「あなたの夢はなんですか?」から始める介護。高円寺で挑む、地域に開いたケア
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「あなたの夢はなんですか?」から始める介護。高円寺で挑む、地域に開いたケア

会員制シェアスペース「小杉湯となり」では、個人の会員さんだけではなく、社員同士で会員権をシェアしながらご利用いただける、法人会員をご案内しています。社員のリモートワークの場所としてはもちろん、銭湯を通じて社員の健やかなくらしを支援する福利厚生の一環として、ご活用いただけます。
法人会員第一号になったのは、高円寺を中心に、訪問介護・訪問看護事業を手掛ける株式会社Lilav(リラブ)さん。小杉湯となりのTwitterのDMに代表取締役の尾形雅徳さんから想いがこもったメッセージが届いたのは今年6月のことでした。

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「緊急事態宣言中も懸命に働いている従業員の姿を見ていると、会社の代表としては、従業員がふらっと来て息抜きができて、リラックスできる場所が近くにあればと思っていました。」

折しも法人会員のプランを考えていたタイミングだったので、すぐにお会いし、となりの法人会員がスタートしました。今回は代表の尾形さんに、法人会員になった理由やその効果についてお話を伺いました。

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株式会社Lilav(リラブ)
杉並区、中野区、武蔵野市を中心に、重度障害のある方の訪問介護、訪問看護サービスを提供。現在の利用者さんは4歳から60歳までと幅広く、自宅での援助や移動支援サービスなどを行っている。左から吉留さん、尾形さん、近野さん。


ーLilavさんは昨年起業されたばかりとのことですが、どういった経緯で起業されたんですか?

私はもともと、障害のある児童の教育に10年、そして重度心身障害のある方々の介護に4年従事してきました。5年前に重度障害者の方が生活する施設に勤務していたのですが、都内でも数件しかない施設は常に満員で、入所するのに何年も待ちます。利用者さんのご家族の中には「本当は(子どもを)いれたくなかったけど、空きがでたから、将来自分が老いて介護ができなることも考えて仕方なくいれました」という方もいらっしゃいました。
それを聞いて、もっと家族や地域の中でなるべく多くの時間を一緒に過ごせるよう、サポートができたらと思い、起業に至りました。


 ー会社を始める場所として、高円寺を選ばれたのはどうしてですか?

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高円寺、好きなんです(笑)。大学院のときに1人暮らしをしていて、当時から小杉湯にも行っていました。高円寺には多様な文化があって、面白い人も多く、刺激をもらえる場所で会社を始めたいと思っていました。

ー以前から高円寺に縁があったんですね!
小杉湯となり会員に興味をもっていただいたのはどうしてですか?

ツイッターで小杉湯となりを知ったのですが、会社がある高円寺で、ヘルパーさんたちが訪問先の現場と現場のあいだの時間をゆっくりと過ごせる場所として小杉湯となりを使えたらいいなと思って。
実はもうひとつ理由があって、まだ起業したばかりで、ヘルパーさんや看護師さんの採用が一番の課題なんです。となりの会員になることで一緒に働いてくれる社員の福利厚生としても活用できるんじゃないかと思いました。

ーたしかに介護業界は人手不足のイメージがあります。

そうですね、「需要は多いが人手がいない」と言われている業界です。需要があるからこそ、人材はよりよい条件、環境の会社へとながれていきます。でも、小杉湯となりを使えたり、このコミュニティに所属して、高円寺の様々な人との交流をもてることが、会社としてひとつの売りになりますし、経営者としても自信になりました。

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ー実際に会員になってみて、いかがですか?

色々な職業の方と出会えることが魅力です。緊急事態宣言下は会社と訪問先の往復になってしまいがちですが、小杉湯となりに来ると、日々、様々な職種の人と出会える。先日も、「アプリをつくりたいな~」という雑談をしていたら、詳しい方がいらしたり、会員さんには色々な職業の方がいるので、ビジネスにつながる予感もします。
医療・福祉だけの考えだけじゃなくて、別の業界の人と話すことで視野が広がって、解決できる課題もあると思います。
また、となりを使っている弊社のスタッフの話だと、小杉湯となりの話を利用者さんにしたところ、「今度一緒に小杉湯にいってみよう!」という話で盛り上がったみたいです。

ーとなりでの思わぬ出会いが、発見やお悩み解決につながっているなんて嬉しいです。
尾形さん自身も日々訪問介護をされているとのことですが、大事にしていることはありますか?

