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三度目の正直―私がBUCK-TICKを好きになったきっかけ


はじめに


こんにちは、せつなです。

今日はBUCK-TICKというバンドと私の出会いについて書こうと思います。

まずはバンドの紹介から。


BUCK-TICKとは


BUCK-TICK(バクチク)は、群馬県出身の5人組ロックバンド。
メンバーは櫻井敦司さん(ボーカル)、今井寿さん(ギター)、星野英彦さん(ギター)、樋口豊さん(ベース)、ヤガミトールさん(ドラム)の5名です。

1987年にメジャーデビュー。今年でデビュー33周年を迎えました。
デビューから現在までメンバーチェンジや長期の活動休止期間もなく、常にロックシーンの第一線で活躍されています。


三度目の正直―一度目


さて、ここからは本題へ移ります。

BUCK-TICKと私の出会いについて。


タイトルに「三度目の正直」と書いたように、私の人生でBUCK-TICKに出会うタイミングは三回訪れました。

一度目は2010年、私が中学2年生の時。

二度目は2012年、私が高校1年生の時。

三度目は2018年、私が大学四回生の時。

次からは、それぞれの出会いのきっかけを書いていきます。


まずは一度目、2010年の出会い。

その頃の私はアニメを見るのが好きだったんですが、その流れで当時アニメの主題歌に多く起用されていた「ネオ・ヴィジュアル系」の音楽をよく聴くようになりました。(当時メジャーデビューしたてのシドとかよく聴いてたなあ...)

中でもアンティック-珈琲店-(アンティックカフェ、通称アンカフェ)というバンドが好きだった私。
しかし、2010年1月をもってアンカフェは活動を休止してしまいます。
その後メンバーはそれぞれ新しいバンド活動を始めたのですが...。

私がアンカフェで一番推していたメンバー、カノン(ベース)はkanon×kanonというユニットで活動を始めました。
そのユニットの最初のシングルが『カレンデュラ レクイエム』という曲でして、テレビアニメ『屍鬼』の後期OPになったんですね。

ここまで別のバンドの話しかしていませんが...。
察しのいいお魚さんなら気付かれたかもしれません。
もうすぐBUCK-TICKが出てきます。

好きなユニットが主題歌を担当するということで、一度そのアニメを見てみようと思いました。
しかし放送の週を間違えていたようで(関東圏と放送日がずれてたのかも?)、OPで流れたのはBUCK-TICKの『くちづけ』でした。
(そっちかーい!となったお魚さん、そうなんです...『月下麗人』じゃなくて『くちづけ』の方でした...)
しかし当時の私にとっては「聴きたかった曲とは別の曲だった」という印象しかなく、一度聴いたきりで曲名やバンド名もあまり覚えていない状態でした。
おまけに、当時ホラーものに耐性のなかった私は(『屍鬼』は完全にホラーものでして、OPに目が真っ黒の女の子とかが出てくるんですよ...めっちゃ怖かった)それ以降そのアニメを見ることもなく過ごします。


これが一度目の出会いです。
一度目は本当に一瞬触れただけ、しかも内容をほとんど覚えていないという状態。
しかしこれが後の出会いに大きな影響を与えることになるとは、あの頃の私は知る由もなかった...。


三度目の正直―二度目


では、ここからは二度目の出会いについて。

中学時代は先ほども書いたようにヴィジュアル系にハマっていた私。
中学3年生の時、あるバンドに出会います。


L'Arc~en~Ciel

元々母親が、音楽番組でラルクが映る度「あっ、hydeや」と言っていたこともあり、なんとなーくラルクのことは知っていましたが、それまでは曲をちゃんと聴いたことはありませんでした。
しかし好きなアニメの主題歌をラルクが担当していたことから少しずつ聴くようになり、気づけばファンになっていました。
そこからメンバーのソロ活動も手を出すようになるのですが、特に好みだったのがyukihiro(ドラム)のソロプロジェクト、acid androidでした。


