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こちょう
2020年8月30日 21:05
都の美術館で肖像画を見つめながら考えていた。どうして、かつては似顔絵と呼んでいたものを肖像画と呼ぶようになったのだろう。いつからそう呼んで観るようになったのか。追憶してもたどり着きそうにない昔日の感覚を、閉館までに手繰り寄せようとしていた。そういえば、かつての似顔絵には印象派も分離派もなかった。そこにあったのは絵画の魅力そのもののほとばしりだった。人一倍に絵を描いてきたわけではない。人並みの観