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スタンプ医薬とは何か?

 こんにちは、私たちはセンズという団体で『スタンプ医薬』というものを制作しています。

 難病などの重い病気を持つ方々や、障害で日常生活が不便な方々は、普段から次のような悩みを抱えているのではないでしょうか?

  • 体調が悪くて仕方なく遅刻しそう。どうやってこれを伝えよう?

  • 重い病気と闘病中だけど周りに気を遣われすぎるのも嫌だ!

 周囲の人々とのコミュニケーションの悩みです。

 裏を返せば周りの人たちも悩んでいます。
 身近に病気や障害を持った人がいるみなさまは、次のような悩みを抱えていませんか?

  • 障害についてどこまで触れていいのかわからない。

  • 助けになりたいけど何をしたらいいのかわからない。

 実は、センズ代表の松田も肝臓の難病患者&身体障害者(内部障害)の当事者で、このようなコミュニケーションの悩みにぶつかりました。

病気や障害でコミュニケーションに悩む理由

 どうして病気になるとコミュニケーションの壁を感じてしまうのでしょうか?

 その理由は3つあります。
 病気の話題がヘビーなこと、人によって病気の感じ方・向き合い方が多様であること、当事者が病気で何に困っているのか理由しずらいこと。

 これらの理由で、「自分は気遣いのつもりでも、かえって相手の気分を害してしまわないかな?」などと思ってしまい「下手に病気の話題には触れないでおこう」となったりするわけです。しかし「触らぬ神に祟りなし」というわけです。
 一方で、病気の人は日々不便さに直面していて、気遣いだったり助けが欲しい日常の場面が実際にたくさんあります(本当に難しいですねコミュニケーションって)。

SNSスタンプ医薬

 そういったコミュニケーションの難しさを解決してくれるのがユーモアだと私たちは思います。
 ユーモアがあれば、病気の経験を重苦しくなく伝えられる。ユーモアあれば、周りに気遣いをお願いしやすくなる。

 そこで私たちは、疾患・障害の話題をユーモアと気軽さで包み込んだコミュニケーション手段としてLINEスタンプを制作しました! このスタンプを使うと、難病患者と周囲の人々がお互いの気持ちを気軽に伝え合うことができます。それによって、コミュニケーションや疾患理解の課題を1発で解決します。
 私たちはこれを『SNSスタンプ医薬』と呼んでいます。コミュニケーションなどの患者の日常を治療する作品です。
「医薬」という言葉を使っているのは、コミュニケーションの問題を解決する=治したいという思いを込めているからです。

スタンプ医薬の効能

  • 病気を笑いに変えられる

  • 患者ならでは困りごとを気軽に伝えられる

  • 癒しが生まれる

  • 様々な疾患や障害の理解が深まる

こんな人に使って欲しい

  • 障害による不便さに日々悩んでいる

  • 身近な人が病気を患っている

  • 難病患者・障害者を支援したい

 スタンプ医薬は、病気によって生まれるコミュニケーションの壁を溶かします。

「難病」と書きましたが、このようなコミュニケーションの悩みは全ての病気と障害で生まれます。
 そのため、スタンプ医薬は、病気や障害を持つ人が周囲とのコミュニケーションに困らない世界を作ることを目指しています。

 スタンプについて、至らない点がまだまだあると思います。「もっとこういうスタンプを作って欲しい」などの要望があればTwitterに連絡をいただけると嬉しいです!

