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学びなおしでライフチェンジ

今回は、ひとりの女性のお話をもとに、人生後半を迎える、または真っ只中の人に向けてお伝えしたいと思います。

セカンドライフは新しいことをはじめたい

45歳を過ぎた人であれば「これからの人生このままで良いのだろうか?」と、誰しも考えたことがあるのではないでしょうか。

この年齢は、一般的には、子育てが一段落し、仕事もベテランの域に入った頃。すると第2の人生(セカンドライフ)は今までやりたくてもできなかったことや、何か新しいことを始めてみようか、といったことが頭をよぎるのではないでしょうか。

学びなおしの現状

その新しいことのなかに、大人の学びなおしがあります。人生100年時代と言われている今の時代は、若いときの知識だけでは長い人生を生きるには少々困難かも。

大人になって学びなおしをしたいと考えている人は、約82%もいるのに対し、実際に学びなおしをしているのは、何と16.9%しかいないという現実。(マイナビ転職「キャリアトレンド研究所」より)

仕事や家事で毎日を忙しくしている45歳以上の人にとって、やはり新しいことにチャレンジするのは難しいのか?

そんなことを考えていた矢先に、1つの番組を見てこの考えを覆すことができました。

番組紹介

それは、NHK Eテレ「あしたも晴れ!人生レシピ」という番組です。

この番組は、50代以降の人生後半を迎えた人がこれからの人生を活き活きと過ごすにはどうしたらいいか?をテーマに、毎回色々なヒントを与えてくれます。

今回わたしが見た回では、セカンドライフに突入してから新しいことに挑戦し、生きがいを見つけた50代、70代、80代の3名の方の「ライフチェンジ」が紹介されていました。

学んだことで光の柱ができた

この3名の中でわたしが特に印象に残ったのは、81歳の高校生でもある、ひとりの女性です。

この女性は、幼いとき経済的な事情から中学に通うことができず、家の仕事を手伝っていました。周りの友達が学校に行っているのが、ただただ羨ましくて仕方なかったと語ってらっしゃいました。

後に結婚してからも苦労は続き、子育てしながら仕事を掛け持ちし、生きていくのに精一杯の日々を過ごしていました。

そしてやっと生活が落ち着いた頃、学びたいという欲が沸き起こったそうです。中学に行って漢字を勉強し、もっと早く新聞を読めるようになりたい。その思いから、70代の時に夜間中学校へ入学することを決意しました。

最初は戸惑いながらも学ぶ楽しさを味わい、中学校を卒業。するともっと学びたくなって、81歳の時に定時制の夜間高校に入学をするのです。

その女性には忘れられない思い出がありました。

当時、毎晩熱心に望遠鏡を覗いていた先生がいたそうです。
気になって覗かせてもらうと、とてつもなく美しい星空が見えた。
それをみたその女性は、「いままで忙しくて空を見る余裕もなかった。星はこんなにも綺麗だったんだと気づいた」と言って涙を流していたのです。

いかに大変な人生を生きてきたのかがヒシヒシと伝わってきました。

そんな時を乗り越え、学びなおしを始めたその女性は、とても印象深い言葉を口にしたそうです。

これまで大変な苦労続きで暗いものを心に抱えて生きてきた。 しかし勉強を始めて分からなかったことが1つずつ分かるようになったら、光が見えて、いずれそれが自分の中の芯になって、やがて光の柱になっていった。

またある時、小学生の子に、夢はなに?と聞かれたそうです。

それを聞いた女性は初めて「夢を持っても良いんだ」ということに気づいたと言います。
生きていくのに必死で、やりたいことや夢などと言うことにまで頭が回らなかった。しかし人生後半に、学びによって光の柱を自分の中に立てることができたその女性は、ひとつの夢を持つことができました。

その夢とは、若いときから得意だった編み物を人に教えたいというもの。

少し恥ずかしそうに口にした女性は、とても綺麗な笑顔を見せていたのが、とても印象的でした。

歳重ねてからの学びは何倍もの意味を持つ

この番組を見て思ったのは、若いときの「学び」と、歳を重ねてからの「学び」は同じようでいて、同じじゃない。ということです。

つまり、若いときの学びとは知識を吸収するだけなのに対し、歳を重ねてからの学びは、これまの人生経験+学びで得た知識によって、単なる知識の吸収でなく、何倍もの意味を持つ学びになるのではないかな。そんな風に感じました。

そしてわたし自身も、アラフィフになってから通信制の短期大学を卒業したのですが、それぞれの科目を勉強していて、これまでの考えは間違っていたなと反省するときもありました。

しかし、一番大きかったのが、これまでの人生で手にしてきた知識が「そういうことだったのか」と、納得できたことです。

81歳の高校生の女性も、わたしも、大人になってから学びなおしたことは、ゼロからイチになった訳ではなくて、まるで、人生で経験してきた色々なことにうま味を加えることになった感じです。

その結果、新たな夢をもつことになり、ライフチェンジにつながったのかもしれません。

また、番組に出演していた、同志社大学 日下菜穂子先生は、その夢は「自分が楽しいから」叶えたい。から「誰かを喜ばせたい」から夢を叶えたい。に変わることで、より、やりがいに繋がると話してらっしゃいました。

学びなおしといっても、なにも学校に行かなくてはできないわけではありません。日々の生活の中からも学ぶことはできるし、年下の人からももちろん学ぶことはあります。

要は、どこに視点を置くかなのではないかなと、アラフィフのわたしはそう考えます。すると自然と情報が入ってきます。そして、一生を通して学びを忘れず、キラッと輝く素敵な年の取り方をしたいな~。とそんなことを考えるきっかけになった番組でした。

最後までお読みいただき、ありがとうございます!!

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