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SendTheTheater 制作日誌 #1

ご挨拶

初めまして。
チーズtheaterという小さな劇団の主催をしております戸田彬弘です。
この記事を書いている今日は、5月22日。
日本に初の緊急事態宣言が出た4月7日から早1ヶ月強が経ちました。
長いような、あっという間のような…妙な感覚ではありますが、
実は、ある一つの試みをするにあたり、制作日誌を付けることになりました。

このnoteでは、タイトルにもある【SendTheTheater  -劇場を届けよう-】運動が何を目的とし発足したのか、どのようなチャレンジをするのか、はたまた、どのようにスタートを切り、どんな過程を経て、最終的なゴールが向かっていくのか…
その流れの記録です。
拙い文章ですが、良かったらお付き合いくださると嬉しいです。

SendTheTheaterとは?

さて、まずは、このSendTheTheaterという声明がどういったものなのか、説明をしなければなりませんね。
直訳通り、「劇場を送り届ける」ことを目的としているわけですが、どういう届け方なのか、順を追って説明していけたらと思います。

COVID-19によって、劇場は閉鎖に追い込まれ、緊急事態宣言時である今はもちろん、解除されても、今後の劇場環境がコロナ以前のように復活することは厳しいと思われます。
特に小劇場では、空間に対して出来る限りの集客を行わなければ採算が取れない現実がありました。
お客様は肩と肩が触れ合う距離感のもと、最前列であれば、役者の汗や飛沫を浴びる、そんな密接な空間での上演(その熱量の高い空間が魅力でもあるのですが)が行われていたのです。

宣言が解除されたとしても、少なくともワクチンが普及するまでの間は、安心を持って劇場に足を運ぶことは困難になるでしょう。
劇場に行きたいと思うお客様がいても、企業から三密を避ける指示が出されることは予測でき、観たくても劇場に行くことが出来ない方も沢山出てくるでしょう。
また、出来る限りのクラスターを回避するための上演努力を、劇場と劇団が行わなければなりません。

安心が得られるまでは、今までと同じように、お客様をぎゅうぎゅうに迎えての上演は憚られます。
では、間引いて、仮に半分のお席で上演するとしましょう。
減った分の採算をどう合わせるか。
「席が半分なので、チケット代金を2倍にする。」
そんなことは、ただでさえ安くない演劇のチケットです。現実的ではありません。
「人件費や劇場費を半額にします。」
これも、ただでさえ潤沢な報酬の元に成り立っていない小劇場界では、関係者の生活を守る上で不可能です。
では、残りの半分の収入分をどう獲得するか…
その一つの提案が、
【演劇の生配信オンラインチケットの販売】
であり、料金を頂くに値する質を作り出すためのモデル作りが、
【SendTheTheaer】の根幹なわけです。(それ以外にも色々と派生しているのですが、それは後日記載していきますね)

その収益を見込めるモデルができれば、ワクチンが普及し、三密に行くことが許容される風潮になる前に、劇団は演劇活動を再開できます。

劇団が活動出来れば、劇場や技術スタッフさん、舞台監督、舞台美術さんなどの仕事も復活していくのです。

SendTheTheaterとは、つまり演劇活動のサイクルをもう一度始めるための運動というわけです。

次回に向けて

劇場やスタッフ、劇団、それぞれが持続していくために必要なモデル作りを、今手探りに行なっております。

新しい演劇の形、変わらない演劇の魅力への気づき。
今回の事態をきっかけに、おそらくポジティブな変化を遂げるだろうと思います。
今はおそらく、誰もしっかりとはその姿は見えていませんが、こういった各人の行為の先に、明るい未来が待っていると僕は信じております。

次回は、どういうきっかけでこの運動が始まり、スタートしたのか。
発足に至った経緯 その辺りをお伝え出来たらと思います。
良かったら、これからも購読してくださると幸いです。

SendTheTheater -劇場を届けよう- 発起人 戸田彬弘


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