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やるかやられるかの世界を生きる~統合失調症である私のサバイバル術その⑫~暗黒時代

前回まで

社会人になり、はじめて入社した会社、希望をもって仕事を始めたものの、だんだん歯車が狂ってきました。
会社の状況もですが自分の状態も徐々に乱れはじめ、心療内科に初めてかかることになったところまで前回お話ししました。
やるかやられるかの世界を生きる~統合失調症である私のサバイバル術その⑪~ブラック企業|せっと|note
今回は、それからどういった経緯をたどっていったか、さらにお話ししていきたいと思います。

暗黒時代の始まり


私が徐々に崩れ始めたころ、時期を同じくして会社の経営状態も急激に悪化していきます。
関連店舗閉店のお知らせが頻繁に届くようになったり、商品が入ってこなくなったり、ボーナスが支給されなくなったりと、目に見える形でもわかるようになってきました。「○○会社との取引が止まった」、「△△さんがやめたらしい」、そんな怪情報や事実かどうかわからないうわさを耳にするようになり、自分の将来もどうなるのだろうか、この会社にいて大丈夫なんだろうか、などといった不安が大きくなっていきました。

傾き始めた会社としても立て直しに必死だったのでしょう。本部からの理不尽な指示や無茶ぶりは日増しに強くなり、それが達成しないと以前にもまして叱責されるようになり、迷走する経営方針に振り回される毎日を過ごしていました。そんなふうに会社の行く末が怪しくなってきたことと、私も仕事に影響が出てしまうためきちんと服薬をしていなかったことが重なったのでしょうね、自分の精神状態はどんどん悪くなっていきました。「自分もいつ首を切られるかもしれない」、「どこかに飛ばされるかもしれない」、「もうあいつもだめだな」、そんな話を上層部ではしているかもしれないと、見えない不安が絶えず付きまとっていました。たまに上司と電話をしたり、打ち合わせをしたりしていても、「自分のことを見限るのではないか」、「心の奥では自分のことを見下しているに違いない」、などといった考えが浮かんできて、そのことでいっぱいになってしまっていました。

自分が壊れていく・・・


そんな不安と緊張感が強い状況の中の自分はそこから逃げ出したい、拭い去りたいといった気持がとても強かったようにも思います。このころ行動が派手になってきました。もしかしたら多少自暴自棄にもなっていたのかもしれません。仕事が終わってから夜の街に繰り出し浴びるようにお酒を飲むなど朝まで遊び、そのまま翌日出勤する、カードを使って散財する、余っている薬を大量に服用する、リストカットもこのころしていました。今思うとそのような形で発散することでしか、つらい状況に身を置いていた自分を助けることができなかったのかもしれないですね。実際楽しくてそれらをやる、というのとは程遠かったように思います。

そんな状況でしたので仕事にも影響は出ていたのではないかな、とも思います。多分今までなかったような行動や言動が増えていきました。従業員に対してそんな大したことでもないのにひどく叱責してしまったり、バックヤードで居眠りをするなど手を抜いて仕事をするようになったり、なんやかんや理由をつけて早退するようになったり、突然髪の毛を金髪にして出勤したこともありましたね。
 
 とにかく楽になりたい、今の状況から逃げ出したい、その時はそんな風に考えていたように思います。その一心から手っ取り早くできそうなことを片っ端から試していたのかもしれないですね。

今回はこのあたりで。次回に続きます。


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