当たり前のことって難しい。なぜなら何やんなきゃいけないかわかんないから

よく「当たり前のことをやるの大事」みたいな言葉あるんですけど、響いたことがないんですよね。

なぜなら、当たり前のことの逆も当たり前のことなんです。

「たくさん食べた方が良い。残さず食べなさい」って当たり前のことに聞こえますが、
その逆の「必要なだけ少なく食べなさい。ダイエットや無駄食いを防ぐために」っていうのも当たり前のことです。

つまり、「当たり前のこと」って言ったときに何か自明な何かがあるんじゃなくて、
「当たり前のこと」ってただ単に新規性がなく慣れ親しんだ言葉や概念にすぎないということです。

なので、「当たり前のことをやる」って言われても何をやるかって決まっていないんです。

あと、「当たり前のこと」をやるってことを目標にしても、いちばん大変なのはどの「当たり前のこと」を選び取るかであり、「何かやる」くらいのふわっとした目標になっちゃうんですよね。
こんなこというと「嘘つかない」とか「挨拶する」とかみたいな論破できないけど目標にしてもなんの役にも立たない「当たり前のこと」を盾にする人がいそうで厄介ですが。

しかも意味抜きして流布してる概念なので、状況なんて度外視です。
どんな課題があって、なぜやらなければならなくて、その課題解決のために何をどれだけやらなければならないか、といったことが特に伝えられずに概念だけ独り歩きしているんです。

なので、「当たり前のことができている」っていうのはちゃんと意味をわかって現状に合う形で当てはめていることだと思うんですが、
それは「当たり前のこと」をやろうとしてできたのではなく、現状に合う何かをやって、結果それがみんな知ってる概念だったので「当たり前のこと」と言われてしまっているだけじゃないかな、と思います。

なんだったら新規性があることでも何回か言われたら「当たり前のこと」になっちゃうので。

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