【千田琢哉の頭脳】Vol.0078(2009年4月22日発行のブログより)from次代創造館秘書室
アイデアの出し方にコツってありますか?いつも冴えない企画部配属3年目の私です。
(佐賀県・メーカー勤務・Nさん・女性・34歳)
アイデアについてよく勘違いされるのは、
0からとんでもないことを考え付くのがアイデアと思われていることです。
ところが、ノーベル賞を含めて、
0から人間が考えたり創り上げたものなんて一つもありません。
万有引力の法則や、相対性理論も、すでに地球上に存在したものに、
人間がそう名付けて、人間がわかるように証明しただけであり、
何十億年も前からすでに存在していたのです。
アイデアというのは、
すでに存在する身近なものを浮き彫りにすることです。
身近にあっても気づく人と気づかない人がいます。
成功の種は、日々の生活の半径5メートル以内にすべて揃っています。
ただ、同じものを見ても何も感じない人と、
それを浮き彫りにして活かせる人の二通りがいるだけなのです。
例えばNさんが、一流ホテルを営んでいるとします。
リピーターのVIPが素敵な女性と明らかにときめきながら
ディナーをしていたら、たとえ本当であっても自分から率先して
「いつも、ご利用ありがとうございます」
と言ってはいけません。
それでは、ラブホテルの入口で
「毎度あり!」
と言われるようなものです。
レストランでお客様のグラスに氷を当ててカラカラ音がし始めたら、
もうすぐ
「すいません、お水、おかわりください」
と言われます。
注文を取る際にお客様から「すいません」と声をかけられたら、
サービス料10%を請求してはいけません。
それなら、最初からファミレスの呼び出しブザーがあった方が楽なのです。
以上のことは、誰もが日常で目にしたことのあるシーンですが、
同じものを見てもそれを感じることができる人とそうでない人が
いるということです。
毎日半径5メートル以内で起こっていることに気づいていくということが、アイデアを出すということであり、何かとてつもないことだと
勘違いしてはいけません。
仮に、何かとてつもない先を走っているようなアイデアだと、
誰もそれが理解できないために、お金を払う人がいませんから、
ビジネスが成立しません。
みんながイメージしやすく、誰もが見たり聞いたり触ったりしたことが
あるのだけれども、それをズバリ!浮き彫りにして
「あぁ、そういう表現がピッタリだよね、やられた!」
というのがアイデアのニュアンスです。
「そんなの、自分だって考えてたよ」「○○さんの方も先に言ってたよ」
と言われるようなアイデアや企画は成功します。
...千田琢哉(2009年4月22日発行の次代創造館のブログより)
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