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「行動を観察するということ」 #今の僕の場合シリーズUX編 3/10

立て続けに第3回をリリースします。

なお過去2回の記事は文中からアクセスしてください

行動を観察する

では、どういう方法があるのでしょうか?

よく使われる言葉として「行動観察(エスノグラフィー)」というのがあります。観察するわけです。被験者がどのように行動するかをとことん観察します。今はどうかはわかりませんが、ちょっと前のLINEでは、テストルームというものがあり、自宅のリビングのような空間が社内にありました。そこには様々なカメラが設置してあり、被験者はその中で各種サービスを利用します。ソファに座ったときのスマホとの姿勢関係、テーブルに座した時の姿勢関係、使う指、など。言葉では表現できない行動を観察して発見をしていくこと、これが行動観察です。

Webサイトに焦点を当てるならば、画面での動きを動画キャプチャしたり、被験者の背後からビデオカメラで撮影したり、また記録係が被験者の背後であらゆる記録をとるというものがあります。こういうそのままを記録することが行動観察です。この時に可能であれば、追加で心理状況を発話してもらうことができるとなお良いです。

行動観察で集まったデータをどう活用していくかですが、1つの方法としてカスタマージャーニーマップ(以下CJM)形式にプロットしてみるというものがあります。CJMには決まったフォーマットはありませんが、一般的に横軸が時間軸になっています。同じように行動観察で得た状況データを時間軸でプロットしていきます。どのような行動をどのような順序で行ったか、さらにその時々の心理状況はどうだったかをプロットします。

事実としてのプロットは調査側が行うわけですが、調査側のプロットが完了したら被験者にそれをみてもらい「感情曲線」を記入してもらいます。各シチュエーションの際に感情がどうプラスマイナスに起伏したかをフリーハンドで感覚値として記入してもらいます。

これでCJM形式で行動観察はある程度行えると思っています。

行動観察からの改善

行動観察で得られた情報から改善を図っていくわけですが、重要なのは「感情曲線」です。どこで感情が下がってきているのか、どこで上がってきているのか、下がる直前はどこなのか。この辺りを分析していきます。
例えば、感情曲線でグッとマイナス方向に下がっている箇所があるとします。
下がる直前の行動として何をしているのか、何を感じてるのか(発話しているのか)を見てみます。おそらくそこに課題があるだろう・・・というような思考方法となります。

改善策の考え方としてはストーリーを作る方法がありイメージがしやすいのは「4コマ漫画」を書くことです。ただし、最後のコマが「にっこり」で終わりにしないこと。より具体的な言葉、態度、行動で記載することが大切です。

次回はデータについて言及します。


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