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【千田琢哉の頭脳】Vol.0564(2010年8月21日発行のブログより)
先日ゲスト講師で有名経済アナリストの話を聴講して、結構がっかりさせられました。共感できる部分も多かったのですが、大半は当たり前の話であり、むしろ世間知らず、常識を知らないな、と思わされることもありました。結局、マスコミで騒がれているようなメジャーな人たちっていうのは、過去の実績やプロフィールだけで取り上げられているのかな、と思った次第です。プロだったらもっと気づきの連続のようなライブ感覚の講演をして欲しいと思ったのですが・・・
(埼玉県・会社員・Tさん・男性・38歳)
実は、
「共感できる部分が多く・・・」
という感想自体が相手を見下していることに気づかねばなりません。
相手を見下した瞬間に、気づくことはできなくなります。
この表現は、結構優秀な人に限って得意気になって使ってしまいます。
でも、自分の人生を主人公として生きていない証拠です。
共感できる部分が多く、
というのは自分が上で相手を下に見ている表現です。
完全に傍観者になって、リスクがまったくない状態で腕組みしながら
お殿様がお城の上で眺めている態度です。
そして、最後の
多く・・・
というところが、また実にいやらしい。
全部が全部ではないけれども、認めてやらないわけでもないよ、
というせこいプライドが露呈されてしまっています。
一時サラリーマン社会でよく使われていた、
「総論賛成、各論反対」
と同じです。
その言葉を使った時点で、自分に酔ってしまい、思考停止状態に陥ります。
自分の頭は空っぽですけど、粗探しだけはさせていただきますので、
リストラしないでね、と叫んでいるのです。
一生傍観者で終わりたいのであれば、それでもいいのです。
将来伸びる人のコメントというのは、いつも具体的です。
「この部分が、人生を変えた!」
「あの時のひと言が、今につながっている!」
上澄みの一つをピックアップします。
気づく際に気をつけなければならないのは、
見栄を捨てなくてはならないことです。
腕組みしながら気づくことはできません。
会議で役員が腕組みしている会社は必ず沈んでいきます。
換言すれば、この会議はつまらないから、
さっさと終わってくれと思うのだったら腕組みをすればいいのです。
腕組みは確信犯以外は禁止です。
でも考えるふりをしながら腕を組んではいけません。
それは100%見栄だからです。
見栄を捨てるところからが、気づくことの始まりなのです。
...千田琢哉(2010年8月21日発行の次代創造館ブログより)
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