年齢相応の自分を丸ごと受け止めてあげたいものです
俳優・草笛光子さん、御年90歳。来月公開の主演映画『九十歳。何がめでたい」の完成披露舞台に真っ白なドレスで登壇した草笛さん。相変わらずお美しいオーラをまとっていらっしゃいました。
いつも背筋ピンと凛としていらっしゃるお姿は「こんな風に歳を重ねていきたい」と思わせてくれる代表のような方ですよね。生き生きとしていて、強いエネルギーを感じます。
主人公の愛子が作家生活を引退して来客もなくなり、鬱々と過ごしていたところに中年の編集者・吉川真也がエッセイの依頼を持ち込むところから始まる物語…だそうです。
その主人公の愛子こそ、昨年100歳になられた作家の佐藤愛子氏。この映画は佐藤氏のエッセイを実写化した作品で、お二人共にハッキリものを言うイメージなのでまさにピッタリだと感じました。
天海祐希主演で、草笛光子さんも共演していた映画『老後の資金がありません』と同じ前田哲監督作品ということで、面白さの質は似ているんだろうなーと想像できます。
「本当になんて言ったらいいか。わ~って大きな声でわめきたい気分」と発言された草笛さん。90歳まで現役で、主演をつとめることができたことへの喜びに満ち溢れていました。
「人生100歳時代」をまさに地で行くようなお二人。確かに平均寿命は延びているけれど、先日観たドラマ『生きとし生けるもの』の中のセリフ、
「医学の進歩によって格段に平均寿命は伸びました。でも、それってホントに人々を幸せにしたんでしょうか?」
こういう気持ちが一方でないわけではないと感じます。健康寿命をまっとうして生きていられるなら話は別ですが…。
近頃芸能人のネットニュースの記事でとにかく目につくのが、
「○○歳とは思えない美しさ!」
「かわいすぎる○○歳」
「美魔女すぎる○○歳」
「○○歳には見えない抜群のスタイル」
みたいな”見た目の若さ”に言及する記事。芸能人ですもの。そりゃ、エステだ高級化粧品だサプリだ、お肌のケアは相当されていることでしょう。スタイルだってキープするために、普段からいろいろ努力されていることでしょう。
もちろん”若く見られたい願望”が自分にもないわけではありません。昔自分がイメージしていた年齢にいざ自分がなってきてみると、思っていたよりは若く見えるような気がしたりもします(笑)。
でもよくよく鏡を見れば年齢相応のシミ・シワ・くすみ・たるみ…悲しいかな、ありますよ。やっぱり。なんとかしたい…とか思ったりもしました。そういうのばかり気にしていた頃もありました。
でも年齢相応の今の自分を丸ごと受け止めてあげたい…とこの頃思うんですよね。どうあがいたって着実に歳をとっていくわけで、今のありのままの自分をもっと愛してあげないと人生”もったいない”んじゃないかと、そう思うようになりました。
こんな風に思うようになったこと自体”老いた証拠”なのかもしれませんが(笑)、なるようにしかならないし、”まんまの自分”でこれからも生きていきたいと思っています。
その上で欲を言えば(年齢はそこまで生きられないと思いますが)、草笛光子さんのような元気なおばあちゃんになれれば最高です!
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