書評ブログ vol.20「わたし、定時で帰ります。 ハイパー」を読んで
無類の本好きのわたし。どうせなら読んだままにせず思いっきり主観の入った書評を書いてみたいと思い立ちました。この記事がきっかけとなり、実際に読んでくださる方がいたらとても嬉しいです。
≪読み終わった本≫
『わたし、定時で帰ります。 ハイパー』 朱野 帰子
ドラマ化された小説の続編です。「定時退社」をモットーにしている主人公を吉高由里子さんが熱演していてとても面白かったので続編を読んでみました。
日本の会社員は残業をしていると仕事を頑張っている証拠だとばかりに、定時で退社することがどこか悪ですらある雰囲気があると言われています。
この小説の主人公、結衣も別の会社で激務をこなし遂には死の境をさまようような大けがを負ってしまう。それを機に定時退社をモットーに働くようになるのですが、ただ18時の定時になったらさっさと帰るわけではなく、時間内にいかに効率よく働くかを考えながら成果をキチンとあげているのだから大したものです。しかしそれでも陰ではさっさと帰っていく結衣のことを悪く言う人もいる。
この続編では管理職となった結衣が、役職という立場でも定時退社を貫く際の周りからのバッシング、そして元請け会社からのセクハラ、ほかにも数々の試練が待ち構えているのですが、仕事に対しての信念みたいなものがしっかりとしているので、結衣は悩みながらもそれらの困難を乗り越えていくのです。読んでいて潔さを感じスッキリとした気分になりました。
こんな上司だったら、部下はついていきたいと思うのだろうな・・・。
それにしてもタイトルの「わたし、定時で帰ります」。ドラマのキーワードが定時退社することというのは、外国の人にとってはかなり不思議なことなのだとか・・・。
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