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大地真央という最高の適役を得て、新たな命が吹き込まれた…★劇評★【舞台=ローズのジレンマ(2021)】

 かつての流行作家と作家の卵に若手の作家、それに亡霊となった流行作家の恋人の作家まで現れて、スランプで悪化する経済状況からの脱出に右往左往する人々の物語は、一見ドタバタ騒ぎのようにみせて、実は独創的な発想力を持つ作家たちのクリエイティビティ―あふれる物語。そこにたっぷり男女の機微を絡ませて、人生の愛すべき不可思議さを謳い上げるニール・サイモン晩年の傑作「ローズのジレンマ」は、ウィットやユーモアにあふれた全盛期の作品とは趣きを異にした酸いも甘いも経験しつくした時期のサイモン文学の到達点とも言える。今回、大地真央という最高の適役を得て、新たな命が吹き込まれた印象だ。大地を囲む神田沙也加、別所哲也、村井良大も贅沢すぎるキャスティングで、私たちを異空間にいざなってくれている。(画像は舞台「ローズのジレンマ」とは関係ありません。イメージです)
 舞台「ローズのジレンマ」は2月6~25日に東京・日比谷のシアタークリエで、2月27日~3月1日に大阪市の新歌舞伎座で、3月3日に愛知県刈谷市の刈谷市総合文化センターアイリスで上演される。

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★ブログでの劇評は序文のみ掲載し、それ以降の続きを含む劇評の全体像はこのサイト「阪 清和note」で有料(300円)公開しています。なお劇評の続きには作品の魅力や前提となる設定の説明。大地真央さんや神田沙也加さん、村井良大さん、別所哲也さんの演技に対する批評や、小山ゆうなさんの演出や舞台表現などに対する評価が掲載されています。

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★舞台「ローズのジレンマ」公演情報

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