小さくても持続可能なサロンをたくさん作りたい
世界を変えたいとまでは思わないけど、私の手の届く人々が、幸福にヘルシーに生きていけるようにしたい。
ヘルシーの定義が難しいけど、日本語にすると「持続可能性」とか「無理しない」というのがニュアンスとして近い気がする。
ヘルシーの対義語は「不健全」だと思う。
不健全なビジネス
不健全なマーケティング
不健全な幸福追求
これが世の中には横行している。
顧客に価値提供しないのに金銭が発生するビジネス。
顧客と商品のマッチングではなく、いかに沢山売り込むかを優先したマーケティング。
自分ではなく、他人や古い社会規範に従った幸福追求。
そういった不健全さをなくして、
ヘルシーなビジネス
ヘルシーなマーケティング
ヘルシーな幸福追求
を増やしていきたい。
そんなことを数ヶ月悩んだ末に思い至った。
自分の仕事を見直していたここ数ヶ月
私はマーケティングコンサルタントとして、主に美容健康系ビジネスの売上アップのお手伝いをしている。
商品は個別コンサルティングで、月額10万円以上。
一方で私の元にご相談にいらっしゃる方は、お一人でリラクゼーションサロンを営み、月商80万円くらいを目指したいとおっしゃる方がメイン層である。
そう考えると私の提供している商品は、顧客に対してオーバースペックなのではと思った。
お一人でリラクゼーションサロンを営んでいて、月商80万円を安定させたい。
言い換えれば、年商1000万円弱にしたい。
個別コンサルティングではなく人数限定の講座の形でも達成できるのでは?
そのほうが伝えることも一元化できて自分も楽だし、価格を下げても提供できるし、顧客にもお得感があるのでは?
そんなことを考えているうちに、「長く士業さんみたいに顧問的に付き合いたい」というニーズもいただいていた。
月80万円の月商を目標にしている人に対して、期間を決めてならともかく、毎月10万円お支払いいただくって投資対効果が悪すぎる。
常日頃から「顧客とは長くお付き合いをしましょう」と自分で言っている通り、そのニーズに応える方法を模索すべきだなと思ったのもある。
つまり、ビジネスモデルを刷新する必要に迫られていた。
色々な方に相談していく中で
「なぜ今のターゲットに固執するの?」
と質問もされた。
なぜなら、もっと単価の高い層をターゲットにすれば、ビジネスモデルを変えなくても済むからだ。
つまり、何店舗も店舗展開したいオーナーさんや、そもそもサロンではなく法人のコンサルティングをするなどすれば、顧客が私に対して支払う金額の投資対効果も大きくなる。
むしろ経済合理性だけ考えれば、そちらの方が良い。
同じようなことをしていても単価は上げることができる。
でもそれをやっている自分を想像したときに、あまりテンションが上がらない。
なのに、
「どうしてサロンなの?」
「なぜ月80万円を目指すターゲットなの?」
この問いに対する答えを持っていなかった。
改めて自分が何をしたいのかを明確にしないと、ビジネスモデルを改めることさえできない。
他人の課題に向き合うのは得意だけど、自分に向き合うのは面倒くさいので避けてきた。そのツケが回ってきた。
女性のエンパワメントは美容が手っ取り早い説
それを考えていく中で、私自身の体験を思い出した。
私がひよっこマーケター時代に、育ててもらったメイクアップスクールがある。
そのスクールの理念は「外見を変えて人生を変える」
理念通り、メイクを覚えることで自信なさげだった女性が表情が明るくなったり、内面的にもポジティブになったりするのを、結構間近で見させてもらった。
女性は女性というだけで自信や尊厳を奪われてきた人が多いと思う。
「女の子なんだから」とチャレンジすることを否定される。
高校の制服を着て通学しているだけで痴漢に合う。
生きているだけで許可なく主に外見や振る舞いを品評される。
その人にとって都合が悪いことを言うと「ブス」の烙印を押される。
望んで子どもを産んだらうっかりキャリアが断絶する。
共働きなのに夫が家事育児を「手伝う」と表現される。
面倒な人が湧いてきたらだるいので念のため補足すると、男性には男性の辛さがあるけど、ここでは本題ではないため挙げていないだけです。
私自身、「女の子なんだから」という親や大人の言葉に反発し、好きで女に生まれたわけではないと思いながら生きてきた。
私のような反骨精神のある人間ならそうやって周囲の言葉を全てを薙ぎ払い、自分のやりたいようにできるだろうけど、そうではない人がほとんどだと思う。
そういう理不尽や抑圧を、一時的にでも全部ぶっ飛ばしてくれて、自分の自己決定や自信を取り戻しやすいのが女性にとっての美容なのではないか。
YouTube漫画広告みたいな美容は好きじゃない
一方で、「やらされる美容」ほどだるいものもないと思う。
私自信、美容にさほど興味なく生きてきた。
それは美容とは誰かのためにするもの(させられるもの)だと思っていたからだ。
例えばYouTube広告で
彼氏がいるけど、彼が「俺の彼女、顔は可愛いけど、最近太ってきて女としてありえない」「合コン誘ってよ〜」と言っているのを聞いてしまった
やばい、どうしよう!
