ロクちゃん

奈良学園大学講師・京都市立芸術大学美術教育研究会・公益財団法人教育美術振興会会員・日本…

ロクちゃん

奈良学園大学講師・京都市立芸術大学美術教育研究会・公益財団法人教育美術振興会会員・日本美術教育学会・日本教育心理学会・日本学術振興会•京都文化芸術コアネットワークメンバー•京都創生推進フォーラム会員 https://www.sennahouse-academy.com/

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僕の美術教育論2

今日のアートの取り組みから。 [僕の美術教育論2] 子どもたちが自分の内面を表現しようとするのは、彼らが成長して自己認識を築き、自己表現の重要性を理解するからです。 子どもたちは、感情や思考を他人と共有し、自分の存在を確立したり、他者とのつながりを強めたりするために表現します。 また、好奇心や想像力が旺盛な子どもは、自分の内面を表現することで、世界を理解し、新しい経験を得る手段として活用します。 好奇心や想像力が旺盛な子どもは、自分の内面を表現することで、自らの興味や好

    • 僕の美術教育論1

      本日のアートの取り組みから。 [僕の美術教育論] 美術教育が必要とされる理由はいくつかあります。 ▫️美術教育は創造性や想像力を促進し、子どもたちが問題解決や表現力を発展させる手段となります。 ▫️美術を通じて自己表現や感情の表現を学び、自己理解や自己肯定感を高めることもできます。 ▫️美術は文化や歴史と密接に関連しており、美術教育は文化理解や多様性の尊重を促す重要な役割を果たします。 ▫️美術教育は視覚的リテラシーを養い、情報を視覚的に理解し、批評的に考える能力を向上させ

      • 気づきから生まれる作品。

        この日は、アートの時間が多く取れなくて未完成に終わりました。 その制作途中で気づきが生まれているのか、生まれたとして、仕上がりにどのような変化が生まれるのかを次回、大学の授業で議題にしたいため考察してみました。 気づきは、障害児が自己理解を深める上で重要な役割を果たします。 美術教育などの活動を通じて新しい経験や感情を体験することで、彼らは自分自身や自分の感情について理解を深めることができます。また、自分の作品や表現を通じて内面を表現することで、自己理解を促進し、自信を築くこ

        • 気づき

          昨日、大学人間教育学部授業。学生たちと実験研究したこと。画像は学生の作品です。 「気づき」とは。 気づきとは、新しい情報や理解、気づくこと自体を指します。それは、何かに関して突然気づくことや、以前に気づかなかったことに気づくこと、あるいは新たな視点や理解を持つことです。 気づきは、日常の経験や学習の過程で得られることがあります。それはしばしば、問題の解決や創造的な発想の源となります。 障害児にアートによる気づきが生まれる療育は、感覚的な体験や表現を通じて、彼らが自己や周囲

        僕の美術教育論2

        マガジン

        • 美術の理解
          8本
        • 認知症高齢者
          5本
        • 作品展
          4本
        • 隔たりのないアート
          31本
        • ひきこもり支援
          14本
        • マッチ箱アート
          4本

        記事

          認知と創造

          今日のアートは、短時間でしたが、「シマエナガ」を見本を見て仕上げることができました。 シマエナガの淡い色合いは、色鉛筆で表現するには難しいと思われましたが、しっかりと仕上げられました。(感動)。 アートは視覚情報を通じて認知を刺激し、新しいアイデアや視点を生み出す力を持っています。 視覚的な刺激は、個々の経験や感情と結びつき、創造的な思考を促進します。 アートは視覚情報を自由に解釈し、異なる見方や感じ方を養います。これにより、個々の創造性が発展し、新しいアイデアやアート作品

          認知と創造

          工作「鯉のぼり」

          今年、新一年生になった児童が今回、みんなが取り組んでいる「鯉のぼり」工作を制作しました。 絵に力強さがあるため、とても迫力があります。そのことから、自信が漲っていると考えられます。 アート活動は単に結果だけでなく、その過程自体も成長を促す重要な要素です。 描く手法を工夫したり、色鉛筆の持ち方を調整することで、子どもは自己表現の手段や技術的なスキルを向上させることができます。 このような積極的な試みや挑戦は、彼の能力や自信を発展させ、より自立や主体性そして成長するのに役立つと

          工作「鯉のぼり」

          おにぎり

          今日のアートは、「おにぎり」が描きたいという希望から、それにチャレンジしました。最近は、精神面、技術面を考慮して描く手順を伝え、それを絵として表現するのは、自身の持つ創作力で仕上げています。 画像の最後に載せている絵は、自身が描きたいという意識から生まれたもので、僕は全く指導をしていません。 このようなアートプロセスは、障害児の自己表現と創造力を尊重する素晴らしい取り組みと考えられます。 アートを通じて、彼らが自分の興味や欲求を表現し、自己肯定感を高めることができる機会を提供

