阪 清和が発表したストレートプレイ演劇に関する劇評をまとめました。音楽劇を入れるかどうかはその都度作品ごとの内容を吟味して決定します。さあ、あなたも演劇の深遠な世界へ! ジャニー…
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#上演時間
チェーホフ劇のような人生の情感と悲哀漂う空間の中に上質な時間が流れる稀有な一作に…★劇評★【舞台=骨と軽蔑(2024)】
さらさらと毎日が流れていくようなさりげなさの中で個々の登場人物が抱えているものがそれなりに深刻で、逆に彼らがそれにこだわればこだわるほど滑稽に見えてくる。やがて最初はあまり気にしていなかった物語の外枠がぎりぎりと彼らと、そして私たちを締め上げてくる。なのに、登場人物たちはたくましく、しかしどこかしなやかに生きている…。劇作家、演出家のケラリーノ・サンドロヴィッチ(KERA)の名作戯曲を気鋭の演出家が演出してきた「KERA CROSS」シリーズのラスト公演はなんとKERA自身
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想像力によって、物語は大きくうねり、世界を変えかねないパワーを生み出している。村上春樹文学の有機的なきずな舞台に…★劇評★【舞台=ねじまき鳥クロニクル(大貫勇輔出演回)(2023)】
村上春樹文学の中でも最大級の謎を秘め、その謎が次々とイメージのスパークを起こしていく最高傑作のひとつをイスラエルのクリエイター、インパル・ピントとアミール・クリガーが舞台の上に具現化した「ねじまき鳥クロニクル」。2020年の公演は、新型コロナウイルスの感染拡大の時期と重なったために、公演中止の回が出るなど大きな犠牲を払ったが、主演の成河・渡辺大知をはじめ、再登板の充実した面々と新たな才能によって、再演が行われている。原作にあくまでも忠実でありながら、それぞれのクリエイターが
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