「一瞬逃げたくなるような機会を、どんどん持ってきてもらえる環境。」センクシャの本音と野望|中嶋悠登
エンタメ業界にアップデートを仕掛けるセンクシャの、メンバーの素顔に迫るインタビュー連載「センクシャの本音と野望」。
今回は、技術管理部メンバーの中嶋悠登。前職の株式会社バッカニアにて専属大道具としてキャリアを開始し、2020年より契約社員という形でセンクシャにジョイン。今では、全国各地の舞台現場を管理し、インタビュー当日も神戸の現場のあとに駆けつける形で取材を実施する多忙ぶりだ。
「日本を飛び出し、世界の仕事がしたい」と語る中嶋は、センクシャで働くことに何を見出しているのか……その本音に迫る。
逃げたらダサい。センクシャは、一瞬逃げたくなるような機会を、どんどん持ってきてもらえる環境。
――センクシャで働くことになった決め手は何でしたか?
いまの制作の仕事に就いて今年で5年目ぐらいなんですが、前職の美術制作会社で専属大道具というポジションでフリーでお世話になっていたんです。そこで、前職の社長と小松崎さんがつながっていて、徐々に一緒に仕事をもらうようになったのが、センクシャとの出会いですね。仕事仲間という関係でした。それから、一緒にやっていこうかという話はしていたんですけど、2020年のコロナ禍の中で、前の会社が倒産してしまった。
その時、小松崎さんが「センクシャで一緒にやろうよ」と当時の美術メンバーに声を掛けたんです。工場も新しくしてやっていくとも言っていて。
もちろん、今まで働いていた仕事を急に失うのは嫌だなという思いもあったんですが、それよりも小松崎さんのしっかりしている考え方について行ってみよう、問題はないかなと思ったので、センクシャを選んだというのが本音ですね。
社長(小松崎)の言うこと、熱いじゃないですか。ずっと前へ突き進んでいる感じ。立ち止まらない。でも、社長の話の方向性に共感できるし、今は同じ方向を向いているという自覚も持って働けていると思います。
――センクシャの仕事の魅力はどういうところだと思いますか?
正直、仕事はハードなんです。労働時間とか作業内容とかは、疲れがどっとくるものもあります。
昨日も神戸でコンサートの現場を3日前くらいから設営して、本番をやって。そして昨日の夜、撤去して、今日帰ってきたばかりでヘトヘトです。
ライブやコンサートの現場は、本番が始まれば調整ごとさえなければ、自由にライブとかは見ていられるんです。完成した舞台や空間で、演者さんが生き生きとしている姿や、その姿を見て楽しそうにしているお客さんを見ると、「ああ、やってよかったな」と疲れがスッと吹っ飛ぶ。この瞬間は、この仕事でしか味わえない魅力だと思います。
――実際に、センクシャで働いてみてどうですか?
「これこれこういう理由でこれをやりたいんです」とちゃんとした説明をすれば、「じゃあ、やってみよう」と言ってくれる、結構協力的な組織です。
メンバーのみんなに期待して、しっかりと仕事を任せてくれているという居心地がありますね。そして、その期待が、能力を引き上げるきっかけにもなっていると思います。
もちろん、「今の自分ではできない」ことも仕事としてやってくるので、大変な時はついていくのが精一杯という状況も無くはないです。
自分も昔は、現場に来てもらう大道具さんを手配したりとかトラックの手配だとか、人に頼む仕事というのが苦手でした。でも、この現場を回す人間は自分しかいないんですよ。ここで、逃げたらダサい。逃げるのは簡単ですけど、変わっていかないし、どこに行っても通用しないのは確かなんです。
その点センクシャは、自分の責任で現場を回しているとしても、大変な状況ならフォローもしてくれる。だから恐れなく挑戦できるというか。
そして、こういう一瞬逃げたくなるような機会を、どんどん持ってきてもらえる環境というのは有り難いなと思いますね。どんどん挑戦して、成長して、損はないと思います。
世界の現場に行きたい。ワールドツアーで世界を回りたい。
――今までで一番印象に残っている「この仕事」を教えて下さい。
ディズニープラス主催の新宿でのコンサートイベントですね。会場に大きいステージを建てることになったんですが、大道具さんが15人、バイトさんが50人、指示をマイクでやらないといけない規模の現場でした。自分がこれまで持っていた現場よりも規模が大きく、あの時は内心もうパニック状態でしたね。
この仕事は、自分がしっかりしないと現場もちゃんと収まらないんです。現場は、はじめて一緒に仕事をする人も大勢いる。責任者がしっかりした人でないと、ついて行きたくないみたいな人も、大勢いるんですね。
全部現場のことを頭に入れておくことはもちろん、ちゃんと説明できること、指示できることが大切なんです。この重要さを、この新宿の現場で痛感しましたね。そこから自分の意識が変わったなと、思い返せばきっかけになる現場でした。
――今後の展望・野望を教えて下さい。
人生一度きりなので、やりたい事を我慢せずに歩んでいきたいと思っています。
まずは、世界の現場に行きたいですね。海外の大道具さんの仕事や、ステージを組んでいる人たちとも関わってみたいなと思うようになりました。社長から海外のステージについて色々な話を聞くんですが、日本とは結構違うことがあるみたいなんです。
今も、「早く自分も世界に行きたいです」って話を社長にもしてます。「じゃあ、まずは英語を勉強しろ」と。……ここは課題ですね。
将来、ワールドツアーで世界を回りたい。あんまり夢みたいな話とは思っていなくて、センクシャの展望を考えると「早く行きたい」という感覚ですね。
新しい仲間には、新しい風になってほしい。新しい考えが、センクシャを新しくするはず。
――どんな仲間とどのように仕事をしていきたいですか?
仲間とは、「それもいいけど、でもこれもいいよね」という、色んな意見や視点を取り入れてコミュニケーションができる関係性で、一緒に仕事していきたいですね。
もちろん、自分の意見を通す芯の強さも持っていてほしい。ただ、コミュニケーションをとることが大事ですね。頭が固いと、自分よがりな考え方になる。だから色んな意見に耳を向けられる関係でありたいなと思います。
センクシャは、これから盛り上がると思います。自分もそうですが、センクシャでの経験が、自分の働き方を新しくしているという実感がある。センクシャに入ってきている業界のベテランの方々も、入る前と後とでは変化があるなとも思っています。
新しい仲間には、新しい風になってほしい、新しい考えを持って入ってきてもらいたいですね。その考えが、またセンクシャを新しくするはずだと思います。