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【千田琢哉の頭脳】Vol.0476(2010年5月25日発行のブログより)

私はハッキリ言ってドン臭いです。自分で自分が嫌になります。どんなに一生懸命やったつもりでもすべて裏目に出てしまい、周囲に迷惑をかけてしまいます。動けば動くほどにトラブルが増えてしまうのです。最初のうちは時間が解決するであろう・・・と自他ともに思っていましたが、最近はそうでもないということが自他ともにわかってきました。これは笑いごとではありません。ドン臭さは生来のもののようです。

(福井県・会社員・Wさん・女性・32歳)

ドン臭いというのは欠点ではありません。

別の角度から光を当てるととてつもない長所に変身する可能性があります。

他人よりドン臭いという自覚があるのであれば、
リハーサルをいっさいやらないという方法があります。

普通の人より不器用というのであれば、
その不器用であることを逆に活用するのです。

たとえば社長と言えば
仕事が抜群にできると思っている人が多いかと思います。

ところが実際には必ずしもそうでもありません。

普通のサラリーマンとしてやっていけなかった不器用な人も
予想外に多いものです。

つまりサラリーマンが務まらなかったから
社長をやっている人は少なくありません。

成功するとみんな口々に自分勝手な武勇伝を語り始めますが、
実際のところは動機は極めて不純であったり、
単純すぎてつまらないことが多いのです。

成功談というのは後付けのこじつけなので、
自分に応用する際には注意が必要です。

中には30年かけてサラリーマンコースをゆったりと辿っていくのは
とても耐えられないという理由で自分が社長になったという人も
多いのです。

つまり不器用で下積みや雑用をこなすことなどとても自分には
やっていられないというのが本当の理由だったりするものなのです。

これがまた人間臭くて素晴らしいのです。

人よりも2倍不器用ならばリハーサルをすっ飛ばして日常すべてを
準備期間にしてしまい、直前の追い込みをいっさい行わないことによって、
突出した時間を生みだすのは非常に有効です。

昔でいえば作家は下書きをしていました。

ところがどんなに書くのが速い作家でも下書きと清書を合わせて
2の仕事をしなければならないことになります。

ここを自分は書くのがそれほどスピーディーではない、
と自覚しているのであれば、下書きなしのいきなり清書という発想が
あるわけです。

これだと1の仕事量で済みますから、
少なくともスピードはグンと速くなります。

間違いなく筆の速い作家として評価を受けることになります。

過去に正しいと思い込まれていた常識が実は自分にとっては非常識であり、勝手に落ちこぼれ扱いされる無意味な物差しである可能性もあるのです。

世の中に出たら自分の人生の教科書は自分で編集するくらいの意気込みが
あっていいのです。

リチャード・ダグラス・フォスベリーは走り高跳びの常識であった
ベリーロールのバランスを崩して背面跳びを生みだして
走り高跳びの歴史を変えました。

彼は1968年のメキシコシティオリンピックで
見事金メダルを獲得しています。

...千田琢哉(2010年5月25日発行の次代創造館ブログより)

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