みたいな広告がある。
もちろんそれをきっかけに痩せようと努力することは尊いと思う。
でもそれを広告媒体に「これが正解!」というが如く掲載するのは、ちょっとどうかと思う。
広告倫理の話も本題じゃないので深堀はしないけど。
つまり、
「痩せないと彼氏に捨てられますよ」
「美容を頑張らない女性は女として終わりですよ」
というような恐怖訴求による美容マーケはヘルシーじゃないよなと感じる。
ヘルシーな経営で三方よしなビジネス
そんなことを考えながら、人に相談してみたり、慣れないコーチングを受けたりして、私がサロン向けにコンサルティングしていくためのミッションとかビジョンが見えてきた。
Mission
競争市場で埋もれがちな小さなサロンがポテンシャルを発揮し、
持続可能なビジネスとして小さいままで成り立つ
Vision
サロンそれぞれがポテンシャルを発揮することで
「やらされる美容」ではなく「自分を大切にする美容」を文化とし
幸福な女性を増やす
人と話していく中で、「三方よし」「ヘルシー」というキーワードが出てきた。
私は自分の幸福を最大化するために仕事をしている。
息子との時間も取りたいし、一人の時間も欲しい。そして当然お金も欲しい。
でもやりたくない仕事はやりたくない。
そのために必要なのは、クライアントたるサロンが長く続くビジネスになること。
そしてエンドユーザーたるサロンの顧客が満足度高く長くそのサロンに通うことだ。
だから、持続可能な経営で三方良しのビジネスを私自信、そしてクライアントが行う必要がある。
これは綺麗事的に聞こえるかもしれないが、単純にビジネス的な帰結でもある。
ビジネスを長期的に安定させたいのであれば、顧客と長く付き合う必要があるからだ。
サロンの顧客が満足度が低ければ、クライアントのサロンに通わなくなる。
顧客が長くサロンに通わなくなると、新規集客ありきのビジネスになる。
つまり、クライアントのサロンの持続可能性は下がる。
クライアントのサロンの持続可能性が下がると、廃業したり、コンサルティングフィーが払えなくなって、私と長くお付き合いしてもらえなくなる可能性が上がる。
つまり、私のビジネスの持続可能性が下がる。
だから三方よしである必要があり、ヘルシーで持続可能な美容と健康を打ち出していくサロンを応援したいと思っている。
小さくてもヘルシーなサロンをたくさん作りたい
店舗数の多いサロンのコンサルティングにテンションが上がらないのは、エンドユーザーが匿名化されるからだと思う。
私は、エンドユーザーの顔まで見たい。
その人達が幸福になっていないのであれば、私のコンサルティングに社会的な価値がないから。
顔の見えないエンドユーザー1万人の大きなサロンのコンサルティングと、顔の見えるエンドユーザーが50人いる小さなサロン200店舗のコンサルティングなら、後者の方がやりたい。
ヘルシーな美容観で、ヘルシーな顧客との関係を続けられる、小さくてもヘルシーなサロン経営をしてほしい。
そしてそういうサロンとばかり取引ができれば私の幸福度は最大化するんだと思う。
2022.03.17追記
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