戦時下の子どもたちに皇国史観を教えたのは、教科書だけではありませんー絵本だってこんな調子に
「日本ヨイ國」と題したこの絵本、岩手県出身の金子重正氏の作・画となっています。発行は1941(昭和16)年12月20日、太平洋戦争開戦間もなくの発行ですが、内容は当然、日中戦争時に検討し、作られたのでしょう。この年、金子氏は「小象物語」で文部大臣賞を得ている実力者でした。
12ページの本分は、出だしが天皇への感謝から。「ワガクニハ カミサマガ オツクリニ ナッタ タットイ クニデス」と、世界に例のない、現実と神話を結び付けた皇国史観を丸出しにします。
続くページでは、