ほりでぇ

 朝起きて、何となく今日はこういう一日になるんだろうなあとイメージしたことと、その一日が終わってみると全く違った一日になっていることは本当によくある。
 特に休日にはそのようなことが多い。

 今日は早く起きたから歩いて15分くらいのところまでのんびり散歩して、分厚く切った食パンとベーコンエッグが名物のカフェでモーニングを楽しみ、そのあとの帰り道は往路と違った川沿いの道を通り、途中で堤防に10分ほど寝そべりぷかぷか浮かぶ綿菓子をぼんやりと眺めながらどこにも掲載しない俳句などを頭の中だけで巡らせる遊びをし、帰ったら飼い犬2匹を連れて隣県のドッグランまでドライブ。夕方に帰宅してベランダのハンモックでビールを飲みながら30分ほどまどろんだところに、大学時代の友人と美術館に行っていた妻から待ち合わせてディナーをしましょうという提案の電話を受け、手長エビのパスタがおいしいと話題の先月オープンしたイタリアンのお店に向かう。

 という妄想を朝一ですることはないのであるが、そして妄想の中のカフェも2匹の犬もハンモックも手長エビのパスタもそもそも存在しないのであるが、一度こんなことを文章にしてみたかったのである。

 長い妄想にお付き合いをさせてしまったので、リアルなことを紹介すると、大抵は何かしらの映画をサブスクのアプリで見たり本を読んだりだらだらと時間を溶かしていくような、予定とも呼べないような予定を立てるわけであるが、高い確率で妻なり子供たちなり、時には友人なりからイレギュラーなお誘いがあったりしてバタバタと過ごす休日が多い気がする。
 バタバタと、という表現はネガティブなニュアンスを感じやすいが、充実しているという方に寄せて解釈していただけると有難い。
 
 ゆっくりと過ごすことに情熱を注いでいるとき以外は、概ね暇な時間というものを僕は得意としないので、お誘いがあるということはうれしいことだとは思っている。
 極力、断る理由に、面倒くさい、を用いないようには心がけているつもりである。

 とりあえずこれ以上気温上がる前に少し遠めの散歩をするような休日を作りたいのだけれど、この間くじいた足の治りが思いのほか遅いのがもどかしい。

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