ドラマ『6秒間の軌跡〜花火師・望月星太郎の2番目の憂鬱』最終回
最終回を迎えたドラマ『6秒間の軌跡〜花火師・望月星太郎の2番目の憂鬱』。前シーズンも楽しませてもらいましたが、今シーズンも星太郎役・高橋一生と、幽霊の父親・航役の橋爪功の軽妙なやり取りにほっこり癒されました。
水森ひかり役の本田翼はいつも”棒演技”と酷評されがちですが、このドラマに関しては星太郎や望月親子に突っ込む水森さんの存在がいいアクセントになっていて、かなり好演していると思います。
星太郎のこじらせぶりは今シーズンも健在…どころか穴に落ちる夢をよく見るようになって不安になったり、幽霊の父親が再び現れたのはなにかを自分に伝えたいからだと勝手に解釈して落ち着かなかったり、一人でずっとアワアワしている感じでした(笑)。
星太郎に弟子入りしたいと志願して「望月煙火店」にやってきた「野口煙火店」の野口さん。星太郎と結婚したいと言ったかと思えば、「望月煙火店」の"紅(べに)"の火薬の配合レシピを盗んで突然実家に戻ってしまった…。もしや、スパイだったのか!?
星太郎はそんな野口さんに対抗するかのように「完璧な”紅”を作る!」と宣言し、”紅"の色を出すのに試行錯誤を続けたものの「限界だ…これ以上色の出方がよくなる気がしない…」と泣き言を言い出します。
そんな星太郎に水森さんは「配合をガラッと変えてみたらどうです?」とズバッと言い放ちます。
この水森さんの叱咤激励の言葉に再奮起した星太郎。ついに星太郎の”紅"が完成しました!!自分の”紅”を完成することができた満足感から、星太郎は野口さんにレシピの配合を盗まれたことなどもうどうでもいいと感じていました。
完成した”紅"を打ち上げたいから、初めて「花火競技会」には参加するという星太郎。でも新しい”紅”中心の構成にする予定を変えると言い出します。
母親と(”星”という漢字を)「書き順、昔は正しい書き順で書かなかったのよ。どうしてその順番で書かないといけないの?って言って。正しい書き順だとキレイに書ける…そうしたらキレイに書けたら、好きな順番でいいってこと?って」こんな会話をしたことを思い出し…。
メインの花火を”紅”ではなく……!?
「花火競技会」の結果は「野口煙火店」が優勝。「望月煙火店」は3位。微妙な結果に。それでも満足げな星太郎。
「花火競技会」の後に野口さんが謝罪しに来て、星太郎の花火が好きだと思っていた自分はただ父親に認めてもらいたくて、父親が尊敬していた「望月煙火店」の”紅”を作れるようになりたかっただけということに気づいたと。
無断で持ち出したレシピを元に”紅”を出してみたところ、父親に「望月煙火店」のレシピを元に作ったことに気づかれ、自分が恥ずかしくなったという野口さん。
その後の縁側での、星太郎と航の会話がジワっと心に沁みました。
父親・航は花火屋に生まれたからといって、本人の意思とは関係なく後を継がせた星太郎に対してどこか申し訳ない気持ちもありました。星太郎は星太郎で、花火師としてずっとどこか中途半端に生きていました。
今シーズンでやっと、星太郎が花火師として生きていく覚悟が決まったような気がします。そして、それを航も認めて喜んでいる…親子二人のシーンは、いつもまるで本物の親子のように見えますね。
打ち上げの時、メインの花火のセッティングをなぜ水森さんにやらせるのかと聞かれた星太郎。
それは”神通力”みたいなもんだと。花火の向きが水森さんがセッティングするとお客さんの正面を向くことが分かったから…。「水森さんじゃなきゃダメなんだ」「私が神ってことですよね?」
この二人、ひとつ屋根の下で暮らしていても恋愛感情が生まれるわけでもなく、実に不思議な関係性です。でもこの二人の言い合うシーンも、テンポがよくて元気になれて大好きです。
「花火と結婚した」星太郎がこれから花火師としてどんな風に生きていくのか?次のシーズンも期待してしまいたくなる最終回でした。
大好きな花火が観られるのもこのドラマの見所ですね!″キノコの花火″、最高でした!(笑)
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