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私がBUCK-TICKで一番好きな曲の話


はじめに


こんにちは、せつなです。

今日は、私がBUCK-TICKで一番好きな曲についてお話したいと思います。


私がBUCK-TICKで一番好きな曲は『MISS TAKE 〜僕はミス・テイク〜』です。



『MISS TAKE 〜僕はミス・テイク〜』は2012年に発売されたシングルで、同じく2012年発売のアルバム『夢見る宇宙』にはバージョン違いが収録されています。

作詞・作曲は今井寿さん(ギター)が手がけていらっしゃいます。


出会い


私が最初に『MISS TAKE〜』を聴いたのは、この曲が発売されてすぐのことでした。


そもそものきっかけは、このシングルと同時に発売された、BUCK-TICKにとって2枚目のトリビュートアルバム『PARADE Ⅱ ―RESPECTIVE TRACKS OF BUCK-TICK』。
そこに当時私が好きだったバンドが参加していました。

私は、そのトリビュートアルバムを機にBUCK-TICKを知ることになります。
そして、まずはその年の5月に発売されていたシングル『エリーゼのために』と、発売されたばかりの『MISS TAKE〜』の2曲を聴いてみることにしました。

しかし私はわりとアッパーめな曲にハマる傾向があるので、最初に聴いた印象は『エリーゼのために』の方がかなり強かったです。
(ちなみにこちらの曲も、作詞・作曲は今井さんです)



『エリーゼのために』のインダストリアルを思わせる攻撃的なサウンド、シンプルなリフからは想像できない広がりのある展開に衝撃を受けた当時の私は、『MISS TAKE〜』よりも『エリーゼのために』をよく聴くようになりました。
この時点の私には、『MISS TAKE〜』の良さは分かってなかったんですね...。

そしてBUCK-TICKにはそこで触れたきりで、しばらくはそれ以上深く知ることもありませんでした。


そのまま時が経ち、2018年。
ひょんなことからBUCK-TICKの大ファンになった私。
(詳しくは過去のnoteに書いています。)
そして『MISS TAKE〜』を改めて聴いたところ...。


心を打たれました。
あの頃も聴いたはずなのに、全然聴こえ方が違って。

そこでやっと、「こんなにいい曲だったんだ!」ということに気づきました。


好きなポイント



この曲の好きなポイント。

それは、言葉選びギターソロミュージックビデオの3つの要素です。

ここからは、それぞれどういうところが好きなのかについて語っていきます。


①言葉選び

先程も書いたように、この曲の歌詞は今井さんが担当しています。
曲をつくるコンセプトになったのはある演劇。
その中で役者さんが、「本来は一語の言葉を区切って発音していた」というところから着想を得たようです。

この曲のタイトルである「MISS TAKE」。
本来はmistakeというひとつの単語ですが、あえてそれを区切っています。
副題の「ミス・テイク」に関しても同じことが言えます。

私はこの発想がすごく好きで。
「あえて区切る」ことで聞こえ方や感じ方が変わる。
とても素敵なタイトルだな、と思います。


また、歌詞の中にも大好きなフレーズがたくさんあって。
その中でいくつかご紹介しようと思います。

まずは、曲冒頭の歌詞。

"親愛なる現実-うつしよ-よ 汚してくれよ"

楽曲の世界観へと一気に引き込まれるフレーズです。

現実の、綺麗なところも汚いところも見てきたその瞳。
歩を進める為には汚れることも厭わない覚悟。

何があっても揺るがない信念を感じます。


もうひとつはサビの歌詞。

"永遠さえ追い越してゆく 本当に自由な天使"
"何にもない こんな世界で"
"飛んでゆく 飛んでゆく"

とても印象的なフレーズです。
真っ直ぐな言葉が心に響きます。

歌詞の言葉選びから感じる、とても強い意志。

永遠にさえ左右されない、"本当に自由な天使"。
"何にもないこんな世界"だからこそ、何かに邪魔されることもない。
きっと何処へだって飛んでゆけるはず。
もっともっと広い世界へ。
翼を羽ばたかせ、飛んでゆく。
その姿は凛としていて、決して揺るがない。

