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やるかやられるかの世界を生きる~統合失調症である私のサバイバル術その⑳~暗雲が・・・

前回まで

再び歩みを始めることができました。
やるかやられるかの世界を生きる~統合失調症である私のサバイバル術その⑲~再始動|せっと|note
このまま順調に進んでいくのか、はたまた・・・

狂いだす歯車


勤務を始めて3年目に転機が訪れました。
業務の中でもいろいろ任されることも多くなったことと業務量自体も増えてきていて、そんな中今思えば壁にぶち当たったのでしょうか、仕事が思うようにうまくいかなくなってきているように感じはじめました。
パン作りの面、メンバーさん支援の場面両方で行き詰まりを感じることが多くなりました。

具体的にはパン作りの面では常に新メニューの開発を求められていましたし、販路も広くなっていましたので仕込む量も増えてきており、時間配分や仕込みの順序の面でかなりタイトに現場を回さないといけなくなりました。○○時には販売に出発しなくてはいけないから、××時までにはパンを焼き上げなくてはいけない、そう考えると△△分で今の作業を終えなくてはいけない・・・なんて計算を常にしながら現場を回していました。

このころになると新たな通所メンバーも増えてきており、いろいろな個性のメンバーさんと接する場面が多くなりました。自分の中では今の時間はこの作業を終えないといけないといった段取りがあるのですが、必ずしも今やらなくてはいけない作業にメンバーさんみんなが快く入ってくれるとも限らないし自分の計算した時間通りに作業が進んでいくとも限らない。余裕がなく追い立てられるような焦りを常に感じていたように思います。
自分もかなりいっぱいいっぱいだったのでしょうね。自分の力だけで対応できないことも多くなりそんな状況に戸惑いも感じ始めていました。

キャパオーバー


「メンバーさんが自分の言うことを聞いてくれない」、なんてふうにじれったく思うこともしばしばでした。
そのため以前だったら難なくこなせていた業務が思うようにこなせなくなったり、イライラしてしまったりすることもしばしばで「同志」のように思えていたメンバーさんに対してもあたりがきつくなることもありましたね。
内心「なんで俺の言う通りにできないんだ」、みたいにも思ったこともありました。
「早く、早く」、「もっと手際よく、要領よく」、こんな言葉をよくメンバーさんに向けて発していましたね。

自分の思うようにメンバーさんを動かそうとする、そのように皆さんが動いてくれないとイライラする・・・。
未熟だったと思います。今だったらメンバーさんが気持ちよく作業に取り組めるためにはどういった工夫をしたり、環境を整えたりしたらいいか、なんてことを考えると思うのですがなにしろこの時点で未経験で福祉業界に飛び込んで3年しかたっていませんでしたから。対人援助のイロハのイもきちんと分かっていない状態でしたので圧倒的に自分の中に引き出しが少なかったように思います。

やっぱりダメかも・・・


ここまで自分の中にあった「自分も少しはやれている」といった自信もあっけなく崩れていきました。
次第に上司や同僚職員の様子が以前と違ってきているようにも感じるようになっていきました。自分のことを「使えないヤツ」、と思っているに違いない、裏で悪い噂が流れているに違いない、なんてことを思うようになり、職場にいても周りの目や言動が気になるようになりだしました。
次第に仕事を早退したり、休んだりすることが多くなり、そのうちに仕事に行くことができなくなりました。以前のようにアルコールにのめりこんだり、リストカットを再び始めたりもするようになりました。
この間アルコールを大量に飲んでいたのか、ODをしていたのかで朦朧状態になっているところを病院に運ばれ、入院に至っています。退院後1度復職するものの長くは続かず、2度目の休職に至り、その後勤務することができなくなり退職しました。

わたしの調子が悪くなるパターンなのですが、入院するしかないくらいまで具合が悪くなるまで我慢してしまうため、いつも気づいたときは入院となるのですが、入院して心身を休めるとそこからの回復は比較的早く、3,4か月もすれば再び活動を開始したくなります。
この時も退院してしばらく自宅で静かに過ごしており、年明けから精神保健福祉士の養成課程に入学し、来年はそのこと1本にしようかと思っていたのですが、そんな時に別の知的障がい者の入所施設の求人を目にして応募し、採用されました。

今回はここまで。ふたたび行き詰ってしまいました。この後どこに進んでいくのでしょうか?
またまた暗黒時代に突入してしまいそうな気もしますが。その辺はまた次回以降にてお話ししていけたらと思います。

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