品品喫茶譚 第107回『神戸 元町 はた珈琲店 アルファ 後篇』
翌朝も神戸は晴れておった。
早速どこかでモーニングをきめるため、アーケードをうろつく。日曜ということもあり、サントスやエビアンは混んでいた。
そんなとき、ふと三月に本の栞でイベントに出た際に、弐拾dB藤井がよく行くと言っていた「はた珈琲店」を思い出した。店は三宮、元町とひたすら続くアーケードの、やや端っこに近づいたほうにあった。入ると、私の他にはお客がひとり。カウンターに座り、アイス珈琲とトーストを頼む。カウンターだと、目の前にマスターがいたりして緊張してしまうものだが、ここ