難病LINEスタンプアーカイブ

■ 第1弾〜難病スタンプ・難病患者の気持ち編

■ 第2弾〜難病スタンプ・肝臓疾患編

■ 第3弾〜難病スタンプ・腸疾患編

■ Instagramスタンプ

 Instagramのスタンプも制作しています。
 インスタのストーリーズで「🔍senzu」と検索するとスタンプが出てくるはずです。誰でも使えます。

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 ここまで読んでいただきありがとうございます。

 興味をもっていただいた方はもう少しお付き合いいただけると嬉しいです。スタンプ制作の背景や、私たち制作チームが目指している世界について書かせてください。

 このスタンプは、SENZU代表の松田が難病(バッド・キアリ症候群)の当事者になったきっかけで制作を始めました。

疾患・障害のコミュニケーションの課題

周りの人との日常会話

 難病患者はにまず症状による悩みが当然あります。
 しかし、同時に感じたのは周りとのコミュニケーションの壁です。

 病気の話題がセンシティブなため、お互い気を遣ってぎこちない空気になってしまうのです。
 そんな中、それまでと変わらない気持ちで自分と接してくれたり、病気をイジって笑いする友人たちもいました。僕にとってこれは救いになりました。ぎこちない空気は無くなって、僕も自ら病気をネタにしたり、遠慮なく友人たちに助けを求められるようになりました。

 そこで、「このような悩みを抱えているのは自分だけじゃないのでは?」と考え、多くの難病患者さんの話を聞きました。すると、同じ経験をした方々が多くいたのです。
 スタンプ制作の背景にはこのような原体験があります。

 また、顔見知りでもコミュニケーションの壁が生まれてしまうので、知らない人であればなおさらです。
 例えば、街中で困った様子の病人や障害者がいても声をかけずらいのではないでしょうか?
 それは「声をかけていいのかわからない」からだと思います。

 私たちは、病気にまつわるコミュニケーションの壁を溶かす仕組みを作って、病気持ちの人が周囲とのコミュニケーションに困らない世界を作ることを目指しています。

病気や障害は多くの人にとって他人事

 病人や障害者は社会ではマイノリティであり、多くの場面で不便さを感じるでしょう。それを社会で克服するためには、病気によって生まれる障害の認知拡大(疾患・障害啓発)は最初の一歩です。

 しかし、世の中にはたくさんの病気があります(難病だけでも300を超えます)。ほとんどの人にとっては病気は他人事なので、全てを理するのは不可能に近いでしょう。
 だから、受け取り手が負担を感じない仕組みを備えた疾患・障害啓発が必要なのです。そこで、私たちは疾患啓発そのものをエンタメにして発信していきたいと考えています。

私たちの目指す世界

難病・障害は価値である

 難病患者はマイノリティであるがゆえに、多くの不便が降りかかってきます。しかし同時に、周りの人が経験できない稀有な人生を歩みます。そのため、難病や障害を持つ方々はマジョリティにはない視点を持っています。彼らと話すと、自分の無自覚の常識・思い込みに気付かされます

 私たちは、難病や障害の経験は価値であると考えています。これはまさに難病の表と裏の関係だと思います。
 私たちは、難病や障害の経験を価値あるものとして発信していきたいという思いがあります。

アート医薬

 アート医薬では、以上のようなコミュニケーションと疾患啓発の課題の解決を目指しています。

  • 病気を笑いに変える

  • 病人や障害者が気軽に周りに手伝いを頼める

  • 障害啓発をエンタメ化して日常生活に組み込む

  • 難病や障害の持つ価値を広める

 私たちは、患者を取り巻く様々な困難も病気の症状と考えています。
 このような社会状況を、作品によって治療したいという想いがあります。私たちはこれを『アート医薬』と呼んでいます。

 その第一歩として、最も気軽なコミュニケーションツールであるLINEで使えるスタンプを作りました。スタンプ医薬はアート医薬の第一弾という位置づけです。
 ゆくゆくは、私たちの作るキャラクターそのものが障害や難病にとってのシンボルになること目指しています。そうすると、難病スタンプを使うこと自体が「病気を笑いに変えたい」「疾患啓発を支援する」という意思表示になります。病気や障害を持つマイノリティたちが、分野の壁を超えて理解し合う世界を目指して!

 センズ代表の松田の闘病記は以下のリンクから。


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