Right, there is nothing …… 012

＿ドライヤー

　これ、ヘアドライヤーではありません。

　実際、手に持つと大きさも重量もあるのでまさかこれで髪の毛を乾かす人はいないとは思いますが、もし、たとえば、そうですね、あなたが田舎から都会へ出て来て数年暮らしていたとしましょう。そして、用事があってひさかたぶりに実家に帰り、親と夕食を食べて、会話を楽しんだ後、「先に風呂に入ったら」と言われ、「後からでいいけど」といいつつも、することもないので、じゃあ「お先に」と言いつつ、風呂に入り、いい湯だったなあ、と脱衣場で、はぁ～、とため息をもらし、鏡に移る自分をまざまざと凝視し、自分を鏡で見るなんてひさかたぶりだな、とか、あわただしい日々に思いを馳せ、そして、髪の毛を乾かそうと、手元に目をやると、これ、が置いてあったら、どうだろう。

　あなたは、親のことだから、こんなでっかいドライヤー買って、だっせえなあ、とか思いつつも、これを手に取るのではないだろうか。そして、ガアアアアアアアアア～と髪の毛を乾かし始め、いかんいかん、だめです。これは、ヘアドライヤーではありません。

　まあ、そんなバカなことをするひとはいないでしょうけど、そんなことを想像していたら笑えてきたので書いてみました。まあ、誰も間違いませんよね、でかすぎますから。

　使用すると確実にやけどします。かなりやばいことになりかねません。冗談でもそれはしてはいけません。

　これは、シュリンク加工をするときに使うドライヤーで熱風が出ます。

　本とかDVDとかにシュリンクフィルムをかぶせ、これでガアアアアアアアアア～とやると、シュルシュルシュルとフィルムが縮んで、ぴたっとパックできるのです。便利です。でも夏場に使用すると暑いのでたまりません。熱中すると、料理人になったような気がしてだんだん燃えてきます。

　よくわかりませんが、これは、そういうやつなのです。

2009年7月18日　セサミスペース M　（Twitter）