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【千田琢哉の頭脳】Vol.0436(2010年4月15日発行のブログより)

うちの会社は毎朝7時30分から全社員で会社だけでなく会社の周辺まで掃除をさせられています。これは朝の弱い私にとってすごい苦痛ですし、手当も出るわけではないので裏切られた気分です。ボランディアにもかかわらず、7時30分からの掃除に遅れたらまるで遅刻でもしたかのように白い目で見られます。自分でいうのもなんですが、仕事はできるつもりです。自社だけならまだしもよその道路まで掃除する意義が感じられません。納得がいかない上にただ上の人間のいいなりになってしたがっている人たちを尊敬することもできません。朝の弱い私の愚痴でした。

(三重県・会社員・Tさん・女性・23歳)

車の運転を上達させる方法は車の運転をたくさんするだけではありません。

車の運転をたくさんしている人でもボコボコにヘコませている人は
結構います。

でも運転が非常に上手な人に例外のない共通点が1つだけあります。

自分で洗車していることです。

それは車をそれだけ大切にしているから
運転が上手になるというだけではありません。

洗車をすると実際の車の大きさがどのくらいか、
その車体感覚がつかめるから運転が上達するのです。

車体感覚がつかめるとどこまでバックしても大丈夫か、
ハンドルをどうやって切ったら綺麗に曲がれるのかがわかってきます。

ドライブテクニックの本を1000冊読むよりは
1回自分で洗車してみることです。

会社の周囲を掃除するのもこれと同じです。

会社の地域社会との社体感覚を全従業員が知っておくために
掃除をするのです。

地域社会に評価されるためではありません。

会社の周囲を掃除していると必ずご近所様と挨拶しなければなりません。

最初のうちはぎこちないでしょう。

でも10回、100回、1000回と挨拶をしているうちに
確実に地域社会との社体感覚が掴めるようになってきます。

これによって会社のサービスや規律も浮世離れしたものにならずに
済むことができるのです。

だから自分の会社だけを掃除するのではもったいないということです。

田舎では必ず隣の家の道路の前までほうきで掃いて水をまいておきます。

こうすることによって地域社会との距離を縮めて
コミュニケーションを取っているのです。

自分の家の前だけをピカピカにしておいても誰も文句を言いませんし、
別に悪いことをしているわけでもありません。

ただチャンスを逃しているだけです。

車の運転も会社の地域社会とのコミュニケーションも
自分の手で掃除をすることによって普段から距離をつかんでおくのです。

...千田琢哉(2010年4月15日発行の次代創造館ブログより)

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