また、同時期にもうひとつ大きな出会いがありました。
Acid Black Cherryとの出会いです。

Janne Da Arcのボーカル、yasuのソロプロジェクト。
テレビの音楽番組で曲を聴いた瞬間「かっこいい!」と思い、その日のうちにCDを買いに行く(あの頃はサブスクとか知らなかったので...)という衝撃的な出会いでした。
そこからはABCを聴き続ける日々がやって来ます。


そして2012年、高校に上がった私の耳にこんなニュースが入ってきます。
「今度のBUCK-TICKのトリビュートアルバムにABCとacid androidが参加する」と。

BUCK-TICKにとって2枚目のトリビュートアルバム『PARADE Ⅱ』
その参加アーティストが、当時私の好きだったところどんぴしゃだったんですよね。
acid android、ABCはもちろん、当時ヴィジュアル系界隈でよく名前を聞く存在だったcali≠gariMERRYMUCCなど興味のあるバンドがたくさん参加されていました。

更に、BUCK-TICKのデビュー25周年を記念した『BUCK-TICK FEST 2012 ON PARADE』というフェス形式の野外ライブが行なわれるということも知りました。
これだけ気になっているバンドが多く出演するということで、これは行かねば!と思い初日のチケットを取りました。思えばこれが私の初めてのライブ遠征です。
(ちなみに初日の出演アーティストはMERRY、MUCC、cali≠gari、acid android、BREAKERZ、THE LOWBROWSでした。そしてどうやってチケを取ったかは覚えてません...よく取れたなこのメンツで)


そして2012年9月22日、私は千葉ポートパークへ向かったのです。
そして初めてBUCK-TICKのライブに参加しました。

...と言いつつその時は何故か下調べを全くせずにライブを迎えたので、知っている曲は当時の最新シングル『エリーゼのために』『MISS TAKE〜僕はミス・テイク〜』、あとはトリビュートされている曲(しかも原曲は聴いてない)のみという状態。
その上目当てのバンドがかなり早い時間に固まっていたこと、初めての夜行バスによる疲れなどからライブ中意識が飛んでいたところもありました...『GALAXY』やってたはずなのに聴いた覚えがない...。今思えばかなりもったいないですね。


それでもBUCK-TICKのオーラにはすごく圧倒された記憶があって。
特にあの時の『極東より愛を込めて』がすごく印象に残ってます。衝撃でした。一度聴いただけでも強いメッセージが心に響く曲。
そして『夢見る宇宙』で今井さんが弾いたきらきら星と、最後に花火が上がった光景もとてもよく覚えてます。

あと、あの時はユータ(ベースの樋口豊さん)ばかり見てた記憶があって。
あんなニコニコ笑顔で楽しそうにリズム取ってステージを駆け回るベーシスト、初めて見たんですよ...。
「なんだあの人!めっちゃかわいい!」と思いながら見てました。笑
ユータ小柄だし他がちょっと怖そうな方ばかり(笑)なのもあってすっごくかわいらしく見えたんですよね。
やっぱり最初に見た人の窓口になるのはユータなんだな...と思います。まあ今もずっとユータ贔屓ですが。


...というのが二度目の出会い。
あの時代のBUCK-TICKのライブを生で体感できていたなんて、今となってはあの頃の自分が羨ましいですが笑
しかしそのライブ後は、他のバンドにがっつりハマったのもあってBUCK-TICKは継続して聴かなかったんですよね。
ライブで印象的だった『極東より愛を込めて』をたまに聴くぐらいで。ほんともったいないことした〜!
(その後の私はトリビュートにも参加していたcali≠gariやMUCCにハマり、密室系繋がりからPlastic Treeというバンドの沼にハマりました。プラも私にとってとても大切なバンドなのでまたの機会に語りたいと思ってます。)

