課題意識を持ち、次世代の技術を用いて、フードロスの解決に向けて立ち向かう中村氏のお話は、トークセッションに参加された方々に改めて現状の課題について考える機会になったと思います。
「Vegemin」とは?
フードロスに向き合い、2018年に創業したグリーンエース社が開発した「Vegemin」とは何か。加工や保存がしやすい「粉末」であり、かつ栄養素をぎゅっと濃縮させたという新素材。独自の野菜粉末技術を発明し、熱や酸化によって奪われやすい栄養成分を保持したまま粉末にできることを発見した。これまで100種類以上の原料を粉末化し、野菜ではないもの、例えば、餃子や酒粕、ショートケーキなども、粉末化が可能とのことです!
何がフードテックなの? ~グリーンエースの持つ野菜粉末技術とは~
そんなグリーンエースの取組を下支えするのは、独自の野菜粉末技術。熱や酸化によって奪われやすい栄養成分を保持したまま野菜を粉末化させることができた背景には、6年間の研究開発を経て、開発した独自の「野菜粉末技術」にあります。乾燥と粉末化を同時に行うため、短期間で、野菜の色や香り、栄養成分を保持したまま粉末化することを実現しています。なんと、生野菜が5秒で粉末の状態になるそうです!
※従来は、野菜を熱したり酸化させると、栄養成分を保持することが難しい
トークセッションの中で話されていた、ショートケーキや餃子を粉末化した事例のお話が、とても印象的でした!
食品工場では規格外となり廃棄される商品が沢山あり、例えば規格外の餃子を粉末化すれば、餃子ふりかけや餃子の味付け調味料になるかもしれない、など、アップサイクルの可能性を感じることができました。
しかし、中村氏も話していましたが、粉にする技術を持ち合わせていても、どのように再活用、新しい素材として生まれ変わらせることが出来るかは、引き続き検討していかなければいけないとのこと。
「Vegemin」の可能性とは?
食品加工時の未利用部位は、多くが産廃業者に依頼して捨てている現状があります。
グリーンエースは、粉末化することで、食品残渣を新しいものへと生まれ変わらせ、お金を払って捨てていたものから、お金を生み出していくことでアップサイクルを回していくことを目指しています。
「フードロス削減の先にある未来 -フードロスの概念をどうなくしていくのか?-」
「フードロスやアップサイクルにまだまだ課題がある中で、中村氏が目指す社会とは?」
そんな質問に対して、中村氏は「生産者さんが儲かる状態」と同時に「食べられる可能性のあるものは食べるといったように、食品の有効活用がされている状態」この2軸を目標にしているとお話しされていたのが印象的でした。
食品の有効活用、必要とされるところに、必要な資源が流れていく状態を作るために取り組みを進める中で、「生産者、流通、加工、卸、小売りとバリューチェーンの各プレイヤーが分断されている現状がある」という課題感に直面していることをシェアしてくださいました。
例えば、卸を担う企業は、その前工程である加工時にどの程度廃棄が出ているかを知らない。自分たちの取り扱いの中では「ロス」が出ていないから、SDGsに貢献しているという分断状態が起きてしまっている。
食品の製造過程で「ロス」が出るため、食品をどのように作るべきなのかも課題のポイントの一つとの課題感もお話しされていました。
今後の展望について、
など、更なる可能性についても熱く議論が交わされていました!
ここでは書ききれない内容も盛り沢山なので、ぜひイベントの熱量を体感しにお越しいただけること楽しみにしております!
試食会出展商品一覧
「Vegemin」
カラダと地球に優しいお弁当「Grino」
畑の管理から製造法までこだわった上質なお茶「TeaRoom」
試食会兼交流会の様子
後半は1Fのミュージアムスペースにて試食会兼交流会が実施されました!「Vegemin」を使ったおむすび、ビスケットバー、パンの試食、Grino Bento、TeaRoomさんのお茶をお楽しみいただきながら、前半のトークセッションの熱量冷めやらぬままに、懇親会の時間を皆さんお楽しみいただけている様子でした!
業界の方々が集う秘密基地的な場所として、虎ノ門のミュージアムは、今後も定期的にイベントの開催や各社とのコラボ企画を進めてまいります!
次回イベントのご案内(2023/10/26開催)
次回は、10月26日(木)18:00~20:45にて開催予定です!
駐車場、車1台分のスペースで「陸上養殖」を実現するARK社の竹之下 航洋 氏をお招きして、トークセッション&試食会を行います!
ご予約はこちらのPeatexからお願いいたします!
まとめ
Sustainable Food Museumでは定期イベントの実施だけではなく、ワークショップなどのイベント開催、サステなおむすびでのコラボ商品の展開、ショーケースプロダクトの募集等、幅広い展開を予定しております!
ご興味ある方は、ぜひ以下へのご連絡お待ちしております!
Sustainable Food Museum お問い合わせ窓口 showcase@sustainablefoodasia.com
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