担当する利用者の方には、必ず「夢ややりたいことはありますか?」と聞いています。介護は日常生活をサポートするだけでなく、その方の幸せや夢を実現することでもあると思うんです。
以前、「猫カフェに行ってみたい」という利用者さんがいて、事前にお店に行って安全性を調べた上で一緒に行ったことがあります。本人にもご家族にもすごく喜んでもらえて、今では毎週のように行っているみたいです(笑)
「銭湯に行ってみたいけど、何かあったらと思うと心配で行けない」という方もいると思います。ご家族だからこそ、心配する気持ちが先にたって、やりたいことを諦めてしまうことってあるんですよね。そこはプロの視点でしっかり安全を確認した上で、心配事を解決して、チャレンジをサポートしていきたいですね。

ー利用者さんのやりたいことを実現できることが、ご家族にとっても幸せですよね。尾形さんは大学院でQOL(生活の質)の研究をされていたんですよね。

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はい、大学院では障害がある方たちのQOLについての研究をしました。QOLの評価指標は、健康や環境、人間関係など色々とあるのですが、障害のある方たちのQOLを向上するためにはひとつの支援だけではなく、多面的及び複合的な支援をしていくことが大切だということが研究で明らかになりました。
QOLを上げる要素として「人との出会い」は大きいんです。出会いによって新しい体験ができたり、自分に入ってくる情報量にも違いがあって、やはり外に出て新しいことに触れることは重要です。


ー分かる気がします。個人的な話ですが、リモートワークになって、まちに出たり、人と出会う機会が減って、偶発的な発見の機会が減っている感覚があります。

そうですよね。地域にでることで、一人で抱えずに、頼れる先が見つかったり、生きやすさにもつながると思います。障害のある方がもっとたくさんまちに出て、みんなで気軽に声をかけあって、最終的にはヘルパーがいなくても問題のない社会になったらいいなと思っています。

ー人との距離が近くて、温かい、高円寺ならそんなケアが実現できそうな気がしてきます・・!これからLilavさんとして挑戦したいことは何ですか?

来年の3月から医療的ケアが必要なお子さんを対象にした放課後等デイサービスを始めます。それに伴ってサービスが広がるので、看護師さんや保育士さん、児童指導員や理学療法士さんを採用しているところです。あとはとなりの会員でもある佐藤教授の企画する「夕焼け散歩」※でも、障害のある方と一緒に安心して散歩や小杉湯に入る企画をやっていきたいですね。


※夕焼け散歩とは:「散歩を通してつながりを作る」ことを大切に、多世代が参加する散歩企画。理学療法士や体育大学の学生による歩き方レクチャー、散歩の途中に協力店のショップやカフェに立ち寄り“Hello!”と手を振りあう「Say Hello プロジェクト」なども同時に行っている。現在は毎月第3水曜日に実施中。

尾形さんのお話を聞いて、利用者さんの夢を大切にして、やりたいことを実現しようとする想いが印象的でした。小杉湯となりも、誰かのやってみたいを叶えられる場所。誰にとっても、こういった場所が近所にあることで、くらしがもっと豊かになる、という考えは、私たち銭湯ぐらしとも共通することが多いと感じました。

🐤お知らせ🐤

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現在Lilavさんでは採用活動を強化中です!
こんな方を募集しています。
・ヘルパー(常勤、非常勤)
・訪問看護 看護師(常勤、非常勤)
・理学療法士(常勤、非常勤)

社員の方々は小杉湯となりを利用できたり、他にもさまざまな福利厚生をご用意しています。詳細はHPをご覧いただき、「lilav.co.ltd@gmail.com」までご連絡をお願いいたします。


小杉湯となりは、社員の方々の健やかなくらしをつくり、地域に開いた新しいチャレンジができる場所です。法人会員に興味をもっていただきましたら、「info.sentogurashi@gmail.com」までお気軽にお問い合わせください♨まずは見学から、お待ちしています!

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取材・文:かとゆり
写真:川原健太

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