そこからはずっと他のバンドの追っかけをしていました。三度目の出会いはもう少し先の出来事です。


三度目の正直―三度目


ついにやってきた、三度目の正直。


大学に入ってもしばらくプラの追っかけをしていた私。
しかし大学生活や就職活動の準備が忙しくなり、3回生の1年間はライブに全く行かない日々が続きました。

そして4回生になり、今度は卒業論文の内容を考え出す時期がやってきました。
私は現代文化系のゼミに所属しており、そこは卒論は好きな内容で書いていいよ!というゆるーい感じ(笑)
なので私は、大好きな「ヴィジュアル系」について卒論を書くことにしました。
そこでもっとヴィジュアル系の歴史を掘り下げようとなった時にルーツとして出てきたのがBUCK-TICKでした。


それと同時期に、もうひとつの偶然が。
私はSIRENというホラーゲームにハマっておりまして(ホラーゲームですがキャラクターやストーリーがとても魅力的なゲームです)、そのストーリーや設定があるジャパニーズホラーの小説に影響を受けていることを知りました。

それが『屍鬼』です。そう、あの『屍鬼 』。
ここで一度目の出会いが影響してくるんです。
「そういやこれ昔アニメで見たな〜」と懐かしい気持ちで主題歌を調べました。
そして『くちづけ』を改めて聴いたんですがこれがすごくかっこよくて。
あの頃は気づかなかったけどこんなにいい曲だったんだ!と思い、そこからBUCK-TICKの曲を少しずつ聴くようになりました。(といっても限られた数曲を延々リピートする感じでしたが)


そんな折、Twitterでフォロワーさんが「今度大阪であるBUCK-TICKのコンサートに行く」というツイートをしていました。
それを見て、大阪に来るんだったら見に行ってみようかな...なんていう軽い気持ちでチケットを検索。
すると奇跡的に初日のチケットが取れちゃったんです。コンサートの1週間前のことでした。
幸いにもその日のバイトは朝シフト。ライブの時間にはしっかり間に合います。
今思えば、あれは運命だったのかな?なんて思ったり。全てのピースがピッタリはまったみたいに何もかも上手くいって。絶対行きなさいという何かのお告げだったのかも笑

そんなわけでコンサート当日を迎えます。


2018年6月9日。
『TOUR No.0』大阪・オリックス劇場。

例のごとく事前準備はほぼゼロ。『No.0』の全曲試聴トレーラーがYouTubeに上がってたので、それを何度か聴いたぐらいの知識しかありませんでした。

座席は3階の一番後ろのドセンでした。
ステージからの距離は遠かったですが、その分全体が見やすいところ。

開演するまでは「全然曲知らないけど大丈夫かな?」とか「どんなライブなんだろう?」という楽しみ半分、不安半分の状態でした。
でも、その不安は必要ありませんでした。

コンサートが開演した瞬間から、私は『No.0』の世界へと完全に引き込まれていきました。


まず最初の演出がすごかった。
楽器陣のそれぞれの立ち位置にテントみたいに紗幕が掛けられていて。
そこにメンバーの影が映し出され、一気にテンションが高まります。
その後イントロの盛り上がりに合わせて一斉に紗幕が取り払われ、メンバーの姿が露わになって。
あの瞬間、鳥肌が立ったのを今でも覚えています。


そして楽器陣の演奏の中あっちゃん(ボーカルの櫻井敦司さん)がセンターに立ち『零式13型 「愛」』を歌い出した、その声を聴いて私は息を呑みました。

すごい。こんなに力強く響く声を私は知らない。
3階の一番後ろまで届く、圧倒的なパワーをもった歌声。
一瞬で心を奪われました。


そこからも『No.0』を中心とした楽曲達はどれも魅力的でかっこいいものばかりで。
知らない曲でも、身体は自然とリズムを取っていました。


その中でも特に印象に残った曲が2曲あります。

ひとつは『ノスタルジア -ヰタ メカニカリス-』。
サイバーパンクを思わせる音、現実と妄想の狭間のようでどこか不穏な雰囲気が漂う詞、舞台後方のスクリーンに映される映像、ステージを彩る照明、ポエトリーリーディング。
私の好きなもの、かっこいいと思うものがこれでもかというほど組み合わされていてとっても印象的でした。

