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【千田琢哉の頭脳】Vol.0528(2010年7月16日発行のブログより)
評論家の中には「日本経済が破綻する」とか「預金封鎖」を主張したり、酷いのになると「20××年に人類は滅びる」といったことを平気で述べている人までいる始末です。結構まともだと思っていた人たちがそんな怪しいことを言い始めているから、いったい何を信じて何をやっていけばいいのか、わからなくなってきました。何かアドバイスいただけないでしょうか。
(神奈川県・会社員・Mさん・男性・41歳)
日本経済が破綻することを鵜呑みにして、
何かメリットがあるのでしょうか。
中には地球が滅亡するという説もありますが、
仮にそうだとしてその人はいったい何が言いたいのでしょうか?
そうした煽りは誰も得にならないし、幸せになることはありません。
煽っている人が儲けているだけのことが多いのです。
人は快楽を得ようとする本能よりも、
苦痛から逃れる本能のほうが強いからです。
夏の暑い時に、エアコンでヒンヤリした部屋で、
冷たいアイスコーヒーを飲みたい!というのは、
快楽を得たいという本能です。
反対に、沸騰したやかんに手をかけたら、
湯気がかかって火傷しそうになって手を引っ込めた、
というのが苦痛から逃れる本能です。
もちろん後者の火傷から逃れたい本能のほうが圧倒的に強いのです。
自分の身の危険にかかわるからです。
ここにつけ込んで、不安を煽っておきながら、
何とかして助けてもらわなければたいへんだ!と騒いでしまうのは、
愚の骨頂です。
仮に日本が破綻することを理路整然と主張する人がいたとしたら、
その人はいったい何のために生きているのでしょうか。
人を不幸にして自分がお金を稼ぐために生きているだけであることに
早く気づきましょう。
仮に隕石がぶつかって地球が滅亡してしまう、
という予測が的中したとして、いったい何のメリットがあるのでしょうか。
一部の煽りに乗りやすい人相手に、オカルトチックな本が売れたり、
セミナーに参加させたりしているだけの話です。
でもそろそろ日本人も騙されにくくなってきました。
今まで政治経済ともに同じパターンで散々騙され続けてきたからです。
日本人は全般に気づくのは遅いのですが、
一度気づいたらもともと頭が悪くありませんから、
偉大な変革を成し遂げることでしょう。
その片鱗は、選挙や購買動向で見られるようになりました。
選挙はタレント候補のほとんどが軒並み落選しました。
これは、素晴らしい進化です。
「タレントは0どころかマイナスからの出発でした」
と言っている人がいましたが、そんなの当たり前の話で、
今まで何を勘違いしてきたのか、と小一時間問うてみたいところです。
購買動向についても、激安ものや激高のブランドは売れなくなっています。
つまり、適正価格化が進んでいるのです。
戦争がそうであったように、
一度酷い目に遭わなければ日本人は本格的に起動しませんが、
一度起動したら驚くような成果を見せるはずです。
将来のこと、
それも単に煽りに過ぎない絶望的な意見に耳を貸すくらいなら、
毎晩寝る前に思い出し笑いができる人生を謳歌する方法を考えて
実行するほうが遥かに人間らしいです。
希望を持った上で、問題点を解決していくのであれば喜ばしい限りですが、絶望論を説く人は例外なくインチキだと断言しておきます。
...千田琢哉(2010年7月16日発行の次代創造館ブログより)
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