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【迷惑メール対策】メールフィルター解説【docomo編】

迷惑メール対策として各携帯キャリアが導入しているメールフィルターはセキュリティが高く、正当なメールであっても受信拒否や迷惑メール扱いされるケースがあります。

今回は、ドコモ(@docomo.ne.jp)が設けているメールフィルターの詳細とフィルターに該当しないためのワンポイントアドバイスをまとめました。
ユーザーにメールが届いていない場合、メールフィルターの規制対象となっていないか参考いただければと思います。

ドコモメールフィルターの優先順位

各フィルターはユーザー側で組み合わせて設定することができます。
受信・拒否設定を組み合わせている場合、以下の優先順位で設定が反映されるため、基本的には送信元メールアドレスを受信許可設定してもらえていればメールが届くものと考えられます。

⇧優先度高
1.拒否リスト設定(拒否するメールアドレスの登録)
2.受信リスト設定(転送元・メーリングリストアドレスの登録)
3.受信リスト設定(受信するメールの登録)
4.拒否リスト設定(拒否するドメインの登録)
5.なりすましメールの拒否設定
6.携帯電話・PHSのメール受信設定/パソコンなどのメール受信設定
7.なりすましメールの拒否設定(携帯電話・PHS)
8.詐欺/ウイルスメール拒否設定
9特定URL付きメール拒否設定
⇩優先度低

出典:docomoフィルター設定優先順位


【拒否リスト設定】

ユーザー側で、個別にメールアドレスやドメインからのメールを受信しないように設定をすることができます。
・登録されているメールアドレスと完全一致した場合に受信拒否
・登録されているドメインの一部に一致した場合に受信拒否
▼docomo「拒否リスト設定」参考

◆ワンポイント

ユーザーがドメイン部に「com」がつくメールを拒否設定していた場合、「xxx@sample.com」や「xxx@company.co.jp」など部分一致したメールが拒否されるので、意図しないメールまで拒否されている場合があります。
ユーザーには念のため、拒否リストに登録していないか確認してもらいましょう。


【受信リスト設定】

ユーザー側で個別に受信許可するメールアドレスやドメインの登録やパソコンからのメールアドレスや転送元・メーリングリストアドレスの登録をすることができます。
▼docomo「受信リスト設定」参考

◆ワンポイント

受信拒否設定に該当してメールが届かない場合、基本的には受信許可リストを登録していただくことによりメールが届くようになるものと考えております。
ユーザー様へFromヘッダのメールアドレスと完全一致するメールアドレスを受信許可登録してもらいましょう。
※ただし、ユーザーがメールアドレスを拒否リストに登録していた場合は、受信許可よりも拒否設定が優先されます。ユーザーが手違いで拒否設定していた場合は解除してもらいましょう。


【なりすましメールの拒否設定】

送信元情報がなりすましされたメールは、迷惑メール業者など悪意のあるメールである可能性が高いため、docomoがなりすましと判定したメールを受信拒否します。

◆ワンポイント

「なりすましメール拒否設定」では、次のメールアドレスドメインのSPFレコードをチェックしています。
・Fromアドレスドメイン
・Fromヘッダが存在しない場合は、エンベロープFromアドレスドメイン

SPFレコードを公開していない場合や、SPFレコードに登録されていないIPアドレスからメールを送信した場合は、「なりすましメール」と判定され受信拒否される可能性があります。
そのため、配信に利用するエンベロープFromアドレスドメイン、及びFromアドレスドメインには、SPFレコードの登録を行っていただくことを推奨いたします。

▼docomo送信ドメイン認証参考ページ
SPFレコードの記述方法参考 SPFチェックツール


【携帯・PHSのメール受信設定/PCなどのメール受信設定】

各キャリアメール・PHSからのメール、パソコンなどのメールを個別に「受信する」「拒否する」を選択することができます。

◆ワンポイント

メルマガなどwebシステムから配信されるメールもPCメールに該当します。配信を希望するユーザーには、PCメールの受信設定を「受信する」に変更してもらうか、送信元メールアドレスを受信許可登録してもらうように案内しましょう
▼「携帯・PHS/パソコンなどのメール設定」参考


