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【千田琢哉の頭脳】Vol.0037(2009年3月12日発行のブログより)from次代創造館秘書室

現在社内にいる女性スタッフで、どうしても許せないことがありました。彼女はあることないことを社内外で陰口を言い、悪影響を及ぼしています。数年前までは事務のリーダーとして牽引してくれていたのですが、組織体制が新しく変わってからです。そろそろクビにした方がいいでしょうか。

(茨城県・会社経営・Sさん・男性・47歳)

Sさんの会社のような話はそれこそ掃いて捨てるほどあります。

それこそ、コンサルティングをしていると、
毎日のようにそんな話ばかりです。

もちろん、クビにするのは簡単です。

ところが、私がコンサルティングを通して机上の空論ではなく、
100%の事実として学んだのは、
原因究明してお互いが納得の上でクビにしなければ、
また同様の問題で悩まされることになるということです。

その女性が悪影響を及ぼすことになった原因は、
Sさん自身にあるからです。

自分で原因をつくっておきながら、人のせいにして、
ガンを切除すればよいという発想では本質的に問題を解決したことには
なりませんから、ガンは飛び散ります。

ガンも、必死です。

実は、潜在的に周囲のスタッフもSさん予備軍だったのを
Sさんが一人で背負っていただけだったことがわかるのです。

犯人捜しをすると、必ず偽物の犯人が逮捕されます。

一番収まりやすいからと、表面上の現象面のみで決着をつけようとします。

交通事故がよい例ですが、真の原因をつくった犯人は
とっくにその場から離れて何の悪気もなく
一家団らんで夕食をとっていたりするものです。

それを避けようとした周囲のクルマが事故を起こしたように
見えるだけに過ぎません。

真の犯人は、いつも必ず別のところにいるのです。

今回の場合も、限られた情報からでは真実は
どこまでいってもわかりませんが、ひょっとしたら、
Sさんの心の中にあるかもしれません。

従業員は、全員で手を変え品を変えて、
Sさんの問題を表現してくれているのです。

Sさん自身が根本的原因を把握して、
そこを解決するように努めるのを放棄して、
その事務員に辞めてもらうと、
かならずそれ以上の問題がまもなく発生して、教えてくれます。

結局、真因をきちんと解決しなければ、
神様は永遠に課題を与え続けるのです。

一度、偏見を取り除いて心を素にした状態で、そのスタッフの方と
はらを割ってコミュニケーションを取ってみてはいかがでしょうか。

ひょっとしたら、予想だにつかなかった、
意外な発見があるかもしれません。

その上でシステムとしてそういった状態が発生しないように
組織づくりをしていくことが大切です。

普段からガス抜きをする、何でもオープンに話せるような配置替えをする、毎月一度は必ず個別面談をする、などいくらでも工夫次第で
事前に問題発生を抑える努力は可能です。

ぜひSさんには、清々しい組織をつくっていただきたいと思います。

...千田琢哉(2009年3月12日発行の次代創造館ブログより)

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