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本と読者をつなぐ人  ~読書アドバイザー養成講座 第1回~


本の虫。活字中毒。
本好きを表現する言葉だけど、これはわたしを指す言葉でもあります。

どんなに疲れていても週に2日は本屋さんに通い、積ん読本が沢山あるのに買わずにはいられず、並行読みは常に3冊。「本」という文字に異常に反応してしまうような、大の本好きなのですが、常々このことを何かに活かしたい、何かしたいと考えていました。

そんなとき、「読書アドバイザー養成講座 参加者募集」の新聞広告を見つけました。

サブタイトルには ”本と読書のすべてを学ぶ” とあって、「大好きな本についてすべて学べる!!」と気分は最高潮に!

もちろんすぐに申し込みをしたのは言うまでもありません。

数日後届いた受講決定の通知を見たとは、また世界が広がるような気持ちになってワクワクが止まりませんでした。

読書アドバイザーってなに?

と、ここで、読書アドバイザーについて簡単にご説明します。

この読書アドバイザー養成講座というのは、一般財団法人の出版文化産業振興財団(JPIC)が主催するもので全4回に分けて各2日ずつ計8日間をかけて行われる講座です。

すでに28期を迎えていることからも人気ぶりが分かりますが、なんと定員100名のところ、倍近い人数の申し込みがあったとのこと。その100人に選ばれたわたしは、なんて幸運なんでしょう!

もうこれは、読書アドバイザーになって、本の魅力を伝えることがわたしの使命なのね!と、解釈しました^_^;

さて、この読書アドバイザーというのは国家資格でも民間資格でもありません。ましてや職業としてお金になることもない。だったら何のために学ぶのか。

そもそも、読書アドバイザーとは、何をする人なのか?

【読書アドバイザーとは】
・本と読者の橋渡し役
・橋渡し役として本との出会いをつくる
・本に関するあらゆる知識を学んで読書のアドバイスをする

この講座を主催するJPICは、これらの活動をする人のことを読書アドバイザーと定義しています。(JPIC造語)

全4回(8日間)の講座では、図書館のこと、出版流通のこと、電子書籍のこと、著作権、書評のことなど、書き切れないくらい本に関するありとあらゆる事を学べるのです。

「もう、わたしのためにあるような講座だっ!」

本好きの人にとっては、垂涎ものではないでしょうか。

第1回目ついに始まる

そして、8月末の土曜日。楽しみにしていた読書アドバイザー養成講座の第1回目が開催されました。

このご時世、2回まではオンラインでの開催。その第1回目は、印刷、図書館、出版流通に関する講義です。

事前に届けられたテキストは3冊。中身を見ると本にまつわるありとあらゆることが網羅的に書かれていて、何度も読み直したい!そう思える内容となっています。

グループディスカッション

第1回目の最終日である日曜日、オンライン上ではありますが各グループに分かれて、あるテーマについて参加者同士でディスカッションがありました。

正直、初めましての人と議論することに、ちょっと憂鬱を感じていました。

でも終わってみたらとても充実した時間で、一番影響を受けた授業になっていました。

この講座に参加している人の中には、出版社や図書館に勤務する人。学校の先生や、会社員など、あらゆる職業の方がいます。なので、立場が違うと読書に対する考え方も様々で目から鱗の話もあり、非常に参考になったのです。

このときのテーマは「よい本とはどんな本でしょう」「よい本を伝えるためには、どんなことが必要でしょう」です。

わたしのグループは9名。さまざまな職業の9名でしたが、皆さんから活発な意見が出て、それをまとめてグループの意見として発表。その中で心に残った意見がありました。

いい本とは定義づけられない。なぜならいい本というのはその人の記憶に結びつくものであり、読んだ時期でいい本であるという感じ方が変わってくるから。
本と出会うのも一つの経験である。だからこそ、読書アドバイザーとして色々な本に出会えるきっかけを作ってあげることが大事である。

これまで、Twitterやnoteにて、読了本の紹介をしてきたわたしですが、『伝える側として、伝える相手がいまどんな状況にいて、どんなことを求めているのかを考えて伝えることが大切だ』という講師の方のコメントには背筋がピンッと伸びた気持ちになりました。

姜尚中さんの講演

そして、オンラインではありますが東京大学名誉教授であり、「悩む力」の著者、姜尚中さんの講演会が開催されました。

姜さんは、『言葉には生命力がある』と仰いました。

分厚い読書体験があると、その人から発せられる言葉には生命力が宿り、聞く側の心を打つことができる。そしてそれは原稿に書かれた言葉をただ棒読みするのではなく、自分の心から出た言葉を話すことで可能となるものである。

同じ事をいっていても、なぜかあの人の言葉には重みがある。そんな風に言ってもらえる人になりたいものです。

本に関することなら宿題もまた楽し♪

この講座にはちゃんと宿題も用意されています。

読書アドバイザーは資格ではないけれど、全4回(8日間)の全講座への出席と、全リポートの提出をしないと、読書アドバイザーを名乗れません。

宿題と聞くと、なぜか?嫌な気分になるものですが、本や読書に関する宿題なので、楽しんでやれそうです。

読書アドバイザー養成講座に参加する人は、皆さん読書が大好きな方ばかり。なので、思う存分読書について学べるし、語れるので、とても充実した時間が過ごせました。

この受講中に、本と読者をつなぐ人としてどんな活動ができるか。
その答えが見つかると良いな……。

第2回目は秋に開催されます。その様子もまた書きますのでお楽しみに!

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