          工作をすることでの発達心理学

          今日も工作「鯉のぼり」の活動をしました。 工作をすることで発達心理には、以下のような側面があります。 ▫️認知的発達: 工作活動は子どもの認知能力を促進します。材料の選択、計画立案、問題解決、空間認識などの認知的スキルが向上します。 ▫️感情の発達: 工作を通じて子どもたちは自己肯定感を高め、成功体験を得ることができます。同時に、失敗や挫折を経験することで、ストレス耐性や自己調整能力も発達します。 ▫️社会的発達: 工作を通じて子どもたちは友人や家族と協力し、コミュニ

          工作をすることでの発達心理学

          工作

          今回、「鯉のぼり」工作をマンツーマンでしたが行いました。 この工作をすることで、子どもたちは自分の想像力を鍛えることができます材料(画用紙やマーカー、色鉛筆)や道具(ハサミ)を使って自分のアイデアを形にする過程で、新しいアイデアや解決策を生み出すことができると予想した活動を行いました。 その結果、工作を通じて子どもたちは物事を視覚化し、空間認識能力を向上させることもできます。 これらの経験は、創造性や発想力を育む上で重要な図画工作の活動です。 障害を持つ子どもたちが工作を

          マティスから学ぶ。

          マティスと自由なフォルム。 マティスは、自由で流動的な形態を描写することで知られています。彼の絵画は、色彩と形態が絶妙に融合し、視覚的な豊かさを生み出しています。 マティスの自由で豊かな色彩感覚は、彼が色を直感的に用いて表現することにあります。彼は色彩を厳密な現実主義ではなく、感覚的な表現として捉え、色彩の力とエネルギーを最大限に引き出します。彼の絵画は、豊かな色彩が自由に舞い、観る者の感情や想像力を刺激します。 その感覚とは、どこから、どのようにして得られたのでしょう

          マティスから学ぶ。

          アートな感性

          今日、未就学児に好きなものを、好きな色を使って自由に描いてみてと少し難しいかな?と思いながら表現してもらいました。 美術教育において未就学児の発育と行動を考慮することは重要です。 未就学児は身体的、感情的、認知的な発達段階にあるため、その発育や行動を理解し、適切に対応する必要があります。 未就学児の発育を考慮するためには、以下の点に留意することが重要です。 発達段階に合った活動: 未就学児の発育段階に合わせて、彼らが興味を持ちやすく、理解しやすい活動を選択します。例えば、

          アートな感性

          障害児とアート。

          今日、障害のある子どもたちと「春になった」ということで絵本を見せながら、春のイメージをいっぱい想像しました。そのことから、生まれたアートの作品やみんなが考えたことを考察します。 障害があっても楽しくアートの活動が生まれる要因は、創造力や表現の欲求が強いことです。アートは言葉や身体の制約を超えて自己表現が可能な領域であり、障害があってもその欲求を満たす手段として活用されます。 また、アートは個々の経験や感情を表現するための媒体であり、障害がある人々にとって、その困難や喜びを表

          障害児とアート。

          作品ができること。

          今日、障害がある子どもが自身でアート作品を全て仕上げることが出来ました。 その時の彼自身の心理状態は、自己達成感や自尊心の向上、そして喜びに満ちているでしょう。 この経験から生まれる気持ちの変化は、彼の自信や創造性をより一層高めることにつながります。そして、この体験は、自分の可能性を信じることができ、新しい挑戦にも積極的に取り組む前向きな姿勢が生まれたでしょう。 また、この成功体験は、心理的な成長や社会的な関係にもポジティブな影響を与えるかもしれません。 今後は、彼らがさらな

          作品ができること。

          前向きになるアートの活動。

          今日のアート。決して職員に強要されて取り組んだ訳ではなく、自らが自身の意思で活動してくれました。その気持ちからか、常時笑顔が絶えることがありませんでした。 美術教育は、障害がある子どもたちにも、年齢差に関係なく、同じ環境の中で自由に想像力を発揮し表現する機会を提供しています。特別なニーズを持つ子どもたちにとって、美術は非常に有益な手段となり得ます。 美術活動は言葉によるコミュニケーションが難しい場合でも、感情やアイデアを表現する方法として役立ちます。そのため、美術教育は障害

          前向きになるアートの活動。

          障害のある子どもの認知と行動。

          本日、障害のある子どもとアートを取り組みました。 本人が「オムライス」を描きたいと希望されたのでそれに従いました。 仕上がりは、良く出来ていると思います。 しかし、活動途中でさまざまな疑問を感じました。 今回は、その疑問について考察してみます。 ⚪︎集中力について。 ⚪︎観る力がどのくらいあるのか。 ⚪︎どうして塗りに対しはみ出すのか。 そういった疑問から、次のような取り組みを試みてみましとた。 迷路からはみ出さず線を引く。 このような事案から次のようなことが考えられ

          障害のある子どもの認知と行動。

          創作あそび

          美術教育によって創作力が生まれ、そのことから自立、主体性、そして成長を促すことから人間教育につながる。 美術教育によって創作力が生まれ、そのことから自立、主体性、そして成長を促すことから人間教育につながります。 美術教育は創作力を養い、それが自立や主体性、そして成長につながることで、人間教育全体に寄与します。 創作活動を通じて、個々の考えや感情を表現し、自分のアイデンティティを見出すことができます。これにより、自己肯定感が高まり、問題解決能力や批判的思考力が向上します。 美