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無意識のスパチャ

 せっかくうまい棒を30本以上も買える月額を払ってラジコプレミアムに入っているので、最近は関東以外のラジオも聴いている。

 関西の番組では当然大阪弁、関西弁が普通に話されている。まあ別に東京の番組でも普通に話されているけれど、割合としてはやはり多くなる。関西弁を話す人の方が多数派だ。

 関西のラジオを聴いていて「スパチャ」という単語が出た時に、アクセントを「パ」に置いていた。「麦茶」のイントネーションである。おそらく東京では平板に発音すると思う。「タバコ」と同じ。

 だから私は少し違和感を覚えたけれど、ラジオは特に触れることなく進行していた。「スパチャ」のイントネーションとして問題なかったのだろう。

 地域が異なると同じものが別の呼ばれかたをされるというのはよくある。「ものもらい」が「めばちこ」だったりする。これは幼い頃から周囲が言っていればそれで覚えるから、違いが出るのはわかる。

 イントネーションも然りで、親や周囲が言うのを聴いていればそれを真似て育つ。周りが「吹く」と同じ発音で「服」と言っていれば自分もそう呼ぶだろう。

 しかし、「スパチャ」はここ五年くらいで生まれた最近の言葉だ。幼い頃から親が「スパチャをもらった」とか「スパチャありがとう」とか言うのを聞いて育った人はおるまい。

 だから最初に「スパチャ」と言った人は誰かを模倣したわけでなく、どこにアクセントを置くべきか独自に判断したはずだ。自然と。にもかかわらず、やはり地域によって傾向があり違いが生まれるのである。ちょっと不思議。

 新しい単語であっても、どう発音するかは各々に初期設定のようなものがあり、さらに同じ環境にいれば、その設定は特に示し合わせなくても勝手に共有しているのかもしれない。

 ちなみに「スパチャ」が何なのかは、いまだにあんまりわかってない私です。