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【千田琢哉の頭脳】Vol.0415(2010年3月25日発行のブログより)

顧客対応セミナーで接遇・マナーの研修を受けました。ところがそれをお客さんにそのまま実行したところ、激怒されました。一度や二度ではありません。かえって逆効果だったくらいに不信感に陥っています。まあ、冷静になってみればマニュアル自体が間違っているわけではないとは思うのですが・・・。もっと仕事を楽しくしていきたいです。

(広島県・派遣社員・Kさん・女性・25歳)

マニュアルを知っておくことは必須です。

でもマニュアルにしがみつくのはダメです。

マニュアル通りの対応は逆に相手を激怒させることを憶えておきましょう。

世の中には情報がすでに溢れかえっており、
ある程度以上勉強している人の基準というのが確実にあります。

たとえばクレーム処理をするメールにおいて、面倒な客には、

「なるほど○○さんは・・・そう考えるのですね。
でも私どもは・・・」

「・・・で申し訳ございません。
ただこのところ締め切りに追われて多忙だったものですから・・・」

Yes・・・,but方式で自分の意見を主張するという
古典的な対応をされたらプチンとくる人は少なくないはずです。

つまり顧客というのは自分がマニュアル通りの対応をされているとか、
自分が知っているハウツーを得意気に使われてあしらわれることに対して、
もっとも腹が立つのです。

ここで原点に帰ると心がこもっていなければ最終的には伝わらない、
という事実をきちんと踏まえておかなければなりません。

「でも」

というひと言を気安く使ってはいけません。

「でも」を厭味なく使うにはとてつもない知性が必要です。

私は「でも」というセリフは悪魔の言葉だと思っています。

「でも」から何か前進するためのアクションが生まれることが
あまりにも少なかったからです。

「でも」はみんながやる気になってアクセルを吹かしている最中に
急ブレーキをかけるのと同じです。

これほど辛いことはありません。

中途半端に誰でも平等に情報が入ることによって問題が起こりました。

つまり情報というのはそれを使う側のブレーンが
しっかりとしていなければ逆効果になってしまうということです。

インターネットで気軽に質問したことに対して、
きちんと情報が集まってきます。

書店に行けば、途方もない情報が詰まった書籍が
溢れんばかりに売っています。

誰にとっても同じ環境にあるということは、
自分と同等以上の人であればそんな情報はみんな知っているということに
他なりません。

入手した情報は自分のものとして使えるように、
自分というフィルターを通して消化していくことが大切です。

なぜ相手は怒ったのか、
その意味を考えて自分の中で腑に落ちなければなりません。

それがマニュアルに対する恩返しです。

それがマニュアル通りの対応は相手を怒らせるということだったのです。

...千田琢哉(2010年3月25日発行の次代創造館ブログより)

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