【千田琢哉の頭脳】Vol.0466(2010年5月15日発行のブログより)
会社はトップで99%決まると言われています。まさにその通りだと思いますし、反論の余地がありません。只今私が社長で父親が会長をしています。対外的には私が社長としてトップなのですが、実質的には、つまり、社内的には会長である父が相変わらず社長として君臨しています。金融機関関係者も私のことを実質的な社長とは見てくれていないような扱いをしてきます。私としてはトップは組織で1人なのだから私がリーダーシップを執っていくべきだと思うのですが・・・組織もワンマン会長のもとで徐々に脆弱になってきているのが目に見えてわかるのです。
(大阪府・会社経営・Mさん・男性・48歳)
たとえば『三国志』を読んでいくと
非常に面白い人間のパターンが見えてきます。
敵の組織を崩すときには、No.1とNo.2をケンカさせるということです。
これは現代でも十分すぎるほどに通用します。
傍から見ているとNo.1とNo.2は
一体化していてつけ入る隙がないように錯覚します。
ところが力関係が接近している場合には、
組織のNo.1とNo.2の心中は犬猿の仲であることのほうが
圧倒的に多いのです。
たいていはNo.2は裏切り者の要素が強くて現場に近いですから、
まずはここを味方につけておきます。
No.1の情報と同時に現場の情報もすべて教えてくれるからです。
No.2で落ち着くような器ではない、あなたこそが、
No.1にふさわしい人材である、そのお手伝いをさせていただきましょう、というところからすべての謀反がスタートします。
組織が滅んでいくのは、外部環境によるものではなくて
内部環境によるものである、というのもここで学ぶことができます。
組織における裏切りの原因のほとんどがNo.2にあると言っても
過言ではありません。
換言すれば、No.1とNo.2が一体化している組織というのは
それだけ強いということです。
敵からしてみるとこれほど鬱陶しい存在はありません。
現場の人間たちもNo.1とNo.2が信頼し合っていれば
反乱を起こすことができませんから、
組織としてはまとまらざるを得なくなります。
肝心なのは仲良く見えるかどうかではありません。
いざとなったときに信頼し合っているか否かということが
決め手になります。
組織というのはNo.1で99%決まると言われていますが、
正確にはこうです。
組織というのはNo.1とNo.2で99%決まる。
No.1とNo.2が一体化している組織は最強です。
No.1に万一のことがあった際に、
眉ひとつ動かすことなくNo.1の仕事ができるように
今のうちからとことん爪を磨いておくことです。
実は中国に限らず世界中の歴史が繰り返し教えてくれています。
...千田琢哉(2010年5月15日発行の次代創造館ブログより)
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