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【千田琢哉の頭脳】Vol.0504(2010年6月22日発行のブログより)

最近よく目に飛び込んでくる「預金封鎖」について解説してあるビジネス書・経済書・インターネット情報を読むと不安になってきます。国の経済は「破綻するかどうか」という議論ではなく「いつ破綻するか」という議論をしなければならない時期に突入しているように感じます。これって少し考えすぎでしょうか?

(埼玉県・会社経営・Tさん・女性・27歳)

先日、ゆうちょ銀行の窓口で営業を受けました。

住んでいるところから徒歩1分で24時間営業している「ゆうゆう窓口」が設置されるような大型の郵便局です。

その郵便局で私は初めて口座振替の手続きをしました。

すると、とてつもない笑顔で「ゆうちょ口座」をすすめられたのです。

郵便局に限りませんが、銀行や生命保険会社といった大手金融機関は、
膨大な国債を買っています。

もともと自分たちの預けているお金で国債を買っているというロジックは
小学生が考えてもわかります。

日本人の強い集団意識の中で、国債の危険さに気づいたら、
手のひらを返したように一斉にこれら大手金融機関から預貯金を
引き出す可能性はあります。

よく政治家や学者たちが日本には個人の金融資産のトータルは
1400兆円あるんだ、と主張しています。

この主張の怖いところは、国民の金融資産は
いざとなったら国のものである、とバレてしまっているところ
です。

恐らく、わかりやすくそれを説明されたら許可している国民は
1人もいないでしょう。

「いざとなったら、私の預金通帳どうぞ」

と差し出す人はいないはずです。

この意味で数年前に世間を騒がせた
モノ言う株主の真価がわかってくるのです。

何かを引き下げることのない消費税の引き上げ等、
あの手この手を尽くしてやっていることは、
大局で見たら預金を切り崩させているのと同じことです。

日本の税収はたった40兆円に対して
日本の借金はその20倍の800兆円あるのです。

年収400万円のサラリーマンが
8000万円のローンを抱えているのと同じです。

身近なことで考えるとわかりやすいはずです。

これを解決するということは、つまり、いきなり預金封鎖とはならずとも、預金封鎖にジワリジワリと近づいているということです。

消費税が最初3%からスタートしました。

1989年4月1日のことです。

その後、3%から5%に引き上げられました。

1997年4月1日のことです。

最初の3%と次の5%の意味はまったく違います。

2%上がったのではありません。

この先10%や20%になる許可を国は国民から得たのだ、
と考えなければなりません。

そして忘れてならないのは、政治家を選んだのは、
我々国民であるという紛れもない事実です。

これから近いうちに日本は資産を多国に分散させる国際分散や外貨預金に
流れるというアナリストはたくさんいます。

私はもう1つ、農耕民族特有のタンス預金
これから増えると思っています。

タンス預金を侮るなかれ、それを支援する民間企業のサービスも増えてくるはずです。

海外投資も悪くないですが、日本ほど安心、安全な国がないというのも
これまた事実なのですから。

...千田琢哉(2010年6月22日発行の次代創造館ブログより)

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