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品品喫茶譚

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暇さえあれば喫茶店に行く。テーブルの上に古本屋で買った本を広げて、珈琲を飲む。ぼーっと窓の外の風景を眺める。 初めて訪れた街では喫茶店を探し、住み慣れた街に新しい喫茶店を見つけて…
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#喫茶店

品品喫茶譚 第101回『神戸 元町ファイン 花森書林で歌うのこと』

トンカ書店でのGIGから八年。 トンカ書店の後継店である花森書林でのライブが実現した。 入り…

品品喫茶譚 第100回『東京 国分寺ほんやら洞 鷹の台アドバルーン商会・サイコロ展最…

二週間前、わたしゃ、東京にいた。 この日は鷹の台という街にあるアドバルーン商会で催されて…

品品喫茶譚 第99回『栃木 宇都宮 パーラー&喫茶BC 宇都宮パルコの、残骸』

翌日、弘前を去る前に中三というデパートの地下にある中みそに寄ろうと思った。 シソンヌじろ…

品品喫茶譚 第98回『青森 弘前ルビアン 土手町ストリート』

昼前に仙台駅を出て、足は実家のある南ではなく、北へ向かう。 弘前へ行こうと急に思い立った…

品品喫茶譚 第97回『仙台 エルベ 道玄坂再訪 銀杏BOYZと友部正人の夜』

先日、仙台に銀杏BOYZと友部正人さんのライブを観に行った。 日光の実家がなくなってから、大…

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品品喫茶譚 第95回『東京 高円寺ごん ピンポン、初の個展をするのこと』

5月8日。 午後早く高円寺に着き、ポンチ絵の展示をして下さることになっている本の長屋へ向か…

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品品喫茶譚 第94回『尾道 そごう 喫茶部あくび 凡夜READING CLUB 尾道に登場するのこと』

連休初日ということもあって、人手を少し警戒していたものの、尾道駅はそこまでではなく、ましてや商店街とは反対の方角に在する宿の周りは至極穏やかなものであった。 チェックインまでには今しばらく時間があるので、ギターケースを預け、そごうで昼をすませることにした。 時刻は14時過ぎ。昼飯時のピークを越え、店は凪の時間を迎えていた。店内には私のほかにお客はひとり。スピーカーからは、ましゃ、いや福山雅治のラジオが延々かかっている。 カレーを注文する。 そごうのソファは私のマイベストフェイ

品品喫茶譚 第93回『姫路 大陸 木山捷平展でシングするのこと』

朝早く姫路に着いたので、大陸でモーニングを決めることにした。 私は大抵、細長く奥まった店…

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品品喫茶譚第92回『神戸 ファイン』

ファインに入り、私たちは今夜の凡夜READING CLUBトークパートの打ち合わせをする。と共に、と…

品品喫茶譚 第91回『神戸 ファインの一個手前』

チェックイン開始時間の十分前にロビーについた。 こういった場合、タイミングによっては少し…

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品品喫茶譚第90回『京都 逃現郷 華麗なカレー』

ここ最近、茶の間にカレーを食べに行くことが多いため、少し辛いカレーに親しみ過ぎていた。 …

品品喫茶譚第89回『京都 茶の間 やはりカレーは辛い』

前回の文章より一週間後、また茶の間にカレーを食べに行った。 前は小雨降りしきる中をチャリ…

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品品喫茶譚第88回『京都 茶の間 カレーは辛い』

今年、スケジュール帳を購わなかったことを結構な頻度で後悔している。 スマホを駆使してスケ…

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品品喫茶譚第87回『京都 ゴゴ 野暮生活者が二人』

ゴゴに入ると、生憎テーブル席は埋まっていた。 少し遅れるという藤井を待つ間、カウンターで今日のトークライブで話すことを簡単にまとめてみる。トークはつかみだ。つかみがいつももたつくからダメなのだ。そして、話したいことは文章にするのではなく、箇条書きで。こういった当たり前のことをちゃんとやらないといけない。私は藤井青銅さんという放送作家のトーク本を事前に読んできたのである。今日のトークはきっと大丈夫だろう。 目の前でサイフォンがコポコポ鳴っている。後ろのテーブル席では女性三人組が