品品喫茶譚 第101回『神戸 元町ファイン 花森書林で歌うのこと』
トンカ書店でのGIGから八年。
トンカ書店の後継店である花森書林でのライブが実現した。
入り時間の二時間前に花森書林さんに着き、荷物を置かせていただく。目指すは三月、本と栞での凡夜READING CLUBの際に弐拾dB藤井と訪れた喫茶ファイン。
地下へ続く階段を降りると、ドアのガラス越しに何処かで見たような眼鏡の青年。
全く知らない人だった。
ソファに座り、アイス珈琲を注文する。
着いて早々、テーブルの上に楽譜や本を並べる。野暮だ。アイス珈琲を決めながら、セットリストをつめる。そういえばこのセットリストという言葉に異様な反発、嫌悪を覚えるベテランも少数だがいるらしい。曲目って言えよ! らしい。
どっちゃでもええわいな。
セットリストと向き合い、喫茶店を通して街の水に身体を慣らしていく。段々、今日のライブの輪郭が見えてくる。大丈夫。やりたいようにやりなよ。アイス珈琲をちゅうちゅうし、おかわりをする。物腰の柔らかいマスター、居心地が良い。
万端を期して店を出る。なか卯で腹ごなしをし、アーケードを歩き喫茶ポエムへ。アイス珈琲を注文する。わずかの滞在だったが、メロンソーダみたいな色をしたタオルを購う。
花森書林に入り、リハ。頗る良い感じ。
あっという間に開場時間になる。
開演。
前半は八年前のトンカ書店でのGIGと同じセットリストで。後半は新しい曲を中心に。
初めて観た人も多かったかもしれないが、終始、しっかり聴いてくれて、嬉しかった。
歌を聴いてくれて、本当にありがとう。
とても楽しかった。
片付けを終えて、トンカさんと二人で打ち上げにいく。この後、運転があるトンカさんを差し置き、ビールを二杯。楽しい時間だった。
店を出ると雨。
いつのまに降ってきたのだろう。
新快速に乗って京都へ帰る。←いまここ。
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