せと短 Campus Art Project 2023

学生とともにアートワークショップを展開し、そこで得たインスピレーションをもとに、キャンパス内に巨大アート作品を製作


2021年に開学した「せとうち観光専門職短期大学」のキャンパス内で、金 孝妍さんのアート作品を製作し、「アートの力」で学生と地域の人々との交流の場を創出するプロジェクト。

2022年12月から学生とともに、3回のそれぞれ異なるアートワークショップを展開し、そこで得たインスピレーションをもとに、キャンパス内に巨大アート作品を製作しました。

第1回ワークショップ「ヒカリツリー」は幕開きのイメージでせと短の建物の高さを利用し、皆でひとつの巨大アートを製作。

第2回ワークショップ「姿写し」は、大きな窓ガラスを利用し等身大のドローイングを行い、描くことによる目や手足といった身体性を体感。

第3回ワークショップ「手の花」は、学内ホール正面の壁を能舞台の老松に見立てたアート作品を製作。

3回のワークショップでのボランティア学生や参加者との交流を通じて得たインスピレーションをもとに、キャンパス中央ホールに作品設置を行いました。

学生の製作した学園マスコットキャラクター「せとうちメリィ」など、学園にゆかりのあるものの輪郭を作品に取り入れています。メタリックな部分を取り入れることにより、周囲の景色とともに変化する、調和した空間を実現しました。

2月25日(土)に作品を公開し、完成セレモニーが開催されました。
作品はキャンパス内に常設されます。


本プロジェクトに寄せて

知っているものについて、『いかに知らなかったかを気づかせる』ことがアートと観光の共通する楽しさでもあります。その土地の原初の姿から、人々が集まり生活を成していく中で作られる文化に深く働きかけるものとしての環境が「風土」であり、その土地独特な姿を物語ります。今回「せとうち観光専門職短期大学」のキャンパスを舞台にしたアートプロジェクトでは、作品を展示して鑑賞するだけに留まらず、新作を制作する約5ヶ月間、この地の風土や人々に寄り添いながら作品は出来上がっていきます。作品を通して色んな物語を見つける楽しさを体感して頂きたいです。(金孝妍)


アーティスト
●金孝妍(キムヒョヨン) 現代美術作家

1980年韓国生まれ。ソウル、フランス、日本で教育を受ける。2001年にパリのエコール・デ・ボザールに交換学生として行ったことを起点に作品コンセプトが確立していく。2017年に第10回 岡山新進作家美術家育成「I氏賞」 奨励賞を受賞。2020年に岡山県立美術館での展示「I氏賞受賞作家展 Spur その先にある風景」、2022年に高梁市成羽美術館で個展「息する瞳-Breasphere-」を開催して大きい空間での作品披露を躊躇なくする。コンセプチュアルアートを根底に、身体を直に介入しながら様々なエネルギーが交わした痕跡を仕立て上げる作品で活躍中。その傍ら、YouTube「金孝妍チャンネル」でアートと関わる人々や場所を紹介、配信もしている。倉敷芸術科学大学の芸術学部非常勤講師(‘19~)。
金孝妍チャンネル - https://www.youtube.com/@user-bv7gx9zi3t


アーティスト:金孝妍
アートプランニング・コーディネート: 瀬戸内アートコレクティブ 名合貴洋、片倉恒
主催・会場:せとうち観光専門職短期大学
助成:高松市サスティナブルな観光コンテンツ促進事業

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