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UXを考える:2019-2020の僕の場合-全10回

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2019年から2020年の段階での僕が感じているUX(ユーザーエクスペリエンス)について「今の自分」というものをアウトプットしたものです。UXというものの細かい部分は日々アップデ… もっと読む
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記事一覧

「UXを実感としてデザインしてみる方法」 #今の僕の場合シリーズUX編 10/10

ながながと書いてきた「今の僕の場合シリーズUX編」ですが、とりあえずの最終回です。 UXやUXDというものはこれまでつらつらと思いつきながら書き込んできましたが、最後に「それをいっちゃおしまいよ」ということを記載します。UXとかUXDとかという言葉にまどわされてはいけません。すべてはあとからついてきた言葉ですし、あとから整理された、定義されたものです。「イイ感じ」と思って欲しいこと、これは別にUXだから・・・ではなく、「人間関係として」であり「ビジネスとして」であり、普通の

「ディズニーがすごい。UXを感じたければ、ディズニーをみるべき」 #今の僕の場合シリーズUX編 9/10

学び方というか触れ方について書いてみましょう。 UXDのプロセスはディズニーに学べウォルトディズニーは、世界初のUXデザイナーであったのではないかとも言われています。若干都市伝説化した話題ではありますが、先に記した入場ゲートの考え方などから感じることはできると思います。ディズニーの中には次にあげる7つのデザインプロセスが存在します。以下のページから抜粋します。 ディズニーが実践する7つのデザインプロセス 1. 特別な瞬間を演出する 来場したゲストの一生の記憶に残るため

「UXはひとつじゃない。段階的なUXとは?」 #今の僕の場合シリーズUX編 8/10

今回はUXの段階について書きます。 UXには4つ段階があるこれまでUX、UXDといってきましたが、「UXはひとつなのか?」ということになります。答えはNoです。 UXには多くの段階があるとされています。その理由は簡単です。時間が人にはあるからです。UX白書というものに以下のような4つの段階のUXがあるとされています。 カスタマージャーニーマップでも時系列で記載しました。CJMとこの4つの段階を並べて考えてみてみましょう。繋がりが見えてきませんか?何が予期的、何が

「コンテキストという言葉を少し肌で感じてみる」 #今の僕の場合シリーズUX編 7/10

今回は、コンテキストについて書きますね。 コンテキスト日本語では「文脈」と訳されることが多い「コンテキスト」という言葉ですが、この「文脈」という言葉がまたわかりにくいですね。例えば「背景」「状況」「状態」と捉えていいのではないかと思っています。 ユーザーのコンテキスト ・ユーザーがどういう状況でコンテンツに触れるのか ・ユーザーはどんな人か ・ユーザーがどういう姿勢(シチュエーション)にあるのか コンテンツのコンテキスト ・どのように届けるのか ・どこで届けるのか

「UXの向上と便利さはイコールじゃない」 #今の僕の場合シリーズUX編 6/10

今回はUXの向上と便利の関係について掲載します。 便利になるということがUXの向上とは言い切れない 非常に誤解をしてしまうことなのですが、探しやすくなればUXが向上する、便利になればUXが向上するというわけではありません。何を言っているのか?と思われるかもしれません。 例えば、「何かを調べる」という体験において究極の便利は、「入力したものがパッと素早く出てくる」でしょう。では、無味無臭な画面でそれを実装した場合それはUXの向上と言えるでしょうか? 少し話は横にそれますが、

「人間中心設計とは?」 #今の僕の場合シリーズUX編 5/10

第5回です。今回は、UXの文脈の中で必ず出てくるワード「人間中心設計」についてです。 人間中心設計 UXデザインの話をしていくと、「人間中心設計(Human Centered Design:略称HCD)」というものが出ていきます。人間中心設計の定義については、HCD機構の資料によれば 「利用する人の状況をきちんと把握し、関係者で共有しながら、「うれしい体験」をできるだけ豊かにしようとする設計への取り組み」 とされています。 このHCDとUXDの関係は非常に密接であるこ

「データは重要、でもデータだけじゃない」 #今の僕の場合シリーズUX編 4/10

久々になりますが、第4回目。今回は「データ」についてです。 データは時々嘘をつく Web技術の発達に伴い、あらゆるユーザー行動をデータで取得することができるようになりました。特に通販関連のサイトにおいては、このデータ主導の施策の検討が多く行われています。しかし、データドリブンだけになってしまうと実態を捉えられないことも事実です。 有名な話に「コンビニの昆布のおにぎり」という話があります。私も以前聞いた話ですが、すごくなるほどと思ったので、共有します。(少し僕のフィルタはかか

「行動を観察するということ」 #今の僕の場合シリーズUX編 3/10

立て続けに第3回をリリースします。 なお過去2回の記事は文中からアクセスしてください 行動を観察するでは、どういう方法があるのでしょうか? よく使われる言葉として「行動観察(エスノグラフィー)」というのがあります。観察するわけです。被験者がどのように行動するかをとことん観察します。今はどうかはわかりませんが、ちょっと前のLINEでは、テストルームというものがあり、自宅のリビングのような空間が社内にありました。そこには様々なカメラが設置してあり、被験者はその中で各種サービ

「ユーザーというものをきちんとみよう」 #今の僕の場合シリーズUX編 2/10

かなり時間は空いてしまいましたが、第2回の今の僕の場合UX編の第2回です。第1回は以下よりご確認ください。 どうやってユーザーを知るか当然ながらリニューアルやPDCAを回すといった文脈の場合、これまでも上記のようなポイントを考えてきたはずです。しかしながらその根拠はどこにあるのかということです。 どうしても受託というスタンスの場合、多くのシチュエーションでクライアントのためとなりがちです。それはビジネスとして当然ですが、もしその流れの中で「UX」などという言葉を使うならそ

「UXデザインを紐解いてみる」 #今の僕の場合シリーズUX編 1/10

UXについてそれなりに学んできました。アウトプットをしてみようと思います。僕の中の僕の今の場合の見解で展開していきます。全10回を予定します。 UXデザインを紐解くそもそもUXとはなんでしょうか?UX=user experience。和訳すればユーザー体験です。 ユーザー体験というのは、文字通り「ユーザーが体験すること」です。 サービスなり、サイトなり、コンテンツなり、ユーザーがそれを体験することがUXです。 提供する側発信する側から見たときに、ユーザーにどのような体験を