【詐欺/ウイルスメール拒否設定】

フィッシング詐欺などの危険な送信元からのメールや危険なサイトへつながるURLが含まれるメールを受信拒否します。
また、ウイルスを検出した場合にはウイルスの削除を行います。
※メール本文からウイルスが検出された場合はウイルスが検出されたメールごと削除し、添付ファイルからウイルスが検出された場合は当該添付ファイルが削除されます。

◆ワンポイント

危険なメールであるかは、下記を利用して判定されています。
【詐欺メール】
・Vade Secure Inc. とドコモ の危険な送信元リストを利用して危険な送信元をチェック
・ネットスター株式会社 と ドコモ の危険なURLリストを利用して危険なURLをチェック

【ウイルスメール】
・Vade Secure Inc.のウイルスパターンファイルを利用してウイルスをチェック

参考:ドコモ「詐欺/ウイルスメール拒否設定」

・2022年8月機能拡充
DMARC認証による受信拒否判定処理が追加されました。
そのため、送信元ドメイン認証(SPFやDKIM)に失敗したメールのうち、ドメインの所有者が「受信拒否」を規定するメールを拒否する仕様となったようです。


【特定URL付メール拒否設定】

メール本文や件名に出会い系サイトなど拒否対象となるURLが記載されているメールを受信拒否する設定です。

◆ワンポイント

ネットスター株式会社が提供するURLリストを利用してフィルタリングを行っており、以下カテゴリに該当するサイトのURLが含まれているメールを送信した場合には受信拒否される可能性があります。

【拒否対象のカテゴリ】
・出会い系(出会い・異性紹介)
・アダルト系(性行為、ヌード画像、性風俗、アダルト検索、リンク集)
・違法など(違法と思われる行為、違法と思われる薬物、不適切な薬物利用)
・その他(不正コード配布、グロテスク、迷惑メールリンク)

docomo特定URL付メール拒否設定参考


【迷惑メールおまかせブロック】※有料フィルター

メールの件名や本文、メールヘッダ情報から迷惑メールを自動判定し受信拒否するドコモの有料サービスです。
▼「迷惑メールおまかせブロック」参考サイト

「迷惑メールおまかせブロック」により迷惑メールと判定されたメールは、
専用の迷惑メールフォルダーに振り分けられます。
▼迷惑メールフォルダーに振り分けられたメールを確認する方法

◆ワンポイント

「迷惑メールおまかせブロック」では、Vade Secure Inc.が提供する迷惑メール判定エンジンを利用しており、メールコンテンツ(件名、本文、ヘッダ情報等)の内容から、自動的に迷惑メールであるかを判別しております。
docomoでは「迷惑メールおまかせブロック」の判定精度を向上させるために、迷惑メールと誤判定されてしまったメールを、受信ユーザから報告できる仕組みが用意されております。

▼誤判定の報告方法 参考
誤判定報告によってそのメールは受信ボックスに移動されます。また、ドコモ側の迷惑メール判定で何らかの処置を行ってもらえる可能性があります。


まとめ

受信側の各メールフィルターに該当してメールが届かない場合、ドコモのフィルター優先順位を見ると、送信元メールアドレスを受信許可リストに登録していただくことで基本的にはメールが届くようになります。

しかし、各フィルターが定義している受信拒否対象となるメール送信を行っていた場合は迷惑メール業者だと判定されたり、受信ブロックなどの規制を受ける可能性もあり得ます。
そのため、文中に記載しました参考ページの内容を元に、メール本文の内容やメールサーバの設定など運用面を見直すことも重要なポイントとなります。

本記事は、2022/12/15時点で確認した内容です。
変更や追加情報など出てきた場合は、随時更新予定です

au、SoftBankでのメールフィルター紹介に続きます。
追記(2022/12/22)auのメールフィルター紹介公開しました
(2023/1/12)SoftBankのメールフィルター紹介公開しました

受信ユーザー様側で確認・対応(受信許可設定)してもらうときのnoteはコチラ🔽


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