私なりにそう解釈しています。


『MISS TAKE〜』の歌詞からは、なにものにも媚びず、自分の信念を貫き通すような強さを感じます。
そんな歌詞の世界観とそれを表現する言葉選びのセンスを感じられるところが、この曲が大好きな理由のひとつです。


②ギターソロ

この曲の一番の盛り上がり、それが今井さんのギターソロ。

とにかくメロディーが素晴らしいです。
何度聴いても感動します。
こればっかりは聴いていただいた方が伝わりやすいと思いますので、まだ聴いたことがない方は是非聴いてみてくださいね。(最初に貼った動画の2:50あたりから始まります)


今井さんはテクニックで魅せるタイプのギタリストではありません。
そういう観点から見るのであれば、あまり上手ではないのかもしれません。

でも、今井さんのセンスは天才的なもので。
特に、心に響く、グッとくるメロディーをつくるのがものすごく得意な方です。
『MISS TAKE〜』のギターソロは、そのことがとても感じられると思っています。


何にも縛られることのない、伸びやかで広がりのあるメロディー。

このギターソロを聴いていると、色々なしがらみから解放されるようなイメージが湧いてきます。
大好きな一節です。


③ミュージックビデオ

この曲のMVは、楽曲の世界観をより深めるようなものになっています。

記事のはじめに載せているものが、公式にYouTubeに上げられたMVです。
(BUCK-TICKは現在ビクター所属ですが、2012年は徳間ジャパンに所属していました。このMVは当時の公式であった徳間ジャパンにより投稿されたものです。)

このnoteを書いている2020年9月現在で再生回数は約334万回。
発売から8年と少しの時間が経ちましたが、その間に数多の人に再生されています。
ちなみに私も、この再生回数のうち100回くらいは自分じゃないだろうかというレベルで何度も視聴しています。
その結果、MVでの櫻井さん(ボーカル、櫻井敦司さん)の動き、仕草を完コピできるという特技が身につきました。笑


洞窟内で繰り広げられるメンバー5人の演奏。
櫻井さんのソロショットの背景にあるのは朽ちた湖。
幻想的な風景の中で、楽曲の世界が展開されていきます。
(ちなみに、このMVのロケ地は栃木県・中禅寺湖付近だそうです。日本にこんな現実離れした光景の場所があるんですね...)

そしてその中でも印象的なのが、1人の美しい女性。
白いドレスとヴェールを身にまとい、真っ直ぐな瞳でこちらを見つめていて。
なにものにも屈することのない、その強さ。
現実(うつしよ)でどれだけ汚されたとしても、決して消えないその清廉な輝き。
その姿はまさに、"本当に自由な天使"。


ドラマチックでとても好きなMVです。
BUCK-TICKのMVは印象的なものが多いですが、『MISS TAKE〜』はその中でもかなりの完成度を誇っていると思います。
楽曲がもつ、広がりのある世界がより伝わるような映像です。


おわりに


ここまで『MISS TAKE 〜僕はミス・テイク〜』という楽曲について、そして私が好きなポイントについてお話してきました。


初めて聴いた時は、あまりピンとこなかった。
だけど再び出会った時に、心を鷲掴みにされた。一気に大好きな曲になった。

これは、私がその間に色々なことを経験してきたからなのかなと思っていて。
最初に出会った時はちょっと若すぎたのかなと。当時はまだ高校に上がったばかりでしたから。

そこから考えると、少しは大人になったのかなと思ったり。
まあ中身はまだまだ子供なので、年だけ食った感じではありますが。
その間に経験したことが、この曲を再び聴いた時にどこか重なったのかもしれません。

力強いバンドサウンド、そこに重なるキラキラと儚いギターの音色。伸びのある歌声。そして、印象的な歌詞の言葉。
心に沁み入ります。本当に大好きな曲です。



最後に、もうひとつだけ好きなポイントを。

はじめにも書いたように、この曲はシングルとして発売され、後にバージョン違いでアルバムに収録されることになります。
その際にタイトルが少し変わりました。
そのタイトルがこちらです。


『MISS TAKE -I'm not miss take-』


シングルでは『僕はミス・テイク』でしたが、アルバムで『I'm not miss take』(僕はミス・テイクじゃない)となります。
その変化からは、なんとなく希望が感じられるような気がして。
こういった細かなこだわりもとても好きなポイントです。



ここまでお読みいただき、本当にありがとうございました!







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