もうひとつは『ゲルニカの夜』
これはもう、スクリーンに映されたサンドアートに目を奪われてしまいました。
楽曲の物語をより深めるような映像が本当に衝撃的で。
全く容赦がないんですよね...町が壊れていく描写も人形の首が飛ぶ瞬間も。
かなり痛々しくてショッキングなのに目を背けられなくて。
これが戦争なんだ、だからこそこんなに悲しいことは起こしてはいけないんだ、というメッセージを肌で感じました。

そうしてコンサートが終わった後の私は、完全にBUCK-TICKに魅了されていました。
かっこよすぎる。パフォーマンス、演出含めてこんなに完成度の高いライブは今まで見たことがない。他のバンドには真似できない。

帰り道、会場から駅に向かう途中に海月(プラのファンのこと)の友達でBUCK-TICKのコンサートには初めて参加した、という子と偶然会いまして。
「さすがのパフォーマンスだったね!」「プラもまだまだいけるね!」(プラは1997年デビューなのでBUCK-TICKの方がかなり先輩)みたいな話をしたのを覚えてます。「もう一回観たいね!」とも。
残念ながら大阪以降のホールツアーは(行ける範囲では)ほぼソールドアウト...という状態で、あのステージをもう一度見ることは叶わなかったのですが。

それからというものの、私は『No.0』を永遠にリピートで聴き続ける生活を送ります。笑
アルバム全体が「輪廻」を表しているということもあり、アルバム最後の曲である『胎内回帰』を聴くとまた『零式〜』を聴きたくなる無限ループ。
1日何もせずにひたすら『No.0』を繰り返す、なんていう日もありました。

そして、その年の秋にスタンディングツアーが行なわれるという発表があって。
そのチケット先行のタイミングで「FISH TANK」(BUCK-TICKのファンクラブ)に入会しました。


これがBUCK-TICKと私の三度目の出会い〜現在へと続くきっかけです。


おわりに―現在、そして未来へ


偶然が重なった三度目の出会い。
そして「三度目の正直」と言わんばかりにBUCK-TICKに心を奪われてしまった私。


そこからはお魚街道まっしぐらです。笑
それはもうどっぷりと、頭のてっぺんまで沼にはまりました。
デビューから30年以上経った現在も常に進化し続け、新しい景色を見せてくれるBUCK-TICKに驚かされっぱなしです。


ここまでに出会うタイミングが何度かあっただけに「あの時もっと聴いていれば...」と思うこともありますが、今出会ったことに意味があるんだ!と自分に言い聞かせてます。笑

例えば2012年、あの時『夢見る宇宙』を聴いてても当時の自分にはよく分からなかったんじゃないかな、とか。
ライブに通う、遠征するという概念もcali≠gariとかプラにハマってから知ったことで。(あの頃はBUCK-TICK=大先輩のイメージで、コンスタントにツアーを回ってるとか知らなかったし...まあ調べろよって感じなんですが)


ただ、過去の映像を見てると「この時に知ってたら行けたのに!」と悔しくなることもありますが笑
『夢見る〜』は本当にいいコンサートだし『或いはアナーキー』も『アトム 未来派 No.9』も大好きだし、30周年のお台場とか武道館もプレミア感満載だし、もっと言えば『No.0』も細かいところちゃんと見たかった...軍服あっちゃん...(3階逆最前の限界)

更に遡ると私がまだ生まれてない頃のライブとかね。これは羨ましがってもどうにもなりませんけど笑
(ちなみに筆者は『COSMOS』発売の年に生まれてます)
お魚さんは30年来のファンの方だったり長く応援されている方がたくさんいらっしゃいますので、昔のエピソードはそういう方に教えていただいてます。
お魚さんは皆さんとってもお優しくていつも本当に有難いです...やっぱりファンはバンドを表すんだなと。

そうやって色々考えることもありますが、タイミングはどうであれ、今BUCK-TICKを好きでいられることをとても誇りに思います。
心から「かっこいい!」と思えるものがあるって本当に幸せ。

BUCK-TICKが走り続ける限り、私もついて行きたい。もっともっと、新しい場所へ連れて行ってくれると思うので。
本当に好きになれて良かった。


I LOVE YOU!BUCK-TICK!




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