AdobeStock_186832653_Preview女優

黒柳徹子にしか表現できない軽妙さの中のおかしみや哀しみ、そして奥深さが最大限発揮された作品…【舞台=ライオンのあとで(2018)】

 「レティスとラベッジ」や「マスター・クラス」「幸せの背くらべ Three Tall Woman」「ルーマーズ ~口から耳へ、耳から口へ~」「想い出のカルテット ~もう一度唄わせて~」などの傑作公演を生んできた黒柳徹子の海外コメディ・シリーズが29年32公演目をもって終了する。最終作品となった舞台「ライオンのあとで」はこのシリーズの中でも、黒柳にしか表現できない軽妙さの中のおかしみや哀しみ、そして奥深さが最大限発揮された作品。次世代の代表のような新進俳優、桐山照史をものの見事に引っ張るエネルギッシュなパワーも見せて、どこまでも前向きな黒柳の姿が強烈に印象づいた仕上がりとなった。黒柳にとっては舞台を引退するわけでもなく、シリーズのひとつの区切りという位置づけであり、日本に定着しにくいと言われた欧米のコメディーを、初期を支えた飯沢匡やそれ以降を支えた演出の高橋昌也とともに正しい形で日本に根付かせた大きな功績の上に立って、さらなる飛躍を目指すことになる。
 舞台「ライオンのあとで」は9月29日~10月15日に東京・六本木のEXシアター六本木で、10月17~21日に大阪市の森ノ宮ピロティホールで上演された。公演はすべて終了しています。

★舞台「ライオンのあとで」公式サイト=公演はすべて終了しています
http://www.parco-play.com/s/program/afterthelions/

ここから先は

1,845字
この記事のみ ¥ 100

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?