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トイヲエガク

山形は、美味しい町でもありますが、じつは教育分野において、とても熱心な町でもあります。今年初め、久々に山形の子どもたちとワイワイしてきました。

「やまがたクリエイティブセンターQ1」で行われた、山形の新しい探求型学習を開拓する「探求教室ESTEM」が開催する「未来の教室」に、瀬戸けいたが講師として参加してきました。

この「未来の教室」は、経済産業省令和4年度実証事業の一環として実施されているもの。setoにおいても、朝日小学生新聞連載「アソビミッケ」など、子どもの学びにもデザインとアートを、と考える私たちは「あそびながら、問いを作り出す」という授業を行いました。

問題を解決する。。これは誰にとってもなかなか大変なことですよね。なかなか答えが見つからなかったり。でも、問題を見つける、作ることは意外にスラスラできたりします。「〜をするにはどうしたらいいだろう?」というように。

そこで、みんなでワイワイ落書きしながら、自分の周りのもっとよくしたい物事について考えてみました。ゲームのこと、学校のこと、山形のこと、町のこと。算数、漢字と違って、ホワイトボードは一気に「問い」で埋め尽くされました。

そして、自分で解けなくてもいいじゃない、みんなに広く共有して、みんなで考えれば。そんなコンセプトのもと、それら自分の「問い」をみんなに見てもらうためのポスターを制作しました。

今回の会場「Q1」という施設は、さまざまな文化が交わる「共創プラットフォーム」。その名称の「Q」も「問い」から始めるという意味があります。そこで、そのロゴマークのQをみんなでマーカーで塗ったり、描いたりして、自分の「問い」をヴィジュアライズしました。

自分の表現(アート)を、メッセージを伝える道具に組み立てる(デザイン)。短い時間でしたが、アートからデザインまで横断した体験を小学生にしてもらえました。

ゲームのことから、友人関係まで、また山形の環境を考える問いまで。実にさまざまな問いが生まれました。そのいくつかは、私たち大人が今解決方法を必死に考えているものでもあります。このように、領域横断の取り組みに携わっていると、時折、学びに年齢なんて、じつは関係ないのではないかと思う瞬間が多々あります。

子どもたちの作品は、2月末まで同施設でカッコよく展示されています。自分たちの作品が実際に施設の広報物としても、社会に活用されている。子どもだってここまでできるんだ!と今度見に来た時に感じて欲しいと思います。

なんだか普通の授業と違った〜!ポスター楽しかった〜!と目をキラキラさせながら帰る子どもたちを見送りながら、「まなぶ」ことは「あそぶ」こと、アソビミッケでも提唱した大切なその「柱」をこれからも大事にしたいなあと思いました。

※マーカーはsetoでも、さまざまなワークショップ、プロダクトで活用させてもらっている、水性顔料マーカー「アクアテック」。寺西化学工業株式会社様よりご協賛いただきました。


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