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小澤メモ|POPCORN MOVIE|映画のこと。

1 ポップコーンムービー。


映画館に行く理由。
月に1度は映画館に行っていた。作品が良いとか面白いかはあまり気にしない。エンドロールの最後まで見る。気になった音楽やコスチュームをはじめ、スタッフクレジットはなるべくそこで見つけるようにする。それが楽しい。なにより、映画館にはポップコーンがある。そして、バターをかけてもらうのが好きだから、必然的に月1で行く先は、バターをかけてくれるシステムのトーホーシネマズかワーナーマイカルシネマズだった。スタイルは人それぞれ。他人がモノを食べている音が気になる人がいれば、エンドロール中に携帯チェックをするマナー違反を気に留めない人もいる。ここら辺についてはスタイルや許容範囲がいろいろあるし、当然いろいろあっていいから、その是否は置いておく。

ポップでコーンなバターフレーバー。
とにかく、あの体に悪そうな、一説にはビッグマック数個分のカロリーとかって話もある、ラージサイズのポップコーン&バターを頬張りながら、シートに深く沈んで映画を見る。それはとても美味しくてハッピーな時間だった。一応、ポップコーンを頬張るときは、スクリーンでちょうど銃撃戦とかカーチェイスとかダンスタイムとか、派手な音がしているタイミングをなるべく見計らうようにはしている。だからか、映画館で見る作品は、アクション系が多い気がする。今、気づいた。キアヌ・リーヴス主演『ジョン・ウィック』は、内容はピンとこなかったが、体に悪そうなバターをかけてもらった美味しいポップコーンを心置きなく頬張るにはピントが合ってて最高だったので、シリーズのチャプター2もパラベラムも、すすんで見に行った。まさにマイ・フェア・ポップコーンムービーだった(ちなみに、シャカシャカやる味付きポップコーンには興味なし)。


月に1度のスナックチートデー。
自分史における好きなお菓子ランキング。そのG.O.A.T.はバターをかけた映画館のポップコーン。本音は、映画館だけじゃなくて、家でもどこでも映画を見るときは食べたい。というか、毎日食べたい。しかし、欲にまかせてそんなことを続けてたらあっという間に飛べないブタになってしまう。だから、映画館に行ったときだけ、食べるようにしている。いつでもさくっといけるネットフリックスや予約録画できるテレビとかと違って、タイムテーブルが決まっている映画館。ましてや、こちらも仕事などがあるから、時間のやりくりをしなくちゃならない。だから、行けても月2回という感じ。だから、映画館に行けたときは、もう思う存分に自らの食い意地を解放した。大サイズのポップコーンにバターをたっぷりかけてもらって、ミネラルではなく着色料豊富なメロンソーダで流し込む。スクリーンでは主人公が被弾してピンチになっていたとしても、最高にハッピーな気持ちでモグモグしている。激しければ激しいほど、モグモグとハッピーなフレーバーを楽しんでいた。映画が好きだけど、映画館とあのポップでコーンなバターフレーバーはさらに好きだった。そして、たいがいは、映画『トゥルーロマンス』の主人公クラレンスな気分で頬張っていた。1

(写真はポートランドの映画館前にて/2018)

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