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29歳最後の日の自分から、20歳の自分へ

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明日2月10日に20代が終わり30歳になる。
20代を思い返すとスリリングという言葉がピッタリかもしれない。

親父との殴り合いで警察沙汰になるとは思わなかったけど。

少しでも自分を褒めてあげたいのは、ギター講師やレコーディング、サポートや箱ギタリスト。20歳から様々な音楽の仕事に携われたことだ。
ご飯を食べれるほどではないけれど、音楽で得た報酬を音楽に再投資できる事に満足感があった。

そんな今までを思い返してPCの前に座ってるんだけど
ふと思った事がある。

もし今の自分が、20歳のバンドマンである自分に会って何か伝えれるなら?

何かと振り返るのが好きなので、伝えたい内容を大きく3つぐらいに分けて20歳の自分に何を伝えたいことを考えて書いていこうと思う。

クズでクソ野郎な自分に宛てたメッセージだけど、見てくれた人にも何かひっかかると嬉しいな。


何かに期待しすぎるな

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専門学校を卒業したところで君の20歳がスタートしたね。
その年の12月、君は何度も挑んでいたバンド大会で優勝することになる。

でも君は、大会で優勝してからどんどん自分が嫌いになるぞ。


あれだけ大好きだったハードロックが大嫌いになるし、周りの人もどんどん信用できなくなって近くにいる全員が敵に見えてくると思う。

でもちょっと待って、そうなるのは周りの人が悪いんじゃない。
自己評価と現実のレベルとのギャップに苦しんでるだけだ。

認めたくないと思うけど、少なくとも優勝してから数年は苦しむぞ。

君が苦しむ理由にはもう一つ思い当たる事がある。
優勝と同時に自信を手にするけど、謙虚さも失ってる事だ。

君はその後何かに挑戦するたびに誰かと自分を比較する癖がつく。
自分に持ってないものを見るたびに、他人の評価が気になり、劣等感を誤魔化すように開き直るような人間になってる。

だから、もし君が今息苦しく感じているのであれば
自分にはコントロール出来ない何かに期待している」のだと自覚して欲しい。


君のミュージシャンとして備わっているスキルは、音楽が好きで身についたスキルだ。誰かに評価されたくて身につけたものじゃない。

優勝したスゴい自分を失う事
初めてついた自信を手放すこと

めちゃくちゃ怖くて恐ろしいと思うけど、より高みを目指すなら手放さなきゃならない時が来る。

その時君の苦しさは吹っ飛んで、また最高のスタートを切れる。
君らしい謙虚さや人当たりの柔らかさが戻ってくるはずだ。

だから、何かに期待せず、純粋に音楽を楽しんでほしい。


大切にしてくれる人のために生きて

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君は割と人当たりが柔らかいから、多くの良い縁に恵まれるけれど
同時に厄介な人間に巻き込まれることも多々あるだろう。

そして自分がより良い方向に進みたいから、そこで得る良い経験を優先して、君は耐えて我慢するはずだ。

でも、そんな厄介な人の為に生きるのはもうやめよう。


全部は急に無理だと思うから、
せめて君の目的にたどり着いたらスッと距離を置こう。
そうしないと、厄介な人間は君が持つエネルギーを容赦なく吸い取ってしまうからだ。

縁を広げようと我慢して頑張るのはいいことだけど、無理に広げた縁は10年後ほとんどプラスになっていない。

厄介な人も大切にしてしまう君は、きっと大切にすべき人が誰か分かってないと思う。

それは、気付かない間に君が他人の価値観と損得勘定で動いているからだ。
プラスになるかマイナスになるかだけで判断していたこともあるよね。

そんな打算的な考えは早めに捨てたほうがいい。そうじゃないと君も厄介な人になってしまって、色んな人がどんどん離れていくから。


でも、そんなアホみたいに傲慢になっている君でも、
必ず手を伸ばして助けてくれる人が居るんだ。

そんな君の為に行動してくれる人に、君のエネルギーをフルで使えるようにすることが、10年後の君のためになるし、これからも豊かな人生にできる。


すぐには気づかないだろうけど、それこそ君が大切にすべき人たちだ。
君は、そんな大切な人達のために、これからを生きるべきだ。


いいから正社員になれ。

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君は20歳になってから、週数回のバンド練習をこなしながら、バイトに励んでいると思う。更にその先数年は派遣、契約社員、日雇い、業務委託。あらゆる非正規雇用を網羅している人間になる。2年後に結婚してるにも関わらずだ。

今の君は現状に満足しているし、10年後の君も全く後悔していない。その時間は君の人生においても素晴らしいものだ。
いや待て、日雇いの仕事はやっぱりクソだ。やらなくていい。


でももし君が、今の僕よりも質の高い音楽を短期間で身に着け、ミュージシャンとして売れたいのであれば、つべこべ言わず今すぐ正社員になれ。

ぶっちゃけ正社員しながらミュージシャンをやるのが最強だからだ。

でも君は、正社員をしながらミュージシャンをやる事で自分の中で音楽の優先順位が下がることを恐れていると思う。
その点においては全く心配しなくていい。

正社員になった方が時間とお金に余裕ができて
君の考えているあらゆる挑戦を可能にしてくれる。
安定した土台の上で、存分に君らしい音楽に取り組めるんだ。


でも、就職してしまったらしばらく音楽ができなくて、下手になってしまうんじゃないかなんて心配もしてると思う。でも正社員になった方が
・適切な機材
適切なレッスン
のお陰でギターの上達スピードが格段に上がったぞ。
君が卑屈になって毎朝早起きして基礎錬するよりも遥かにね。


だから、今の君に最適なのは正社員×バンドマンだ。
10年後の俺が言うんだから間違いない。

きっと身近な売れてるバンドマン、ミュージシャンに対しての焦りもあると思う。
でも君には君のやり方があるし、君は君にしかなれない。

売れたら仕事どうしようなんて悩むな。売れたときに悩めバカ野郎。

とにかく君が君らしくいるために、正社員になれ。


20歳の自分へ一番言いたいこと。

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大きく3つの項目で言いたいことがあったけど、20歳の自分に会っても上の事は伝えないと思う。
本末転倒になるかもしれないけど、今の自分に後悔はしていないから。

でも、もし本当に会えたら

自分をギュッと抱きしめて
「大丈夫。心配しなくていい。」
って言うだけ。

20歳の自分には、noteに書けないぐらいの事が起こるけど、
その度に音楽と大切な人たちが
どん底に居た自分を何度も何度も助けてくれた。

誰かの優しさと愛情があったから、もうすぐ30歳になれる自分が居る。
だから「大丈夫。心配しなくていい。」


もし40歳の自分が目の前に現れても、30歳のせんじゅに対して同じ事を言うかもしれない。いや、なんとなく言う確信がある。

でも目の前に現れた40歳の自分には
「大丈夫。心配ないよ。」って言い返してやりたい。

僕はもう寂しくないからね。


あとがき

色んな事があった20代だったけど、今ここに居ることが出来るのは
ここまで見てくれた、たくさんのあなたみたいな人たちのおかげ。

嫉妬の気持ちを捨てて、思いやり・謙虚・少しの自信を大切にして
30歳からも未だ踏み込んだ事がない場所に挑戦したい。

40歳までには
ブルースギタリストとして自信を持って活動できてるように
憧れたアメリカの地で演奏できるように

30歳のせんじゅも何卒よろしくお願い致します。

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てへぺろ

コーラを飲ませてください!