うつ病完治への道(8)〜泥沼化(ハウツー本(3))〜
「精神安定剤は甘えであり、飲むのをやめなさい」
確かに、一理ある言葉かも知れません。
少し眠れない程度で安易に眠剤に手を出すのは「やめた方がいい」と、僕も言うでしょう。
安易な気持ちでの服薬は「依存心に繋がる」と言うかも知れません。
ただ、個々の事情で眠剤や安定剤を服薬している全ての人に対し、用いる言葉であるかは疑問の残るところです。
それを言うのであれば、無責任に安っぽい精神論をかざして終わるのではなく、減薬や断薬した結果のエビデンスを示すべきでしょう。
向精神薬が依存心に繋がり症状を悪化または長期化させていること、断薬で症状改善に明らかな因果関係が認められるのであれば、今すぐにでも国レベルで禁止にすべきです。
僕が服薬していたベンゾジアゼピン系は耐性の形成、そして減薬時の離脱症状が半年続くと言われています。
残業が200を超えるような過酷な労働環境で眠れなくなり、先生からの説明もなくベンゾジアゼピン系を長期服用して薬剤耐性がつき、うつ病も発病させてしまった。
それを「甘えだから飲むのを止めろ」と言うのか。
これが果たして血の通った人間の言葉であって、また正しい方法なのであろうか。
このシビアな判断を、うつ病を患い判断力も思考力も鈍った頭で判断しなければなりません。
まさに鍵の掛かった檻の中に閉じ込められ、素手でライオンと闘わなければなりませんでした。
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