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ぼちぼちが良い

朝と夜の気温差が10℃くらい違う日が続いている。
昼間はTシャツで充分なくらい暑いのに、夜になるとスウェットが必要なくらい寒くなる。
昔なら確実に鼻をグズグズ言わせながら仕事していたが、最近は一枚羽織るものを持って仕事に行く。
この当たり前のことが若い頃はできなかった。
今は朝起きたら天気予報のアプリを見る。
こういったところにも年齢を重ねた事を感じたりする。
あとは、黄砂の影響なのか喉の痛みさえ無くなってくれれば…と思っている。

大阪に住み始めて18年くらいになる。
大阪の言葉は個性が強く、テレビの影響もあったと思うけど、浸透しやすかった。
でも完全に言葉が染まることはなく、どこか中途半端な感じで、いわゆるエセな感じである。

いろんな言葉を使うようになったけど、その中でも特に好きな言葉がある。
それが「ぼちぼち」である。
この「ぼちぼち」という言葉はいいなと思って、よく使わせて頂いている。

このぼちぼちという言葉を調べてみると
性急にではなく徐々に、ゆっくりと、物事が進行する様を意味する。
また「まあまあ悪くない」という意味合いで用いられることも多く、この中には「派手な勢いではなく、ゆっくりと事が進んでいる」という意味が込められているようなので、先に書いた内容と同じと据えてもいいだろう。

僕がこの言葉が好きなのは、使い方によって良い状況の時には謙虚になれるし、良くない状況の時は自分を鼓舞するような部分がある言葉で、程よいポジティブさがあり、言葉の響きの可愛らしさがあるからだと思う。

また「儲かりまっか?」の返し言葉で「ぼちぼちでんな」という流れで小さい頃に吉本新喜劇を見て覚えたと思う。
テレビ放送は東海地方でも流されていたので、土曜の午後の野球の時に子供同士で真似ていたような記憶もある。


この言葉を使う場面は、他者に調子を聞かれた時が多い。
定期的に会う友人に聞かれるのは良いけれど、普段そんな事を話してこない人に聞かれた時は注意が必要である。

本当に調子が悪くて、「調子良くないです〜」とそのまま返答してしまうのは良いとしても、そんな時に間違って「絶好調です!」なんて答える人は何処か配慮に掛けているように聞こえてしまう。
そうやって聞かれる場合は、相手の調子が良くない時の方が多い気がする。
相手はニコニコしながら心の中で「このやろう!」と思っているかもしれない。
それでは恨み(大げさかな?)を買ってしまう。
自慢はしないに越したことはない。

また調子が良くても「今だけですよ」と自分を卑下する事も良くないと思う。
これは経験談だけど本当にその後調子が悪くなることがある。
言霊とまでは言わないが、口から出た言葉が現実に作用する事は多かれ少なかれあるのではないかと思っている。
そう考えると自他に関わらずネガティブな言葉も言わない方が良いだろうと思う。

「ぼちぼち」という言葉はよくできている。
先にも書いたがゆっくりと物事が進行している事を表した言葉で、そこに謙虚さと品性とポジティブさと愛らしさが混在している気がする。
いろいろ入れすぎたかな?
もし何かの機会で会社を作ることがあれば株式会社ボチボチにしたいくらいである。

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